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公開番号2025075888
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-15
出願番号2023187346
出願日2023-11-01
発明の名称二次電池
出願人APB株式会社
代理人
主分類H01M 10/04 20060101AFI20250508BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】複雑な作業工程を経ることなく、ガス発生による電池性能の低下を抑制することができる二次電池を提供する。
【解決手段】負極集電体と、負極組成物層と、セパレータと、正極組成物層と、正極集電体とを順に有する、少なくとも1つの電池セルと、少なくとも1つの電池セルを収納する外装体とを備えた二次電池であって、負極集電体は、負極組成物層の周縁部である第1周縁部を覆い、且つ、傾斜している第1傾斜部を備え、正極集電体は、正極組成物層の周縁部である第2周縁部を覆い、且つ、傾斜している第2傾斜部を備え、負極集電体及び正極集電体は、電池セルの内部で発生したガスを第1傾斜部及び第2傾斜部を介して放出させることができ、第1傾斜部と外装体との間、及び、第2傾斜部と外装体との間に発泡体が設けられている、二次電池。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
負極集電体と、負極組成物層と、セパレータと、正極組成物層と、正極集電体とを順に有する、少なくとも1つの電池セルと、
前記少なくとも1つの電池セルを収納する外装体と
を備えた二次電池であって、
前記負極集電体は、前記負極組成物層の周縁部である第1周縁部を覆い、且つ、傾斜している第1傾斜部を備え、
前記正極集電体は、前記正極組成物層の周縁部である第2周縁部を覆い、且つ、傾斜している第2傾斜部を備え、
前記負極集電体及び前記正極集電体は、前記電池セルの内部で発生したガスを前記第1傾斜部及び前記第2傾斜部を介して放出させることができ、
前記第1傾斜部と前記外装体との間、及び、前記第2傾斜部と前記外装体との間に発泡体が設けられている、
二次電池。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
前記第1傾斜部及び前記第2傾斜部は、前記電池セルの中心から周縁に向かって前記電池セルの厚みが薄くなるように、傾斜している、
請求項1に記載の二次電池。
【請求項3】
前記電池セルは、前記負極集電体の表面の周縁部と前記正極集電体の表面の周縁部の間に設けられた枠体を備え、
前記負極集電体、前記負極組成物層、前記セパレータ、前記正極集電体及び前記正極組成物層の合計の厚みは、前記正極集電体、前記枠体及び前記負極集電体の合計の厚みに比べて厚い、
請求項1に記載の二次電池。
【請求項4】
前記発泡体内は、大気圧に対して減圧されている、
請求項1に記載の二次電池。
【請求項5】
第1面を有する正極集電体と、前記第1面の周縁部が露出するように前記第1面上に設けられた正極組成物層とを有する正極と、前記正極側となる第2面を有する負極集電体と、前記第2面の周縁部が露出するように前記第2面上に設けられた負極組成物層とを有する負極と、前記第1面の周縁部と前記第2面の周縁部の間に設けられ、前記正極組成物層の側面及び前記負極組成物層の側面の少なくとも一部を覆う枠体とを備えた少なくとも1つの電池セルと、
前記少なくとも1つの電池セルを収納する外装体と
を備えた二次電池であって、
前記枠体は、前記第1面の側及び前記第2面の側に、前記枠体の内周縁から外周縁に亘る溝が設けられた第3面を有し、
前記枠体の前記第3面と前記外装体との間に発泡体が設けられている、
二次電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
携帯電話、パーソナルコンピューター、電気自動車、ハイブリッド自動車、載置用蓄電用途等の様々な技術分野で、繰り返し充放電可能なリチウムイオン二次電池等の二次電池が多用されている。例えば、リチウムイオン二次電池は、正極と負極とがセパレータを介して積層された二次電池セルと、その二次電池セルを覆う外装体とを備える。
【0003】
係る二次電池において、初回の充電や経年変化等により、二次電池セルの内部にガスが発生することが知られている。発生したガスは、電池反応を阻害して電池性能を低下させることが知られている。発生したガスを二次電池セルの内部に溜めないために、ガスを外部へ放出する必要がある。特許文献1には、ガスを放出する構成が記載されている。特許文献1に記載の技術では、リチウムイオン二次電池10の初充電を行う前にプレ充電を行い、リチウムイオン二次電池10の内部にガスを発生させる。そして、リチウムイオン二次電池10の外装体13を開封して、リチウムイオン二次電池10の内部に蓄積されたガスを外部に排出させる。それから、外装体13を再度封止して、リチウムイオン二次電池10の初充電を行う。
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、電池の内部で発生したガスを放出するために、プレ充電後に外装体13を開封しなければならなかった。また、外装体13を再度封止してから初充電を行わなければならず、作業工程が複雑になる虞があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6637955号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、以上のような従来技術の課題を解決する為になされたものである。すなわち本発明の目的の一つは、そういった複雑な作業工程を経ることなく、ガス発生による電池性能の低下を抑制することができる二次電池を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記のような知見に基づいて鋭意検討を重ねた結果、以下に示す発明の態様に想到した。
負極集電体と、負極組成物層と、セパレータと、正極組成物層と、正極集電体とを順に有する、少なくとも1つの電池セルと、少なくとも1つの電池セルを収納する外装体とを備えた二次電池であって、負極集電体は、負極組成物層の周縁部である第1周縁部を覆い、且つ、傾斜している第1傾斜部を備え、正極集電体は、正極組成物層の周縁部である第2周縁部を覆い、且つ、傾斜している第2傾斜部を備え、負極集電体及び正極集電体は、電池セルの内部で発生したガスを第1傾斜部及び第2傾斜部を介して放出させることができ、第1傾斜部と外装体との間、及び、第2傾斜部と外装体との間に発泡体が設けられている、二次電池。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複雑な作業工程を経ることなく、ガス発生による電池性能の低下を抑制することができる二次電池を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
第一の実施形態に係る二次電池を模式的に示す断面図である。
第二の実施形態に係る二次電池セルを模式的に示す斜視図である。
第二の実施形態に係る二次電池を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の複数の実施形態(本実施形態)を説明する。なお、本明細書において、図中、同様の部材には同一の符号を用いる。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張される場合があり、実際の比率とは異なる場合がある。また、平面視とは、二次電池セルの積層方向から対象物が見られることを表す。また、「及び/又は」とは、少なくとも一方を意味し、例えば、「X及び/又はY」の場合、Xのみ、Yのみ、X及びYの三通りを意味する。以下の実施形態および変形例に例示される材料は、特に断らない限り、1種を単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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