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公開番号
2025103791
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-09
出願番号
2023221426
出願日
2023-12-27
発明の名称
アルミニウム合金製の押出材
出願人
MAアルミニウム株式会社
代理人
個人
主分類
C22C
21/00 20060101AFI20250702BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】アルミニウム合金製の押出材を提供する。
【解決手段】Crを0.05質量%以上1.00質量%以下、Feを0.05質量%以上1.00質量%以下、Siを0.05質量%以上1.50質量%以下含有し、残部がAl及び不可避不純物からなり、FeとSiが0.8Fe≦Siの関係を満たし、円相当径で0.01μm以上5.00μm未満の径を有するCrを含有する金属間化合物が、ED-TD平行面の10000μm
2
あたりの観察視野に10個以上であり、さらに円相当径で10μm以上の径を有する金属間化合物が、ED-TD平行面の10000μm
2
あたりの観察視野に3個未満である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
Crを0.05質量%以上1.00質量%以下、Feを0.05質量%以上1.00質量%以下、Siを0.05質量%以上1.50質量%以下含有し、残部がAl及び不可避不純物からなり、
FeとSiが0.8Fe≦Siの関係を満たし、
円相当径で0.01μm以上5.00μm未満の径を有するCrを含有する金属間化合物が、ED-TD平行面の10000μm
2
あたりの観察視野に10個以上であり、
さらに円相当径で10μm以上の径を有する金属間化合物が、前記観察視野に3個未満であることを特徴とする、アルミニウム合金製の押出材。
続きを表示(約 320 文字)
【請求項2】
Tiを0.05質量%以上1.00質量%以下含有することを特徴とする、請求項1に記載のアルミニウム合金製の押出材。
【請求項3】
Mnを0.10質量%以上2.00質量%以下、Mgを0.01質量%以上3.00質量%以下、Cuを0.01質量%以上1.00質量%以下、Zrを0.01質量%以上0.50質量%以下、Vを0.01質量%以上0.50質量%以下、Srを0.01質量%以上0.50質量%以下、Scを0.01質量%以上0.50質量%以下、Moを0.01質量%以上0.50質量%以下のうち、いずれかの元素或いは複数の元素をさらに含有することを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のアルミニウム合金製の押出材。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルミニウム合金製の押出材に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
アルミニウムは比較的耐食性が良い金属として知られているが、塩害環境に曝されると酸化皮膜が破壊されて腐食が生じる。この場合の腐食は材料の板厚深さ方向に進展しやすい傾向があり、比較的短時間で材料を貫通して材料強度の低下や内容物の漏洩など不良要因となってしまう。このためアルミニウムを用いる際は何らかの防食処理を施す必要がある。一般的な防食方法としては、耐環境性に優れた塗膜を用いる表面処理や、Zn溶射と拡散処理によって腐食形態を面状に制御することで長寿命化する手法がある。
【0003】
特許文献1には、ラミネート金属材料の製造方法が開示されており、アルミニウム合金の表面に表面処理剤を塗布して耐食性を有する酸化皮膜を形成し、さらに樹脂フィルムを酸化皮膜上にラミネートしている。
特許文献2には、アルミニウム-亜鉛系合金の押出材が開示されており、この押出材は、水蒸気が存在する環境下でも優れた耐食性を発揮する陽極酸化皮膜が形成されている。
特許文献3には、アルミニウムの中空押出材からなるチューブが開示されており、このチューブの表面は、チューブ(アルミニウム)よりも卑なる金属の拡散層で形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
WO2011/052520 段落(0062)~(0069)
特開2014-037557号公報 段落(0001)
特開2004-324998号公報 段落(0057)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の防食手法の性能は優秀であるが、表面処理や複層材は高コストとなってしまう。また、表面処理は塗布ムラがあると、腐食が生じる恐れがある。市場で使用中に外的要因で傷が付与された場合にも腐食が生じてしまうリスクがある。
また近年注目されているカーボンニュートラル社会実現の観点でも、表面処理やZn溶射はリサイクル性を低下させてしまう課題もある。以上の点から、このような防食手法を用いずに単層で使用できる高耐食なアルミニウム合金の開発が必要であった。
【0006】
そこで本発明は、高耐食なアルミニウム合金を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、Cr、Fe、Siを添加したアルミニウム合金からなる押出材の製造に際して、製造条件を制御してCrを含有する化合物を密に分布させることで、合金表面に腐食が生じても、腐食を駆動力としてCrを含有する高耐食な皮膜で腐食した箇所を覆い、これにより腐食の進行を抑えることを発明者が見出したものである。
【0008】
本発明のアルミニウム合金製の押出材は、Crを0.05質量%以上1.00質量%以下、Feを0.05質量%以上1.00質量%以下、Siを0.05質量%以上1.50質量%以下含有し、残部がAl及び不可避不純物からなり、FeとSiが0.8Fe≦Siの関係を満たし、円相当径で0.01μm以上5.00μm未満の径を有するCrを含有する金属間化合物が、ED-TD平行面の10000μm
2
あたりの観察視野に10個以上であり、さらに円相当径で10μm以上の径を有する金属間化合物が、前記観察視野に3個未満であることを特徴とする。
EDは押出方向(Extrusion Direction)であり、TDはEDと厚み方向(Normal Direction)とに直交する横方向(Transverse Direction)である。ED-TD平行面は、押出材の表面を削って形成されるEDとTDとに平行な面である。
【0009】
Cr: 0.05質量%以上1.00質量%以下
CrはCrを含有する化合物を密に分布させることで、軽微な腐食によって化合物が分解された際にCrが合金表層に濃化して腐食部にCrを含有する耐食性に優れた酸化皮膜を生成して合金の耐食性を向上させることができる。Crが0.05質量%未満では十分な耐食性の効果(Crを含む高耐食の酸化皮膜の生成)が得られず、1.00質量%を超えると鋳造時に粗大な金属間化合物が生成して押出性が低下する。
【0010】
Fe: 0.05質量%以上1.00質量%以下
FeはAl-Fe系、Al-Fe-Si系などの金属間化合物として分布するが、これらFeを含有する化合物は製造条件を工夫することでFeサイトにCrをドープさせることができ、Crを含有する金属間化合物を密に分布させることができる。Feが0.05質量%未満であると製造コストが高くなり、1.00質量%を超えると鋳造時に粗大な金属間化合物が生成して押出性が低下する。
(【0011】以降は省略されています)
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