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公開番号2024085214
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-26
出願番号2022199620
出願日2022-12-14
発明の名称駆動波形作成方法、情報処理装置及びプログラム
出願人富士フイルム株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類B05C 5/00 20060101AFI20240619BHJP(霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般)
要約【課題】専門性を持たない技術者であっても、使用する液体の吐出に適した駆動波形を効率良く作成することができる駆動波形作成方法、情報処理装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】圧電素子を備える液体吐出ヘッドの圧電素子の駆動に用いる駆動波形の作成方法であって、液体吐出ヘッドに吐出させる液体と液体吐出ヘッドとを用いて複数の駆動波形のそれぞれを圧電素子に印加した際の液体の実際の飛翔形状に関するデータを用いた機械学習によって学習済みの機械学習モデルを用いて、1つ以上のプロセッサが、未知の駆動波形を入力した際の液体の飛翔予測を行い、飛翔予測に基づいて液体の吐出に適した駆動波形を決定することを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
圧電素子を備える液体吐出ヘッドの前記圧電素子の駆動に用いる駆動波形の作成方法であって、
前記液体吐出ヘッドに吐出させる液体と前記液体吐出ヘッドとを用いて複数の駆動波形のそれぞれを前記圧電素子に印加した際の前記液体の実際の飛翔形状に関するデータを用いた機械学習によって学習済みの機械学習モデルを用いて、1つ以上のプロセッサが、未知の駆動波形を入力した際の前記液体の飛翔予測を行い、
前記飛翔予測に基づいて、前記液体の吐出に適した駆動波形を決定すること、
を含む駆動波形作成方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記駆動波形のパラメータは、パルスの幅、スロープ、パルス高さ、及びパルス間隔のうち少なくとも1つを含む、
請求項1に駆動波形作成方法。
【請求項3】
前記機械学習モデルの学習フェーズは、前記複数の駆動波形のそれぞれを、前記駆動波形の次元よりも小さい次元の潜在空間に圧縮する工程を含む、
請求項1に記載の駆動波形作成方法。
【請求項4】
前記駆動波形は、オートエンコーダに入力されることにより、前記潜在空間における座標に変換される、
請求項3に記載の駆動波形作成方法。
【請求項5】
前記機械学習モデルは、前記学習フェーズにおいて、前記複数の駆動波形のそれぞれの前記潜在空間における座標と、前記実際の飛翔形状に基づく評価値との対応関係を用いて、前記駆動波形を印加した場合の前記評価値を予測するように学習される、
請求項3に記載の駆動波形作成方法。
【請求項6】
前記実際の飛翔形状に関するデータは、前記実際の飛翔形状が撮影された画像から抽出される特性を示す前記評価値を含む、
請求項5に記載の駆動波形作成方法。
【請求項7】
前記評価値は、前記液体吐出ヘッドから吐出される前記液体の滴速、滴量、及びサテライト滴の有無を示す値のうち少なくとも1つを含む、
請求項5に記載の駆動波形作成方法。
【請求項8】
前記飛翔予測は、前記評価値の予測を含み、
前記1つ以上の前記プロセッサが、
前記複数の駆動波形とは異なる1つ以上の前記未知の駆動波形を生成し、
前記未知の駆動波形から前記潜在空間における座標を算出し、
前記機械学習モデルを用いて前記未知の駆動波形の前記潜在空間における座標から予測される前記評価値を算出し、
前記機械学習モデルを用いて算出された前記評価値と目標値とを比較して前記目標値を満たす駆動波形を決定する、
請求項5に記載の駆動波形作成方法。
【請求項9】
前記機械学習モデルは、前記潜在空間における座標から予測される前記評価値の平均値と標準偏差を出力するモデルである、
請求項5に記載の駆動波形作成方法。
【請求項10】
前記1つ以上の前記プロセッサが、
前記複数の駆動波形とは異なる1つ以上の前記未知の駆動波形を生成し、
前記未知の駆動波形から前記潜在空間における座標を算出し、
前記機械学習モデルを用いて前記潜在空間における座標から予測される前記評価値の平均値と標準偏差を算出し、
前記機械学習モデルを用いて算出された前記評価値の平均値と標準偏差から、前記評価値が目標値を上回る確率を算出し、
前記目標値を上回る確率が上位のものを適切な駆動波形として決定する、
