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公開番号2024159289
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023075174
出願日2023-04-28
発明の名称検査装置、検査方法及び検査プログラム
出願人国立大学法人東北大学
代理人弁理士法人真田特許事務所
主分類G01N 27/82 20060101AFI20241031BHJP(測定;試験)
要約【課題】磁性体からなる検査対象物の状態を簡便且つ高精度に検査する。
【解決手段】磁性体からなる検査対象物30を検査する検査装置1は、磁気センサ20、算出部11及び評価部12を備える。磁気センサ20は、磁性体からなる検査対象物30の振動により生ずる磁場変化を検出する。算出部11は、磁気センサ20で検出された磁場変化を解析し、検査対象物30の固有振動数を算出する。評価部12は、算出部11で算出された固有振動数に基づいて検査対象物30の状態を推定して評価する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
磁性体からなる検査対象物を検査する検査装置であって、
前記磁性体からなる検査対象物の振動により生ずる磁場変化を検出する磁気センサと、
検出された前記磁場変化を解析し、前記検査対象物の固有振動数を算出する算出部と、
算出された前記固有振動数に基づいて前記検査対象物の状態を推定して評価する評価部と、
を備えることを特徴とする検査装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
磁性体からなる検査対象物を検査する検査装置であって、
前記磁性体からなる検査対象物の振動により生ずる磁場変化を取得して解析し、前記検査対象物の固有振動数を算出する算出部と、
算出された前記固有振動数に基づいて前記検査対象物の状態を推定して評価する評価部と、
を備えることを特徴とする検査装置。
【請求項3】
推定された前記検査対象物の状態の評価結果を出力装置に出力する出力部をさらに備える
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の検査装置。
【請求項4】
前記磁場変化は、トンネル磁気抵抗効果を利用して取得される
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の検査装置。
【請求項5】
前記検査対象物の検査を繰り返し実施するものであって、
前記評価部は、今回算出された前記固有振動数と前回以前に算出された前記固有振動数とを比較して、前記検査対象物の状態を推定して評価する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の検査装置。
【請求項6】
前記評価部は、算出された前記固有振動数を機械学習させることで構築されたモデルを用いて、前記検査対象物の状態を推定して評価する
ことを特徴とする請求項5に記載の検査装置。
【請求項7】
磁性体からなる検査対象物を検査する検査方法であって、
前記磁性体からなる検査対象物の振動により生ずる磁場変化を取得する取得ステップと、
取得された前記磁場変化を解析し、前記検査対象物の固有振動数を算出する算出ステップと、
算出された前記固有振動数に基づいて前記検査対象物の状態を推定して評価する評価ステップと、
を備えることを特徴とする検査方法。
【請求項8】
推定された前記検査対象物の状態の評価結果を出力装置に出力する出力ステップをさらに備える
ことを特徴とする請求項7に記載の検査方法。
【請求項9】
前記取得ステップは、トンネル磁気抵抗効果を利用して前記磁場変化を検出する
ことを特徴とする請求項7に記載の検査方法。
【請求項10】
前記検査対象物の検査を繰り返し実施するものであって、
前記評価ステップは、今回算出された前記固有振動数と前回以前に算出された前記固有振動数とを比較して、前記検査対象物の状態を推定して評価する
ことを特徴とする請求項7に記載の検査方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、磁性体からなる検査対象物を検査するための検査装置、方法及びプログラムに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
構造物などの検査対象物を検査する方法(例えば、欠陥を検出する手法)として、打音検査法が知られている。打音検査法は、構造物の表面を打撃した時に誘起される固有振動(音)により構造物の内部の状態を把握する手法である。打音試験法は簡便な非破壊検査手法であるが、例えば検査対象物が鉄筋コンクリート構造物である場合、打撃後に検出される音響信号には、コンクリートの音だけでなく内部の鉄筋の音及び反射音に加え、検査対象物から遠い環境音まで含まれる。このように、打音試験法はノイズに弱く、空間分解能が低いため、検査対象物を検査するのに必要な情報を取得するのが困難である。
【0003】
別の非破壊検査手法として、磁性体からなる検査対象物に特化した漏洩磁束探傷法が知られている。漏洩磁束探傷法は、検査対象の強磁性体に磁界をかけ、強磁性体である被検体の表面や表層に欠陥から漏洩する磁束を検出して検査(例えば、欠陥の存在を検出)する。磁束は磁性体からのみ漏洩し、磁場は距離に反比例して減衰するという特性があることから、漏洩磁束探傷法は、打音試験法に比べて、ノイズに強く、空間分解能が高い。
【0004】
ただし、漏洩磁束探傷法では、欠陥が小さい場合はその欠陥から漏洩する磁束も小さくなるため、検査対象物の磁束信号が他の磁束信号に埋もれてしまうことがある。そこで、例えば、特許文献1には、磁気センサの出力信号波形を近似するフィッティングカーブをフィッティング処理によって演算し、出力信号波形とフィッティングカーブとの差分を取ることで、浮遊磁場由来のノイズを除去し、小さな漏洩磁束信号を高精度に抽出する手法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2011-196863号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
漏洩磁束探傷法は有効な検査手法であるが、消磁状態の検査対象物に永久磁石で着磁をする必要があるため、検査を実施するためには時間もコストもかかる。さらに、永久磁石を内蔵する磁石ユニットのサイズは大きいため、磁性体からなる検査対象物の種類及び検査場所が限定されてしまうという課題もある。
【0007】
ノイズに強く、空間分解能が高く、手軽且つ安価に使用でき、さらには、広い分野に適用できる非破壊検査技術を確立することで、検査対象物の状態(例えば、劣化の有無やその度合い)を早期且つ高精度に検出することが可能となり、検査対象物の安全性及び信頼性の飛躍的な向上が期待できる。このため、磁性体からなる検査対象物の状態を簡便且つ高精度に検査できる手法が望まれている。
【0008】
本件は、このような課題に鑑み案出されたもので、磁性体からなる検査対象物の状態を簡便且つ高精度に検査する検査装置、検査方法及び検査プログラムを提供することを目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)ここで開示する検査装置は、磁性体からなる検査対象物を検査する検査装置であって、前記磁性体からなる検査対象物の振動により生ずる磁場変化を検出する磁気センサと、検出された前記磁場変化を解析し、前記検査対象物の固有振動数を算出する算出部と、算出された前記固有振動数に基づいて前記検査対象物の状態を推定して評価する評価部と、を備える。
【0010】
(2)ここで開示する検査装置は、磁性体からなる検査対象物を検査する検査装置であって、前記磁性体からなる検査対象物の振動により生ずる磁場変化を取得して解析し、前記検査対象物の固有振動数を算出する算出部と、算出された前記固有振動数に基づいて前記検査対象物の状態を推定して評価する評価部と、を備える。
(【0011】以降は省略されています)

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