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公開番号
2024176868
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-19
出願番号
2023095711
出願日
2023-06-09
発明の名称
トランジスタおよびその製造方法、並びに集積回路
出願人
国立大学法人東北大学
,
国立研究開発法人情報通信研究機構
,
信越化学工業株式会社
代理人
個人
主分類
H01L
29/786 20060101AFI20241212BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】極めて短い長さのゲートおよび極めて薄いキャリア輸送層を有するトランジスタを提供する。
【解決手段】トランジスタは、平坦な最上面と、最上面と交わり最上面より下方に延びる垂直面と、最上面と略平行であり垂直面と交わる下段面とを有する基板と、基板の最上面に接して形成される導電薄膜と、少なくとも、垂直面、導電薄膜の端部を覆うように形成される絶縁膜と、最上面、垂直面、および下段面を覆うように形成される二次元半導体層であって、導電薄膜および/または絶縁膜が存在する箇所については導電薄膜および/または絶縁膜をも覆うように重ねて形成される、二次元半導体層と、二次元半導体層における最上面を覆う箇所に設けられるソース電極と、二次元半導体層における下段面を覆う箇所に設けられるドレイン電極と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
最上面と、前記最上面と交わり前記最上面より下方に延びる垂直面と、前記最上面と略平行であり前記垂直面と交わる下段面とを有する基板と、
前記基板の前記最上面に接して形成される導電薄膜と、
少なくとも、前記垂直面、前記導電薄膜の端部を覆うように形成される絶縁膜と、
前記最上面、前記垂直面、および前記下段面を覆うように形成される二次元半導体層であって、前記導電薄膜および/または前記絶縁膜が存在する箇所については前記導電薄膜および/または前記絶縁膜をも覆うように重ねて形成される、二次元半導体層と、
前記二次元半導体層における前記最上面を覆う箇所に設けられるソース電極と、
前記二次元半導体層における前記下段面を覆う箇所に設けられるドレイン電極と、
を備えるトランジスタ。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記導電薄膜の上に、導体の遮蔽層をさらに備え、
前記遮蔽層の表裏両面に絶縁層が設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載のトランジスタ。
【請求項3】
前記基板は、少なくとも前記最上面が炭化珪素の単結晶であり、
前記導電薄膜は、グラフェンであることを特徴とする請求項1または2に記載のトランジスタ。
【請求項4】
前記導電薄膜であるグラフェンは、前記最上面と前記垂直面が交わる稜線近傍に重なる端部が単層であることを特徴とする請求項3に記載のトランジスタ。
【請求項5】
前記基板は、前記最上面の前記垂直面と接する縁とは反対の端部において前記最上面に隣接し前記最上面と非平行である傾斜面を備え、
前記導電薄膜は前記最上面から前記傾斜面に渡って形成され、
前記傾斜面の上における前記導電薄膜は多層のグラフェンである
ことを特徴とする請求項4に記載のトランジスタ。
【請求項6】
前記基板は、炭化珪素の単結晶基板または絶縁体に炭化珪素の単結晶層を作製したハイブリッド基板であることを特徴とする請求項1または2に記載のトランジスタ。
【請求項7】
前記二次元半導体層は、グラフェン、遷移金属ダイカルコゲナイド、酸化インジウム、リン化ホウ素、および砒化ホウ素からなる群から選択される材料により形成されることを特徴とする請求項1または2に記載のトランジスタ。
【請求項8】
前記二次元半導体層は、二硫化モリブデン(MoS
2
)、二硫化タングステン(WS
2
)、および二セレン化タングステン(WSe
2
)のいずれかである遷移金属ダイカルコゲナイドより形成されることを特徴とする請求項7に記載のトランジスタ。
【請求項9】
前記絶縁膜は、酸化ハフニウム、炭化珪素、酸化ジルコニウム、酸化エルビウム、酸化アルミニウム、および炭化珪素からなる群から選択される材料により形成されることを特徴とする請求項1または2に記載のトランジスタ。
【請求項10】
請求項1または2に記載のトランジスタを複数備える集積回路であって、
前記基板は、前記最上面が形成された凸部に対向する2つの前記垂直面を有し、
