TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025057436
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-09
出願番号2023167135
出願日2023-09-28
発明の名称カルシウムイオン二次電池用固体電解質およびカルシウムイオン二次電池
出願人住友金属鉱山株式会社,国立大学法人東北大学
代理人弁理士法人貴和特許事務所
主分類H01M 10/0565 20100101AFI20250402BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】カルシウムイオン二次電池において、高いエネルギー容量を維持しつつ、充放電を繰り返した場合でも、負極の安定化が図られる性能を発揮させることができる、カルシウムイオン二次電池用固体電解質を提供する。
【解決手段】カルシウム塩と高分子化合物と高分子溶媒とを含むカルシウムイオン二次電池用固体電解質であって、前記カルシウム塩は、カルシウム錯体水素化物塩および/またはカルシウムクロソ系錯体水素化物塩であり、前記高分子化合物は、エーテル系ポリマーであり、および、前記高分子溶媒は、THF(テトラヒドロフラン)、G1(1,2-ジメトキシエタン;グリム)、G2(ジグリム)、G3(トリグリム)、およびMe-THF(メチルテトラヒドロフラン)の群から選択される少なくとも1種である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
カルシウム塩と高分子化合物と高分子溶媒とを含み、
前記カルシウム塩は、カルシウム錯体水素化物塩および/またはカルシウムクロソ系錯体水素化物塩であり、
前記高分子化合物は、エーテル系ポリマーであり、および、
前記高分子溶媒は、THF(テトラヒドロフラン)、G1(1,2-ジメトキシエタン;グリム)、G2(ジグリム)、G3(トリグリム)、およびMe-THF(メチルテトラヒドロフラン)の群から選択される少なくとも1種である、
ことを特徴とする、カルシウムイオン二次電池用固体電解質。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
前記カルシウム錯体水素化物塩は、Ca(BH



である、請求項1に記載のカルシウムイオン二次電池用固体電解質。
【請求項3】
前記カルシウムクロソ系錯体水素化物塩は、Ca(CB
11

12


である、請求項1に記載のカルシウムイオン二次電池用固体電解質。
【請求項4】
LiBH

をさらに含む、請求項1に記載のカルシウムイオン二次電池用固体電解質。
【請求項5】
カルシウムイオンを受容および放出する能力を有する正極活物質を含む正極層、
カルシウムイオンを受容および放出する能力を有する負極活物質を含む負極層、および、
前記正極層と前記負極層との間に配置された固体電解質層、
の3層構造により構成され、
前記固体電解質層を構成する固体電解質として、請求項1~4のいずれかに記載のカルシウムイオン二次電池用固体電解質が用いられている、
カルシウムイオン二次電池。
【請求項6】
前記負極活物質は、金属カルシウムおよび/またはカルシウム合金を含む、請求項5に記載のカルシウムイオン二次電池。
【請求項7】
前記負極活物質は、金属カルシウムからなる、請求項5に記載のカルシウムイオン二次電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、2価のカルシウムイオンをイオン導電媒体として用いるカルシウムイオン二次電池、および、該カルシウムイオン二次電池に適用されるカルシウムイオン二次電池用固体電解質に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
ハイブリット電気自動車、プラグインハイブリッド電気自動車、電気自動車などの電源として、高容量で高出力の二次電池の開発が強く望まれている。また、スマートフォン、タブレット端末、デジタルカメラ、ノート型パソコンなどの携帯電子機器の普及に伴い、高いエネルギー密度を有する小型で軽量な二次電池の開発が強く望まれている。
【0003】
このような要求を満たす二次電池として、リチウムイオン二次電池がある。リチウムイオン二次電池は、負極、正極、非水系電解質あるいは固体電解質などで構成され、その負極および正極の材料として用いられる活物質には、リチウムを脱離および挿入することが可能な材料が使用される。非水系電解質としては、支持塩であるリチウム塩を有機溶媒に溶解してなる非水電解液があり、固体電解質としては、不燃性でリチウムイオン伝導性を有する無機あるいは有機の固体電解質がある。
【0004】
単位質量あたりのエネルギー容量の大きさを比較すると、リチウム(Li)単体のエネルギー容量が他の元素の単体のエネルギー容量に比べて大きく、優れている。しかしながら、リチウム二次電池には、その安全性に問題があり、また、リチウムは資源的に限られており、高価であり、かつ、その長期的な安定供給に問題がある。このため、リチウムに代替する元素を使用した二次電池の開発が進められている。
【0005】
代替元素を利用した二次電池として、2価のカルシウムイオンをイオン導電媒体として用いるカルシウムイオン二次電池がある。
【0006】
カルシウム(Ca)は、資源的に豊富であり、リチウムに比べてはるかに安価である。また、カルシウムは、リチウムよりも原子量が大きいにもかかわらず、2価であるために、原則として、エネルギー密度のより高い好適な二次電池材料を提供することが可能である。しかも、カルシウムイオンは、リチウムイオンのように異常時に発火することがないため、カルシウムを二次電池材料に用いた場合の安全性が高い。したがって、カルシウムは、高容量、高出力、高速充放電などの特性や高い安全性が要求される自動車用の電源用途の二次電池に好適に適用される可能性がある。
【0007】
たとえば、特開平08-312305号公報には、CaSi

