TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025032952
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-12
出願番号
2023209796
出願日
2023-12-13
発明の名称
セラックを用いた成型体及び構造体の製造方法
出願人
個人
代理人
個人
主分類
C22C
1/08 20060101AFI20250305BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】セラックを用いることで、簡便且つ適切に多孔質成型体などの成型体を製造することができるセラックを用いた成型体及び構造体の製造方法を提供する。
【解決手段】セラックがアルコールによって溶解されたセラック溶液に、金属粉末を混合してセラック混合流動体を得る工程と、前記セラック混合流動体を製造型に入れる工程と、前記セラック混合流動体のアルコール分を気化させることで成型体を得る工程とを含む。アルコールの沸点以上で加熱することによってアルコールを沸騰させること、或いは、セラックの熱硬化温度以上の温度で加熱することによって懸濁した状態で熱硬化をさせることで、ポーラスを生成させる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
セラックがアルコールによって溶解されたセラック溶液に、金属粉末を混合してセラック混合流動体を得る工程と、前記セラック混合流動体を製造型に入れる工程と、前記セラック混合流動体のアルコール分を気化させることで成型体を得る工程とを含むことを特徴とするセラックを用いた成型体の製造方法。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
アルコールの沸点以上で加熱することによってアルコールを沸騰させることや、セラックの熱硬化温度以上の温度で加熱することによって懸濁した状態で熱硬化をさせることで、ポーラスを生成させることを特徴とする請求項1記載のセラックを用いた成型体の製造方法。
【請求項3】
セラックがアルコールによって溶解されたセラック溶液を、発泡ポリスチレンによる成形品の模型又は3Dプリンターで製造された成形品の模型の周囲に付着させる工程と、前工程で前記成形品の模型に付着された前記セラック溶液に骨材として砂や金属粉末を付着させる工程と、前記セラック溶液のアルコール分が気化させて砂や金属粉末によって補強された状態に硬化させる工程とを含むことで、成形品の型としての成型体を得ることを特徴とするセラックを用いた成型体の製造方法。
【請求項4】
前記セラックによって成形品の型としての成型体を得る工程の前又は後の工程として、ロストフォーム方式によって鋳物を製造する際に用いるロストフォーム用塗型剤を、発泡ポリスチレンによる成形品の模型又は3Dプリンターで製造された成型品の模型の周囲に付着させると工程と、前工程で前記成形品の模型に付着された前記ロストフォーム用塗型剤に骨材として砂や金属粉末を付着させる工程とを含むことを特徴とする請求項3記載のセラックを用いた成型体の製造方法。
【請求項5】
前記成形品型としての成型体を得るための各工程のうち少なくとも一部の工程について複数回行うことを特徴とする請求項4記載のセラックを用いた成型体の製造方法。
【請求項6】
前記成形品の型としての成型体を得た後に、該成型体を補強する型の構成として、乾燥砂又はCO
2
砂を用いて鋳型としての構造体を得ることを特徴とする請求項5記載のセラックを用いた成型体の製造方法。
【請求項7】
前記成形品の模型が、ポリスチレンの材料によって形成され、リモネン溶液によって溶解されることや加熱されることによって溶融されることで取り出され、成形品が形成されるための中空が設けられた成形品の型としての成型体を得ることを特徴とする請求項3~6のいずれかに記載のセラックを用いた成型体の製造方法。
【請求項8】
セラックがアルコールによって溶解されたセラック溶液を用い、前記セラックの接着性を利用して、被接着部材としての、パンチングメタル、板状のハニカム、前記パンチングメタルや前記板状のハニカム以外の金属部材、グラスウール、カーボンファイバー、前記セラック及び金属粉末が混合されて設けられた成型体の少なくともいずれか二つの被接着部材を接着させることで複数の層状に貼り合わせる工程を含むことを特徴とするセラックを用いた構造体の製造方法。
【請求項9】
