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公開番号2024089903
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2022205427
出願日2022-12-22
発明の名称長繊維強化ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物および成形品の製造方法
出願人DIC株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08J 5/04 20060101AFI20240627BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【解決課題】造時の加工性と、得られる成形品の機械的特性、特に耐衝撃性に優れたポリアリーレンスルフィド(PAS)樹脂組成物および当該樹脂組成物から得られる成形品の製造方法を提供すること。
【解決手段】PAS樹脂と、5mm以上の繊維長を有する繊維強化材とを含む長繊維強化PAS樹脂組成物の製造方法であって、PAS樹脂(a1)と5mm以上の繊維長を有する繊維強化材とを含むマスターバッチを、PAS樹脂(a2)とドライブレンドする工程を有すること、前記PAS樹脂(a1)の溶融粘度が2.5~25Pa・sの範囲であり、かつ、PAS樹脂(a2)の溶融粘度が30~500Pa・sの範囲であることを特徴とする長繊維強化PAS樹脂組成物の製造方法。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリアリーレンスルフィド樹脂と、5mm以上の繊維長を有する繊維強化材とを含む長繊維強化ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法であって、
ポリアリーレンスルフィド樹脂(a1)と5mm以上の繊維長を有する繊維強化材とを含むマスターバッチを、ポリアリーレンスルフィド樹脂(a2)とドライブレンドする工程を有すること、
前記ポリアリーレンスルフィド樹脂(a1)の溶融粘度が2.5~25Pa・sの範囲であり、かつ、ポリアリーレンスルフィド樹脂(a2)の溶融粘度が30~500Pa・sの範囲であることを特徴とする長繊維強化ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。
(ただし、溶融粘度は300℃、荷重:1.96×10

Pa、L/D=10/1にて、6分間保持した後に測定した値である。)
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
前記マスターバッチ100質量部に対して、前記ポリアリーレンスルフィド樹脂(a2)が2~450質量部の範囲である、請求項1記載の長繊維強化ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。
【請求項3】
前記マスターバッチのうち、前記ポリアリーレンスルフィド樹脂(a1)100質量部に対して、前記繊維強化材が1~400質量部の範囲である請求項1又は2記載の長繊維強化ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。
【請求項4】
請求項1又は2記載の製造方法で得られた前記長繊維強化ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を溶融成形する工程を有する、長繊維強化ポリアリーレンスルフィド樹脂成形品の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は長繊維強化ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物および成形品の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、自動車の省資源、省エネルギー、二酸化炭素低減を目的とした低燃費化が要求される中で、自動車部品についての軽量化が特に求められるようになってきている。従来、金属によって形成されている各種材料の軽量化を図るには、金属よりも低比重の樹脂材料、特に、ポリアミド系材料への置き換えが進んできたが、ポリアミド系材料は金属材料に比べて、耐熱性が不十分であることから、使用に際し制限が生じていた。このため、より耐熱性に優れた樹脂材料として、ポリフェニレンスルフィド樹脂(以下、PPS樹脂と略称することがある)に代表されるポリアリーレンスルフィド樹脂(以下、PAS樹脂と略称することがある)の使用が、自動車部品だけでなく電気・電子部品や精密機械部品などの各種用途に対して検討されている。
【0003】
一般的にPAS樹脂を用いた成形品は靭性が乏しい傾向にあり、繊維強化材等の各種フィラーを添加して機械的特性を改善した成形品が提供されているが、金属材料を完全に代替するにはなお課題があった。更なる機械的特性の改善方法として、例えば、5mm以上の繊維長を有する繊維強化材を配合するPAS樹脂組成物が提案されている(特許文献1等)。しかしながら、繊維強化材を樹脂で被覆する際の加工性の観点から、溶融粘度が比較的小さいPAS樹脂を用いる必要があり、マトリクス樹脂の高粘度化で達成できる更なる機械的特性の向上の実現は困難であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
WO2016/152845号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明が解決しようとする課題は、製造時の加工性と、得られる成形品の機械的特性、特に耐衝撃性に優れたPAS樹脂組成物および当該樹脂組成物から得られるPAS樹脂成形品の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記の課題を解決するため、鋭意研究を重ねた結果、溶融粘度の低いPAS樹脂と、5mm以上の繊維長を有する繊維強化材とを含む樹脂組成物(本開示では「マスターバッチ」と称する)を予め作製し、該マスターバッチ(以下、MBと略称することがある)をより溶融粘度の高いPAS樹脂とドライブレンドして樹脂組成物を得た後に溶融成形することで、製造時の加工性とマトリクス樹脂の高粘度化を両立できること、さらに、溶融成形中にも粘度域の異なるPAS樹脂が共存することで繊維強化材の繊維長の低下を抑制できることを見出し、耐衝撃性等の機械的強度に優れた長繊維強化PAS樹脂成形品を製造する方法である本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、PAS樹脂と、5mm以上の繊維長を有する繊維強化材とを含む長繊維強化PAS樹脂組成物の製造方法であって、
PAS樹脂(a1)と5mm以上の繊維長を有する繊維強化材とを含むMBを、PAS樹脂(a2)とドライブレンドする工程を有すること、
前記PAS樹脂(a1)の溶融粘度が2.5~25Pa・sの範囲であり、かつ、PAS樹脂(a2)の溶融粘度が30~500Pa・sの範囲であることを特徴とする長繊維強化PAS樹脂組成物の製造方法に関する。
【0008】
また、本発明は、前記製造方法で得られた前記長繊維強化PAS樹脂組成物を溶融成形する工程を有する、長繊維強化PAS樹脂成形品の製造方法に関する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、PAS樹脂の優れた耐熱性を維持しつつ、機械的強度、特に、耐衝撃性に優れたPAS樹脂成形品の製造方法、および、当該成形品を提供するためのPAS樹脂組成物の製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態について詳細に説明するが、本発明の範囲はここで説明する一実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更ができる。また、特定のパラメータについて、複数の上限値及び下限値が記載されている場合、これらの上限値及び下限値の内、任意の上限値と下限値とを組合せて好適な数値範囲とすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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