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公開番号2025085078
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-04
出願番号2024199197
出願日2024-11-14
発明の名称超硬合金およびこれを用いた切削加工用工具
出願人株式会社不二越
代理人個人
主分類C22C 29/08 20060101AFI20250528BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】本発明においては、耐熱合金など難削材の切削加工において耐久性に優れた切削加工用工具に適した超硬合金およびそれを用いた切削加工用工具を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明の超硬合金は、平均粒径が0.5μm~0.9μmであるWCを含有する第1硬質相、CoおよびNiを質量%で8~12%含有する結合相、第4A族の金属元素,第5A族の金属元素およびWのうち、少なくとも2種以上から選択される金属元素の複合炭化物を含有する第2硬質相を有して、第2硬質相が組織中に占める割合を面積比率で1.5%以上かつ7%以下の範囲とする。
【選択図】図1



特許請求の範囲【請求項1】
平均粒径が0.5~0.9μmであるWCを含有する第1硬質相と、CoおよびNiを質量%で8~12%含有する結合相と、第4A族の金属元素,第5A族の金属元素およびWのうち、少なくとも2種以上から選択される金属元素の複合炭化物を含有する第2硬質相と、を有する超硬合金であって、前記第2硬質相が組織中に占める割合は面積比率で1.5%以上かつ7%以下であることを特徴とする超硬合金。
続きを表示(約 140 文字)【請求項2】
前記第2硬質相に含有される金属元素の複合炭化物は、W,Ti,Taの各金属元素を含有する複合炭化物であることを特徴とする請求項1に記載の超硬合金。
【請求項3】
請求項1または2に記載の超硬合金からなることを特徴とする切削加工用工具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、切削加工工具などの材料に使用される超硬合金および切削工具に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
一般的に、Ni基をはじめとする耐熱合金は、鋼等と比較して熱伝導率が低く、切削加工時に温度が高くなり易いため、低能率な切削条件での加工が必要な難削材として知られており、他の被削材に比べ、切削加工用工具は過酷な使用環境(温度)に晒される。
【0003】
例えば、特許文献1ではNi基等超耐熱合金の難削材の切削加工において、WCを主硬質相、Coを結合相とし、粒成長抑制剤としてCrを、耐塑性変形性の向上を目的としてZrを含む基材表面に、TiCNからなる硬質被膜を被覆した切削工具とする技術が開示されており、微細な硬質皮膜の効能により、切削長1000mを超えても良好な切削性能を示すことが記載されている。
【0004】
また、非特許文献1では、インコネル718等の難削材の切削加工では、表面に硬質皮膜を被覆した工具であっても、硬質皮膜を被覆しない切削工具と比べて、工具寿命が変わらないという現場評価が紹介されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2015-168047号公報
【非特許文献】
【0006】
板倉勝利、黒田基文、重川英文、猪谷彦太郎、山本恵一、有浦泰常:「超耐熱合金インコネル718の切削加工におけるコーテッド超硬工具の摩耗機構」、精密工学会誌Vol.65,No.7,1999
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、切削加工中の工具刃先の状態(高温、高圧)下では、切削工具と被削材との親和性に起因する凝着物の生成や切削加工中の切りくずの生成などにより、部分的に硬質皮膜が剥離して、基材が被削材に直接晒されるという事象の発生が推察される。
【0008】
したがって、本発明者は難削材の切削加工において、工具寿命が基材性能自体の影響も強く受けると考え、基材性能の向上を課題に据えた。そこで、本発明は耐熱合金など難削材の切削加工において耐久性に優れた切削加工用工具に適した超硬合金およびそれを用いた切削加工用工具を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した課題を解決するために、超硬合金の発明については、平均粒径が0.5μm~0.9μmであるWCを含有する第1硬質相と、CoおよびNiを質量%で8~12%含有する結合相と、第4A族の金属元素,第5A族の金属元素およびWのうち、少なくとも2種以上から選択される金属元素の複合炭化物を含有する第2硬質相と、を有する超硬合金とした上で、第2硬質相が組織中に占める面積比率を1.5%以上かつ7%以下とする。また、切削加工用工具の発明は、前述した超硬合金を用いたものとする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の超硬合金は、Ti(チタン)などの第4A族の金属元素,Ta(タンタル)などの第5A族の金属元素およびW(タングステン)のうち、少なくとも2種以上から選択される金属元素の複合炭化物を含有する第2硬質相を含有する超硬合金において、第2硬質相を組織中に占める面積比率を1.5%以上かつ7%以下とすることで、耐熱性および耐摩耗性が向上するという効果を奏する。また、当該超硬合金を用いた切削用工具によれば、Ni基をはじめとする難削材の切削加工において、優れた工具寿命を達成できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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