前記セラックがアルコールによって溶解されたセラック溶液に、金属粉末を混合してセラック混合流動体を得る工程と、前記セラック混合流動体を層間接着材として用いて前記被接着部材同士を積層させる工程と、前記セラック混合流動体のアルコール分を気化させることで複数枚の金属板が積層された状態に接着させる工程とを含むことを特徴とする請求項8記載のセラックを用いた構造体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、金属材料に比較して簡便且つ自由度が高く、多孔質成型体などの成型体又は構造体を製造することができるセラックを用いた成型体及び構造体の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、天然の樹脂であるセラックは、アルコールには溶けるが、トルエンなどの他の有機溶剤には溶けない性質があり、インキのバインダーや、医薬品・食品用の防湿剤などとして使用されている。
【0003】
また、従来の金属の多孔質成型体の製造方法としては、アルミニウム又はアルミニウム合金あるいは他の金属又は合金をベースにしたポーラス金属材料の製造方法であって、少なくとも1種類のスペーサー樹脂の周りに少なくとも1種類の母材金属を被覆したものを連結部に樹脂あるいは空隙を配置した状態になるよう連結させ、圧縮成形した後、熱分解あるいは溶解によってスペーサーを除去し、その際、焼結や拡散接合や接着あるいはそれに類する接合方法により金属どうしを接合する(特許文献1)ものが提案されている。これによれば、空隙の大きさと分布及びマトリックスの壁の厚さを制御すると共に、空隙率を制御し、かつ母材の壁の穴を最小限にして表面に開孔を持たない、あるいは、連通孔の大きさや形を制御したポーラス金属材料を製造できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2004-292888号公報(第1頁)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
セラックを用いた成型体及び構造体の製造方法に関して解決しようとする問題点は、セラックは、従来から、インクのバインダーや、医薬品・食品用の防湿剤などとして用いられているが、そのセラックを用いることで、簡便且つ適切に多孔質成型体などの成型体を製造することが提案されていなかったことにある。
【0006】
そこで本発明の目的は、セラックを用いることで、簡便かつ適切に多孔質成型体などの成型体を製造することができるセラックを用いた成型体及び構造体の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記目的を達成するために次の構成を備える。
本発明に係るセラックを用いた成型体の製造方法の一形態によれば、セラックがアルコールによって溶解されたセラック溶液に、金属粉末を混合してセラック混合流動体を得る工程と、前記セラック混合流動体を製造型に入れる工程と、前記セラック混合流動体のアルコール分を気化させることで成型体を得る工程とを含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るセラックを用いた成型体の製造方法の一形態によれば、アルコールの沸点以上で加熱することによってアルコールを沸騰させることや、セラックの熱硬化温度以上の温度で加熱することによって懸濁した状態で熱硬化をさせることで、ポーラスを生成させることができる。
【0009】
また、本発明に係るセラックを用いた成型体の製造方法の一形態によれば、セラックがアルコールによって溶解されたセラック溶液を、発泡ポリスチレンによる成形品の模型又は3Dプリンターで製造された成形品の模型の周囲に付着させる工程と、前工程で前記成形品の模型に付着された前記セラック溶液に骨材として砂や金属粉末を付着させる工程と、前記セラック溶液のアルコール分が気化させて砂や金属粉末によって補強された状態に硬化させる工程とを含むことで、成形品の型としての成型体を得ることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係るセラックを用いた成型体の製造方法の一形態によれば、前記セラックによって成形品の型としての成型体を得る工程の前又は後の工程として、ロストフォーム方式によって鋳物を製造する際に用いるロストフォーム用塗型剤を、発泡ポリスチレンによる成形品の模型又は3Dプリンターで製造された成型品の模型の周囲に付着させると工程と、前工程で前記成形品の模型に付着された前記ロストフォーム用塗型剤に骨材として砂や金属粉末を付着させる工程とを含むことを特徴とすることができる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
他の特許を見る