請求項9に記載の駆動波形作成方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は駆動波形作成方法、情報処理装置及びプログラムに係り、特に、圧電素子の駆動により液体を吐出する液体吐出ヘッドに適用される駆動波形の作成技術及びその処理を実行するための情報処理技術に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
インクジェット印刷において、使用するインクが異なると、物性値の変化が僅かであってもインクジェットヘッドから吐出されるインクの飛翔形状が変化してしまうため、良好な吐出特性を獲得することは大きな課題であった。吐出特性には、例えば、着弾位置精度、サテライト滴の有無、滴速、滴量、及び安定性などがあり得る。圧電素子の駆動によってインクを吐出するインクジェットヘッドでは、その駆動波形に自由度があるため、使用するインク毎に開発者によって駆動波形の最適化が実施されることが多い。
【0003】
特許文献1には、インクジェットヘッドにより液材料を吐出する装置を有するシステムであって、吐出する装置は、インクジェットヘッドの識別情報を取得するユニットと、インクジェットヘッドのアクチュエータに対し、液材料を吐出するための駆動パルスを供給するユニットと、インクジェットヘッドから吐出された液滴の状態を検出する検査ユニットとを含み、システムは、さらに、個々のインクジェットヘッドの吐出特性と個々のインクジェットヘッドの識別情報とが関連付けられたデータベースと、吐出する装置の吐出対象の液材料について想定された仮の属性に対し、識別情報により得られたインクジェットヘッドの吐出特性に基づいて、最適化された駆動パルスを生成するための第1の最適化情報を提供する最適化ユニットとを有し、最適化ユニットは、第1の最適化情報に基づき生成された駆動パルスにより吐出された液滴の状態を検査ユニットにより検出し、識別情報により得られたインクジェットヘッドの吐出特性に基づき吐出対象の液材料の吐出に関する実の属性を想定し、想定された実の属性に対して駆動パルスを動的に最適化する第2の最適化情報を提供する動的最適化ユニットを含む、システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-160314号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
使用するインクに対して駆動波形を最適化するために、従来は、等価回路モデル又は数値流体力学(Computational Fluid Dynamics:CFD)などの物理シミュレーション的手法によって、駆動波形の入力に対するインクの飛翔形状を予測する方法が一般的であった。しかし、このような方法は、流体力学及び数値計算に関する高度な知識及び経験が無ければ、予測に用いるモデルの構築が困難であった。
【0006】
また、駆動波形の最適化の手法として、予め用意した駆動波形群の中から選択して、その特性を評価することにより、所望の特性の条件を満たす最適な駆動波形を決定する方法が一般的である。しかし、試行錯誤を伴う最適化には多大な時間が必要であった。これまでもこの駆動波形の最適化に要する時間を短縮化する試みが実施されてきたが、従来の一般的な方法では、用意される駆動波形群が限られており、全く未知の駆動波形を探索することはできなかった。
【0007】
上記の課題は、印刷用途のインクジェット装置に限らず、各種の機能性液体を吐出する液体吐出ヘッドを用いる装置について共通の課題である。
【0008】
本開示はこのような事情に鑑みてなされたものであり、駆動波形の作成に関する高度な知識と経験が無い技術者であっても、使用するインクの吐出に適した駆動波形を効率良く作成することができる駆動波形作成方法、情報処理装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の第1態様に係る駆動波形作成方法は、圧電素子を備える液体吐出ヘッドの圧電素子の駆動に用いる駆動波形の作成方法であって、液体吐出ヘッドに吐出させる液体と液体吐出ヘッドとを用いて複数の駆動波形のそれぞれを圧電素子に印加した際の液体の実際の飛翔形状に関するデータを用いた機械学習によって学習済みの機械学習モデルを用いて、1つ以上のプロセッサが、未知の駆動波形を入力した際の液体の飛翔予測を行い、飛翔予測に基づいて、液体の吐出に適した駆動波形を決定することを含む。
【0010】
第1態様によれば、実際の飛翔形状に関するデータを用いた機械学習により駆動波形と飛翔形状との関係を学習した学習済みの機械学習モデルを用いることで、未知の駆動波形についての飛翔形状に関する予測が可能であり、この飛翔予測に基づいて液体の吐出に適した駆動波形を効率良く見つけ出すことができる。
(【0011】以降は省略されています)

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