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公開番号2024092136
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-08
出願番号2022207853
出願日2022-12-26
発明の名称連続原反直刷り印刷用平版印刷版原版およびそれを用いた連続原反直刷り印刷用平版印刷版の製造方法
出願人東レ株式会社
代理人
主分類B41N 1/14 20060101AFI20240701BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】高精細画像再現性を有し、耐刷性に優れた直刷り用平版印刷版を得ることのできる直刷り用平版印刷版の原版を提供すること。
【解決手段】基板上に、700~1,200nmの波長域に最大吸収波長(λmax)を有さない450℃以下で熱分解する易熱分解性化合物を含有するインキ着肉層、および、厚み2.6~8.0μmのインキ反発層をこの順に有する、連続原反直刷り用平版印刷版原版。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
基板上に、700~1,200nmの波長域に最大吸収波長(λ
max
)を有さない450℃以下で熱分解する易熱分解性化合物を含有するインキ着肉層、および、厚み2.6~8.0μmのインキ反発層をこの順に有する、連続原反直刷り用平版印刷版原版。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
基板とインキ着肉層との間に、厚み3.0~20μmのクッション層を有する、請求項1に記載の連続原反直刷り用平版印刷版原版。
【請求項3】
前記基板が強磁性体である、請求項1または2に記載の連続原反直刷り用平版印刷版原版。
【請求項4】
前記易熱分解性化合物として、トリフェニルメタン系染料、チアジン系染料、アゾ系染料、フルオレセイン類、ビタミン類および/またはニトロセルロースを含有する、請求項1または2に記載の連続原反直刷り用平版印刷版原版。
【請求項5】
前記インキ着肉層に、ノボラック樹脂および/またはメラミン樹脂を含有する、請求項1または2に記載の連続原反直刷り用平版印刷版原版。
【請求項6】
下記工程(1)~(2)をこの順に有する連続原反直刷り用平版印刷版の製造方法。
工程(1):請求項1または2に記載の連続原反直刷り用平版印刷版原版を像に従って露光する工程。
工程(2):水または水溶液中の存在下、露光された連続原反直刷り用平版印刷版原版に物理的摩擦を加え、インキ反発層を部分的に除去する工程。
【請求項7】
下記工程(A)~(B)をこの順に有する連続直刷り印刷物の製造方法。
工程(A):請求項6に記載の連続原反直刷り用平版印刷版の製造方法により得られた連続原反直刷り用平版印刷版表面にインキを付着させる工程
工程(B):前記インキを直接連続原反に転写する工程

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、連続原反直刷り印刷用平版印刷版原版、それを用いた連続原反直刷り印刷用平版印刷版および連続直刷り印刷物の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
食品の包装プラ容器などの軟包装印刷や、一般消費材の表示ラベルなどのラベル印刷には、連続した被印刷体原反へのロール・トゥ・ロール方式による連続印刷が主に用いられており、一般的に、樹脂凸版やフレキソ版等の凸版を用いた凸版印刷が適用されている。これら軟包装・ラベル印刷における近年の高精細化に伴い、より高精細・高加飾性な印刷が可能となる平版印刷の適用が検討されている。平版印刷は、ブランケットを介して被印刷体にインキを転写するオフセット方式と、ブランケットを介することなく被印刷体に直接インキを転写する直刷り方式とに分類される。従来の樹脂凸版用の印刷機をそのまま平版印刷に適用するためには、直刷り方式を採用することとなる。直刷り印刷に適した直刷り印刷用平版印刷版やその原版としては、例えば、ゴム弾性を有する支持体上に感光性樹脂層およびシリコーンゴム層をこの順に積層してなる水なし平版印刷版原板において、該支持体と該感光性樹脂層との間に中間層を設けたことを特徴とする直刷り用水なし平版印刷版原板(例えば、特許文献1参照)、支持体上に、画線部を形成するインキ受容性樹脂層、低融点金属薄膜層、シリコーン樹脂層を順次積層したことを特徴とする平版印刷用刷版(例えば、特許文献2参照)などが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開昭57-020740号公報
特開平5-94008号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1~2に記載される直刷り用平版印刷版は、耐刷性を向上させるためにシリコーンゴム層を厚膜化すると、軟包装・ラベル印刷において近年求められる高精細な画像の再現性、すなわち高精細画像再現性が不十分となる課題があった。
