TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024089902
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2022205426
出願日2022-12-22
発明の名称三次元培養用細胞足場材を調製するための組成物、三次元バイオプリンティングのサポーティングバス、及び三次元組織の製造方法
出願人三菱ケミカル株式会社,国立大学法人大阪大学
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C12N 5/07 20100101AFI20240627BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】三次元バイオプリンティングのサポーティングバスに利用可能な、調製の容易さ及び保存性の良さが改善された三次元培養用細胞足場材の提供。
【解決手段】架橋されたイオン性ポリビニルアルコールの粒子ハイドロゲル又はその凍結乾燥物を含んでなる、三次元培養用細胞足場材を調製するための組成物を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
架橋されたイオン性ポリビニルアルコールの粒子ハイドロゲル又はその凍結乾燥物を含んでなる、三次元培養用細胞足場材を調製するための組成物。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
架橋されたイオン性ポリビニルアルコールの粒子ハイドロゲルの凍結乾燥物を含んでなる、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
凍結乾燥前の粒子ハイドロゲルの平均粒子径と、凍結乾燥後に溶媒で再膨潤された粒子ハイドロゲルの平均粒子径との差が±50%以内である、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
前記イオン性ポリビニルアルコールが、アニオン性又はカチオン性ポリビニルアルコールである、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記イオン性ポリビニルアルコールが、カチオン性ポリビニルアルコールである、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
前記三次元培養用細胞足場材が、三次元バイオプリンティングのサポーティングバスを構成する、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
架橋されたイオン性ポリビニルアルコールの粒子ハイドロゲルが充填された、三次元バイオプリンティングのサポーティングバス。
【請求項8】
架橋されたイオン性ポリビニルアルコールの粒子ハイドロゲルが充填されたサポーティングバス中に三次元バイオプリンティングにより細胞を三次元に配置する工程を含む、三次元組織の製造方法。
【請求項9】
前記粒子ハイドロゲルの凍結乾燥物を溶媒で再膨潤し、前記サポーティングバス中に充填する工程をさらに含む、請求項8に記載の製造方法。
【請求項10】
三次元組織を培養する工程をさらに含む、請求項9に記載の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、三次元培養用細胞足場材を調製するための組成物、三次元バイオプリンティングのサポーティングバス、及び三次元組織の製造方法に関する。より詳しくは、架橋されたイオン性ポリビニルアルコールの粒子ハイドロゲル又はその凍結乾燥物を含んでなる、三次元培養用細胞足場材を調製するための組成物等に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
三次元細胞培養は、二次元細胞培養に比べてin vivoに近い環境で細胞を培養できることから、創薬や医療、食品(培養肉)などの様々な分野で注目されている。三次元細胞培養あるいはこれによる三次元組織製造に、三次元(3D)バイオプリンティング(bio-printing)法が用いられている。特許文献1には、三次元バイオプリンティング法において、粒子で構成されたチキソトロピー性(thixotropy)を有するゲルをサポーティングバスとして用いる技術が提案されている。サポーティングバスを用いる三次元バイオプリンティング法は、従来の空気中で行われる三次元バイオプリンティング法と比較して、サポーティングバスの内部に細胞を配置することによって、細胞及び組織の生存や三次元構造の形成を促進することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2017/049066号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
粒子ゲルを充填したサポーティングバスは、調製後時間が経過すると粒子ゲルの分散性が低下してしまうために、用事調製が必要であり、調製の容易さや保存性に課題があった。本開示は、三次元バイオプリンティングのサポーティングバスに利用可能な、調製の容易さ及び保存性の良さが改善された三次元培養用細胞足場材を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題解決のため、本開示は、以下の[1]-[21]を提供する。
[1] 架橋されたイオン性ポリビニルアルコールの粒子ハイドロゲル又はその凍結乾燥物を含んでなる、三次元培養用細胞足場材を調製するための組成物。
[2] 架橋されたイオン性ポリビニルアルコールの粒子ハイドロゲルの凍結乾燥物を含んでなる、[1]の組成物。
[3] 凍結乾燥前の粒子ハイドロゲルの平均粒子径と、凍結乾燥後に溶媒で再膨潤された粒子ハイドロゲルの平均粒子径との差が±80%以内、好ましくは±50%以内、より好ましくは±40%以内である、[1]又は[2]の組成物。
[4] 粒子ハイドロゲルの平均粒子径が、凍結乾燥前において、5-100μm、好ましくは10-40μmであり、凍結乾燥後に溶媒で再膨潤された場合において、4-180μm、好ましくは5-60μmである、[3]の組成物。
[5] 前記イオン性ポリビニルアルコールが、アニオン性又はカチオン性ポリビニルアルコールである、[1]-[4]のいずれかの組成物。