および/またはCaGe

を正極活物質とする正極と、炭素材料をカルシウムイオン吸蔵材料とする負極と、カルシウム塩と溶媒を含有する非水電解液からなる非水電解質とを備えるカルシウムイオン二次電池が開示されている。
【0008】
一方、二次電池の安全を向上させる観点から、液漏れなどのおそれがない固体電解質を用いた全固体二次電池の開発が進められている。全固体二次電池は、正極活物質と固体電解質を含む正極層、負極活物質(あるいは、負極活物質と固体電解質)を含む負極層、および、正極層と負極層との間に配置される固体電解質層の3層構造により構成される。
【0009】
たとえば、特開2020-064864号公報には、硫黄系正極活物質と錯体水素化物固体電解質とを含む正極層と、負極層と、正極層と負極層との間に配置され、錯体水素化物固体電解質からなるリチウムイオン伝導性を有する固体電解質層とからなる全固体二次電池が開示されている。
【0010】
カルシウムイオン二次電池と全固体二次電池の2つの特徴を有する二次電池を提供することが考えられるが、かかる二次電池に適用可能な固体電解質としてカルシウム系高分子固体電解質が提案されている。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
超音波接合
1か月前
甲神電機株式会社
変流器
9日前
APB株式会社
二次電池
3日前
ローム株式会社
半導体装置
5日前
株式会社FLOSFIA
半導体装置
1か月前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
16日前
太陽誘電株式会社
全固体電池
4日前
オムロン株式会社
電磁継電器
17日前
オムロン株式会社
電磁継電器
17日前
トヨタ自動車株式会社
二次電池
4日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
16日前
シチズン電子株式会社
発光装置
1か月前
キヤノン株式会社
無線通信装置
1か月前
株式会社村田製作所
電池
1か月前
株式会社村田製作所
電池
1か月前
トヨタ自動車株式会社
集合導線
5日前
株式会社村田製作所
電池
1か月前
トヨタ自動車株式会社
二次電池
1か月前
日星電気株式会社
ケーブルの接続構造
1か月前
住友電装株式会社
コネクタ
1か月前
株式会社プロテリアル
シート状磁性部材
10日前
株式会社バンダイ
電池収容構造及び玩具
16日前
トヨタバッテリー株式会社
組電池
25日前
TDK株式会社
コイル部品
24日前
APB株式会社
二次電池セルの製造方法
3日前
住友電装株式会社
コネクタ
24日前
三菱電機株式会社
半導体装置
4日前
トヨタ自動車株式会社
充電システム
5日前
株式会社アイシン
電池
1か月前
株式会社AESCジャパン
二次電池
16日前
三菱電機株式会社
半導体装置
25日前
株式会社村田製作所
半導体装置
16日前
TDK株式会社
電子部品
16日前
トヨタ自動車株式会社
電池モジュール
24日前
富士通商株式会社
両面負極全固体電池
18日前
三桜工業株式会社
冷却器
1か月前
続きを見る