【0005】
そこで本発明は、高精細画像再現性を有し、耐刷性に優れた連続原反直刷り用平版印刷版を得ることのできる連続原反直刷り印刷用平版印刷版原版を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、主として以下の構成を有する。
<1>基板上に、700~1,200nmの波長域に最大吸収波長(λ
max
)を有さない450℃以下で熱分解する易熱分解性化合物を含有するインキ着肉層、および、厚み2.6~8.0μmのインキ反発層をこの順に有する、連続原反直刷り用平版印刷版原版。
<2>基板とインキ着肉層との間に、厚み3.0~20μmのクッション層を有する、<1>に記載の連続原反直刷り用平版印刷版原版。
<3>前記基板が強磁性体である、<1>または<2>に記載の連続原反直刷り用平版印刷版原版。
<4>前記易熱分解性化合物として、トリフェニルメタン系染料、チアジン系染料、アゾ系染料、フルオレセイン類、ビタミン類および/またはニトロセルロースを含有する、<1>~<3>のいずれかに記載の連続原反直刷り用平版印刷版原版。
<5>前記インキ着肉層に、ノボラック樹脂および/またはメラミン樹脂を含有する、<1>~<4>のいずれかに記載の連続原反直刷り用平版印刷版原版。
<6>下記工程(1)~(2)をこの順に有する連続原反直刷り用平版印刷版の製造方法。
工程(1):<1>~<5>のいずれかに記載の連続原反直刷り用平版印刷版原版を像に従って露光する工程。
工程(2):水または水溶液中の存在下、露光された連続原反直刷り用平版印刷版原版に物理的摩擦を加え、インキ反発層を部分的に除去する工程。
<7>下記工程(A)~(B)をこの順に有する連続直刷り印刷物の製造方法。
工程(A):<6>に記載の連続原反直刷り用平版印刷版の製造方法により得られた連続原反直刷り用平版印刷版表面にインキを付着させる工程
工程(B):前記インキを直接連続原反に転写する工程
【発明の効果】
【0007】
本発明の連続原反直刷り用平版印刷版原版は、高精細画像再現性を有する。本発明の連続原反直刷り用平版印刷版原版により、耐刷性に優れた連続原反直刷り用平版印刷版を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の連続原反直刷り用平版印刷版原版(以下、「平版印刷版原版」と略記する場合がある)は、軟包装印刷やラベル印刷など、連続原反に直刷り平版印刷により印刷を施すために用いられる、連続原反直刷り用平版印刷版(以下、「平版印刷版」と略記する場合がある)に画線部/非画線部を形成する前の前駆体であり、基板上に、少なくともインキ着肉層およびインキ反発層をこの順に有する。基板は、平版印刷版原版や平版印刷版の形状を保持する機能を有する。インキ着肉層は、インキを着肉して連続原反に転写する機能を有し、画線部を形成する。インキ反発層は、インキを反発する機能を有し、非画線部を形成する。基板/インキ着肉層間に、クッション層を有することが好ましく、耐刷性をより向上させることができる。すなわち、基板/クッション層/インキ着肉層/インキ反発層をこの順に有することが好ましい。さらに、クッション層を有する場合、基板/クッション層間に、クッション層を有しない場合、基板/インキ着肉層間に、両層の接着性を向上させるプライマー層を有してもよいし、インキ反発層上に、インキ反発層を保護する保護フィルムおよび/または合紙を有してもよい。
【0009】
本発明の平版印刷版原版を構成する各層について説明する。
【0010】
[基板]
基板としては、紙、金属板、ガラス板、プラスチックフィルムなどが挙げられる。これらを2種以上用いてもよい。これらの中でも、印刷工程における温度上昇に対して寸法的に安定であることから、アルミニウム、鉄、亜鉛、銅やこれらの合金などからなる金属板が好ましく、アルミニウム板がより好ましい。また、マグネットの作用で固定を行う版胴を備える仕様の印刷機を用いた平版印刷に用いられる場合には、飽和磁化が0.3テスラ以上の材料である強磁性体の基板が好ましい。飽和磁化が0.3テスラ以上の材料としては、例えば、鉄(2.2テスラ)、コバルト(1.8テスラ)、ニッケル(0.6テスラ)、これらの合金や酸化物などが挙げられ、鉄、鉄酸化物、鉄の合金が好ましい。また、プラスチックチューブ用印刷機であるRDA-130型印刷機(Polytype社製)などの、ピンで平版印刷版に張力をかけながら固定する版胴を備える仕様の印刷機を用いた平版印刷に用いられる場合には、一定の硬度以上を有する基板が好ましい。具体的には、JIS G 3315:2017にて規定されるティンフリースティールの調質度T-4以上が好ましく、T-5以上がより好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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