1つの前記導電薄膜および1つの前記ソース電極を2つの前記トランジスタが共用することを特徴とする集積回路。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲート長が極めて短く、キャリア輸送層が極めて薄いトランジスタおよびその製造方法、並びに集積回路に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
次世代の移動通信システム(いわゆる6G、Beyond5G)を実現するにあたり、アナログ・フロントエンドの増幅器およびベースバンドの中核を成す論理集積回路の更なる高速化が求められている。これらの高速化に向けては、ゲートの極短化や、キャリア輸送層(チャネル)の極薄化が必要とされている。ゲートの極短化については、単原子レベルまでゲート長を短くすることができる技術が求められている。また、キャリア輸送層の極薄化についても、単原子レベルの厚みを実現する技術が求められている。
【0003】
従来半導体集積回路製造では、紫外線を用いたリソグラフィーが用いられており、今後の半導体集積回路製造でも、紫外線の波長をさらに短くした、いわゆる極端紫外線(EUV)を用いることで、従来技術の延長線上で極微細化を進める方向で技術開発が進められている。しかし、EUVを用いた半導体製造装置はますます大型化・高価になっていることに加えて有害な物質が使われており、近い将来EUV技術の進展は難しくなることが予想される。
【0004】
このよう状況において、ゲートの極短化や、キャリア輸送層の極薄化の要求に対し、単原子長ゲートおよび二次元半導体であるMoS
2
単原子層のチャネルを有するトランジスタが提案されている(例えば非特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
Fan Wu et al. Nature 603 (2022) 259
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
非特許文献1に記載されているトランジスタは、金属箔上にCVD法により形成したグラフェン膜を基板に転写し、転写グラフェンをゲートとして用いている。また、二次元半導体についても、金属箔上にCVD法により形成したものを所望の基板へ転写している。この非特許文献1のトランジスタには、三つの大きな問題点がある。一つ目の問題点は、金属箔から基板へ転写したグラフェンや二次元半導体は、皺がよったり、基板表面の三次元構造へ完全に密着していない点である。そのため、理論値よりも低いデバイス性能値を示し、デバイス信頼性も低い。二つ目の問題点は、ゲート抵抗が高い点がある。高ゲート抵抗は、ゲートとしてグラフェン単層を用いていることによるものであり、トランジスタの高速化を妨げるものである。三つ目の問題点は、高周波応用に適した既存デバイス構造ではゲート電極や絶縁層等一部の構造や部分が数十ナノメートルもしくは数ナノメートル程度に短縮・縮小されているが、本発明のように層厚が原子1個~十数個分の2次元材料・物質で構成されたデバイス構造やデバイスレイアウトの最適化がなされていない点である。これらの問題点のため、単原子長ゲートを有するトランジスタはこれまで実用化されていなかった。
【0007】
本発明は上記に鑑みなされたものであり、極めて短い(好ましくは単原子レベルの)長さのゲートおよび極めて薄い厚みの(好ましくは単原子レベルの)キャリア輸送層を有するトランジスタ、および、その大量生産に適した信頼性の高い製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態に係るトランジスタは、最上面と、最上面と交わり最上面より下方に延びる垂直面と、最上面と略平行であり垂直面と交わる下段面とを有する基板と、基板の最上面に接して形成される導電薄膜と、少なくとも、垂直面、導電薄膜の端部を覆うように形成される絶縁膜と、最上面、垂直面、および下段面を覆うように形成される二次元半導体層であって、導電薄膜および/または絶縁膜が存在する箇所については導電薄膜および/または絶縁膜をも覆うように重ねて形成される、二次元半導体層と、二次元半導体層における最上面を覆う箇所に設けられるソース電極と、二次元半導体層における下段面を覆う箇所に設けられるドレイン電極と、を備える。最上面および/または下段面は平坦な面とするとよい。
【0009】
本発明では、トランジスタは、導電薄膜の上に、導体の遮蔽層をさらに備え、遮蔽層の表裏両面に絶縁層が設けられるとよい。
【0010】
本発明では、基板は、少なくとも最上面が炭化珪素(SiC)の単結晶とするとよく、導電薄膜は、グラフェンとするとよい。また、導電薄膜であるグラフェンは、最上面と垂直面が交わる稜線近傍に重なる端部が単層となっているとよい。
(【0011】以降は省略されています)
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