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公開番号2025005270
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-16
出願番号2023105408
出願日2023-06-27
発明の名称バイオセンサおよび組成物
出願人国立大学法人東北大学
代理人個人
主分類G01N 27/414 20060101AFI20250108BHJP(測定;試験)
要約【課題】検出感度が高く、かつ容易に製造できるバイオセンサおよび組成物を提供する。
【解決手段】水溶液中の対象物質を検出するセンサ部と、電流電圧制御手段18と、電流電圧測定手段19とを備えている。センサ部は、空隙を介して互いに隣接して配置される第1電極16及び第2電極17と、第1電極16及び第2電極17の間に配置され、第1電極16及び第2電極17に接触している組成物とを含んでいる。電流電圧制御手段18及び電流電圧測定手段19は、第1電極16及び第2電極17と電気的に接続されている。組成物15は、セルロースナノファイバーと生体分子とを含み、生体分子は、セルロースナノファイバーに固定されている。対象物質と生体分子との化学反応により生成する電荷、または、対象物質と生体分子との相互作用もしくは特異的結合により生じる分極電位により、組成物15の電気抵抗値が変化する。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
水溶液中の対象物質を検出するセンサ部と、電流電圧制御手段と、電流電圧測定手段とを備えたバイオセンサであって、
前記センサ部は、空隙を介して互いに隣接して配置される第1電極及び第2電極と、前記第1電極及び前記第2電極の間に配置され、前記第1電極及び前記第2電極に接触している組成物とを含み、
前記電流電圧制御手段及び前記電流電圧測定手段は、前記第1電極及び前記第2電極と電気的に接続されており、
前記組成物は、セルロースナノファイバーと生体分子とを含み、前記生体分子は、前記セルロースナノファイバーに固定されており、
前記対象物質と前記生体分子との化学反応により生成する電荷、または、前記対象物質と前記生体分子との相互作用もしくは特異的結合により生じる分極電位により、前記組成物の電気抵抗値が変化するよう構成されていることを
特徴とするバイオセンサ。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記セルロースナノファイバーが、ナノクリスタルセルロースナノファイバー、セルロースナノウイスカー、およびバクテリアセルロースナノファイバーのうちの少なくとも1つから成ることを特徴とする請求項1記載のバイオセンサ。
【請求項3】
前記生体分子は、タンパク質、核酸、糖鎖、ビタミン、およびホルモンのうちの少なくとも1つを有することを特徴とする請求項1記載のバイオセンサ。
【請求項4】
前記組成物は、前記セルロースナノファイバーと前記生体分子とを結合するリガンドを有し、前記リガンドは、臭化シアノゲン、塩化シアヌル、塩化トシル、シランエポキシド、グルタルアルデヒド、ホウ酸、およびグリオキシル酸のうちの少なくとも1つを有することを特徴とする請求項1記載のバイオセンサ。
【請求項5】
前記電気抵抗値による応答を増幅させるよう、グラファイトナノ粒子と金属ナノ粒子とが、前記組成物に分散されていることを特徴とする請求項1記載のバイオセンサ。
【請求項6】
前記第1電極、前記第2電極及び前記組成物に接続されていない第3電極と、
前記第3電極に電気的に接続された電圧印加手段とを備え、
前記電圧印加手段により前記第3電極に加える電圧により、前記電気抵抗値による応答を可変するよう構成されていることを
特徴とする請求項1記載のバイオセンサ。
【請求項7】
セルロースナノファイバーと、生体分子と、前記セルロースナノファイバーと前記生体分子とを結合するリガンド分子とを含むことを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のバイオセンサに用いられる組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオセンサ、および、そのバイオセンサに用いられる組成物に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
バイオセンサは、様々な生体関連物質を検出するセンサであり、病気の診断や検査、ウイルス感染の診断、水や食品の検査に用いられている。センサの代表例としては、電気化学センサが知られている。電気化学センサは、低コストで製造できるだけでなく、計測も簡単で迅速な検出が可能である。ただし、電気化学センサでは参照電極が必要であり、電極面積も広いため、小型化や低コスト化には制約がある。
【0003】
電気化学センサの中でも、電位差センサは、信頼性の高い電位測定のために参照電極を必要とし、アンペロメトリックセンサは、正確な電位を印加するために参照電極が必要である。特に、電位差センサの場合、その応答は参照電極の安定性に強く依存する。しかし、小型で長期的な安定性を持つ固体参照電極はまだ実現されていない。
【0004】
最近では、化学抵抗型センサ、電界効果型バイオセンサなど、化学物質の検出を目的としたセンサが開発されている。
【0005】
化学抵抗型センサは、化学物質の検出に使用されるセンサの一種であり、抵抗体と呼ばれる材料の表面に、対象となる化学物質が吸着することで、抵抗の値が変化することを利用して検出を行う。化学抵抗型センサは、化学物質の測定手法としては比較的単純であり、有毒物質の検出や特定の疾患に関与する物質の検出など、さまざまな応用が期待されている。
【0006】
化学抵抗型センサは、吸着した化学物質によって抵抗値が変化するため、特定の化学物質にのみ選択性を持つとは限らず、他の干渉物質や環境条件の変化もセンサの応答に影響を与える場合がある。そのため、高い選択性を持つセンサの開発が求められている。
【0007】
電界効果型バイオセンサは、生体分子や生物学的な相互作用を検出するために使用されるセンサの一種である。電界効果型バイオセンサのバイオセンサ素子には、電界効果型トランジスタ(FET)が使用される。FETは、ゲート電極、チャネル、ソース電極、ドレイン電極などの要素から構成され、半導体材料で作られる。電界効果型バイオセンサでは、活性層がゲート電極の近くに配置され、生体分子との相互作用によって、ゲート電極とチャネルとの間の電荷密度が変化する。この変化した電荷密度によって、トランジスタの電気的特性が変化し、生体分子の存在や濃度を検出することができる。
【0008】
電界効果型バイオセンサは、非常に高い感度と選択性とを持ち、リアルタイムでの検出が可能である。また、小型で携帯可能なデバイスとしても開発されており、携帯可能なバイオセンシング応用にも適している。
【0009】
一方、電界効果型バイオセンサの製造は、微細な半導体プロセスを必要とするなど、高感度なセンサを実現するために、高度な製造技術や専門的な設備を必要とする。
【0010】
また、化学的な選択性をもたせるため、酵素や抗体などの生体分子を電界効果型バイオセンサに固定する方法がある。しかし、このためには、適切な修飾方法が必要であり、特に、電界効果型バイオセンサなどで固体素子を利用したCHEMFET(chemical field-effect transistor)の場合、酵素や抗体の立体構造や活性中心が変化し、その活性が低下する可能性がある。
(【0011】以降は省略されています)

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