[6] 前記イオン性ポリビニルアルコールが、カチオン性ポリビニルアルコールである、[5]の組成物。
[7] 前記三次元培養用細胞足場材が、三次元バイオプリンティングのサポーティングバスを構成する、[1]-[6]のいずれかの組成物。
【0006】
[8] 架橋されたイオン性ポリビニルアルコールの粒子ハイドロゲルが充填された、三次元バイオプリンティングのサポーティングバス。
[9] 前記イオン性ポリビニルアルコールが、アニオン性ポリビニルアルコールである、[8]のサポーティングバス。
[10] Zeta電位が、‐10-‐40mV、好ましくは‐15-‐30mVである
、[9]のサポーティングバス。
[11] 前記イオン性ポリビニルアルコールが、カチオン性ポリビニルアルコールである、[8]のサポーティングバス。
[12] Zeta電位が、10-40mV、好ましくは15-30mVである、[11
]のサポーティングバス。
【0007】
[13] 架橋されたイオン性ポリビニルアルコールの粒子ハイドロゲルが充填されたサポーティングバス中に三次元バイオプリンティングにより細胞を三次元に配置する工程を含む、三次元組織の製造方法。
[14] 前記粒子ハイドロゲルの凍結乾燥物を溶媒で再膨潤し、前記サポーティングバス中に充填する工程をさらに含む、[13]の製造方法。
[15] 凍結乾燥前の粒子ハイドロゲルの平均粒子径と、凍結乾燥後に溶媒で再膨潤された粒子ハイドロゲルの平均粒子径との差が±80%以内、好ましくは±50%以内、より好ましくは±40%以内である、[13]又は[14]の製造方法。
[16] 粒子ハイドロゲルの平均粒子径が、凍結乾燥前において、5-100μm、好ましくは10-40μmであり、凍結乾燥後に溶媒で再膨潤された場合において、4-180μm、好ましくは5-60μmである、[15]の製造方法。
[17] 前記イオン性ポリビニルアルコールが、アニオン性ポリビニルアルコールである、[13]-[16]のいずれかの製造方法。
[18] 前記サポーティングバスのZeta電位が、‐10-‐40mV、好ましくは
‐15-‐30mVである、[17]の製造方法。
[19] 前記イオン性ポリビニルアルコールが、カチオン性ポリビニルアルコールである、[13]-[16]のいずれかの製造方法。
[20] 前記サポーティングバスのZeta電位が、10-40mV、好ましくは15
-30mVである、[19]の製造方法。
[21] 三次元組織を培養する工程をさらに含む、[13]-[20]のいずれかの製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本開示により、三次元バイオプリンティングのサポーティングバスに利用可能な、調製の容易さ及び保存性の良さが改善された三次元培養用細胞足場材が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
ポリビニルアルコール(未変性、アニオン性、又はカチオン性)とグルタルアルデヒドとの縮合反応を示す(実施例1)。R′は-OCOCH
3
、-COO
-
Na
+
又はNR
3
+
Cl
-
のいずれかの基を示し、Rはアルキル基を示す。
凍結乾燥前のサポーティングバス及び凍結乾燥後に再膨潤したサポーティングバスの粒子ゲルの粒子径を測定した結果を示す(実施例2)。
ポリビニルアルコールサポーティングバスのZeta電位の測定を示す(実施例2)。
ジェランガムサポーティングバス及びゼラチンサポーティングバスのZeta電位の測定を示す(実施例2)。
凍結乾燥前のサポーティングバスの三次元プリンティング結果を示す(実施例3)。
再膨潤後のサポーティングバスの三次元プリンティング結果を示す(実施例3)。
実施例4の三次元プリントの概要を示す模式図である。
細胞生存率の測定結果を示す(実施例4)。
細胞のアスペクト比の測定結果を示す(実施例4)。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示を実施するための好適な形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本開示の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本開示の範囲が狭く解釈されることはない。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
菊川深蒸し茶わり
17日前
杏林製薬株式会社
PCR用溶液
2か月前
東洋紡株式会社
酵素の製造方法
5日前
杏林製薬株式会社
核酸検出用PCR溶液
2か月前
国立大学法人大阪大学
組成物
1か月前
テルモ株式会社
多段培養容器
1か月前
株式会社島津製作所
溶血試薬
2か月前
株式会社明治
細菌の検出方法
2か月前
東洋紡株式会社
マウス組換え抗体の生産性向上
16日前
学校法人麻布獣医学園
ブタ心臓組織標本
1か月前
株式会社シバタ
微生物培養用の交換装置
1か月前
本田技研工業株式会社
培養装置
1か月前
個人
培養システム
2か月前
東ソー株式会社
免疫グロブリン結合性タンパク質
2か月前
株式会社豊田中央研究所
材料評価方法
1か月前
本田技研工業株式会社
藻類回収装置
1か月前
テルモ株式会社
サンプリングキット
1か月前
テルモ株式会社
サンプリングキット
1か月前
本田技研工業株式会社
培養システム
1か月前
東ソー株式会社
多能性幹細胞由来細胞集団の製造方法
2か月前
新東工業株式会社
培養装置
2日前
イチビキ株式会社
下痢・軟便の予防・軽減素材
2か月前
ヤマモリ株式会社
γ-アミノ酪酸含有発酵液の製造方法
1か月前
株式会社MARS Company
善玉菌増殖方法
6日前
国立大学法人大阪大学
新規ポリヌクレオチド
1か月前
国立大学法人山梨大学
キメラタンパク質
16日前
学校法人近畿大学
柿を用いた酒類の製造方法
5日前
花王株式会社
リパーゼ変異体
1か月前
加藤嘉八郎酒造株式会社
清酒の製造方法、および清酒
2か月前
花王株式会社
リパーゼ変異体
1か月前
JFEエンジニアリング株式会社
生細胞選別方法
16日前
アサヒビール株式会社
ビール様発泡性飲料
2か月前
アサヒビール株式会社
ビール様発泡性飲料
2か月前
極東開発工業株式会社
発酵装置及びメタンガス製造方法
1か月前
タカラバイオ株式会社
変異型SARS-CoV-2の検出方法
2か月前
アサヒビール株式会社
ビール様発泡性飲料
2か月前
続きを見る