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公開番号2024083716
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-24
出願番号2022197685
出願日2022-12-12
発明の名称ポリアミド酸、ポリイミド、ポリイミドフィルム、電子基板用材料及び電子基板
出願人JFEケミカル株式会社
代理人個人,個人
主分類C08G 73/10 20060101AFI20240617BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】高周波基板材料用として有用な、ポリイミド本来の高い耐熱性及び機械強度を保ちながら、誘電率及び誘電正接が低減されたポリイミド、その前駆体であるポリアミド酸、並びに、上記ポリイミドを含有するポリイミドフィルム、電子基板用材料、及び、電子基板を提供する。
【解決手段】4,4′-[(3,3′,4,4′-テトラヒドロ-4,4,4′,4′,7,7′-ヘキサメチル-2,2′-スピロビ[2H-1-ベンゾピラン]-6,6′-ジイル)ビス(オキシ)]ビスベンゼンアミンを含むジアミン成分と、2,2-ビス[4-(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物を含む酸成分とを重合させることによって得られるポリアミド酸。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
4,4′-[(3,3′,4,4′-テトラヒドロ-4,4,4′,4′,7,7′-ヘキサメチル-2,2′-スピロビ[2H-1-ベンゾピラン]-6,6′-ジイル)ビス(オキシ)]ビスベンゼンアミンを含むジアミン成分と、2,2-ビス[4-(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物を含む酸成分とを重合させることによって得られるポリアミド酸。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
請求項1に記載のポリアミド酸を硬化して得られるポリイミド。
【請求項3】
4,4′-[(3,3′,4,4′-テトラヒドロ-4,4,4′,4′,7,7′-ヘキサメチル-2,2′-スピロビ[2H-1-ベンゾピラン]-6,6′-ジイル)ビス(オキシ)]ビスベンゼンアミンを含むジアミン成分と、2,2-ビス[4-(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物を含む酸成分とを重合させることによって得られるポリイミド。
【請求項4】
周波数1GHzにおける誘電正接が0.004以下である、請求項2に記載のポリイミド。
【請求項5】
周波数1GHzにおける比誘電率が2.9以下である、請求項2に記載のポリイミド。
【請求項6】
ガラス転移温度が220℃以上である、請求項2に記載のポリイミド。
【請求項7】
引張弾性率が2.1GPa以上である、請求項2に記載のポリイミド。
【請求項8】
引張強度が80MPa以上である、請求項2に記載のポリイミド。
【請求項9】
請求項2~8のいずれか1項に記載のポリイミドを含有するポリイミドフィルム。
【請求項10】
請求項2~8のいずれか1項に記載のポリイミドを含有する電子基板用材料。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリアミド酸、ポリイミド、ポリイミドフィルム、電子基板用材料及び電子基板に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
芳香族ジアミン化合物及び芳香族テトラカルボン酸化合物を縮合重合し、さらにそれを硬化(イミド化)して得られる芳香族ポリイミドは、機械強度、耐熱性、電気絶縁性、耐薬品性などに優れているため、電子基板材料の用途で多く利用されている。
しかし、近年の電子機器の高速信号伝送に伴う高周波化において、電子基板材料であるポリイミドの低誘電率、低誘電正接化の要求が高まっている。電子回路における信号の伝播速度は基板材料の誘電率の増加に伴って低下し、また信号の伝送損失は誘電率と誘電正接の増加に伴って増大するため、基板材料であるポリイミドの低誘電率化、低誘電正接化は、電子機器の高性能化に不可欠となっており、中でも高周波で利用される通信機器では誘電正接の低減が求められている。
【0003】
現在電子基板材料として多く用いられているポリイミドとしては、例えば、p-フェニレンジアミン(PDA)-3,3′,4,4′-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(sBPDA)系ポリイミド(特許文献1)が挙げられるが、いずれもイミド基の高い極性に起因して、比較的高い誘電率及び誘電正接を有している。
【0004】
このようなイミド基の高い極性に起因する、ポリイミドの比較的高い誘電率及び誘電正接を低減するという課題に対して、例えば、長鎖骨格をもつモノマーを導入し、単位分子長当りのイミド基数(イミド基濃度)を減少させることで、分子全体の極性を低減し、低誘電率化する方法(特許文献2)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特公昭60-42817号公報
特開2007-106891号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献2に記載された方法では、脂肪族鎖状構造を多くもつことで、機械強度や耐熱性などポリイミド本来の特性が低下するという不利な点がある。
【0007】
そこで、本発明は、高周波基板材料用として有用な、ポリイミド本来の高い耐熱性及び機械強度を保ちながら、誘電率及び誘電正接が低減されたポリイミド、その前駆体であるポリアミド酸、並びに、上記ポリイミドを含有するポリイミドフィルム、電子基板用材料、及び、電子基板を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねたところ、4,4′-[(3,3′,4,4′-テトラヒドロ-4,4,4′,4′,7,7′-ヘキサメチル-2,2′-スピロビ[2H-1-ベンゾピラン]-6,6′-ジイル)ビス(オキシ)]ビスベンゼンアミン(以下、「BPCMAN」という場合がある。)を含むジアミン成分と、2,2-ビス[4-(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物(以下、「BPADA」という場合がある。)を含む酸成分とを用いて得られるポリイミドは、ポリイミド本来の高い耐熱性及び機械強度を保ちながら、誘電率及び誘電正接が低減されたポリイミドであり、高周波基板材料用として有用であることを知得し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明者は、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
【0009】
(1) 4,4′-[(3,3′,4,4′-テトラヒドロ-4,4,4′,4′,7,7′-ヘキサメチル-2,2′-スピロビ[2H-1-ベンゾピラン]-6,6′-ジイル)ビス(オキシ)]ビスベンゼンアミンを含むジアミン成分と、2,2-ビス[4-(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物を含む酸成分とを重合させることによって得られるポリアミド酸。
(2) 上記(1)に記載のポリアミド酸を硬化して得られるポリイミド。
(3) 4,4′-[(3,3′,4,4′-テトラヒドロ-4,4,4′,4′,7,7′-ヘキサメチル-2,2′-スピロビ[2H-1-ベンゾピラン]-6,6′-ジイル)ビス(オキシ)]ビスベンゼンアミンを含むジアミン成分と、2,2-ビス[4-(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物を含む酸成分とを重合させることによって得られるポリイミド。
(4) 周波数1GHzにおける誘電正接が0.004以下である、上記(2)又は(3)に記載のポリイミド。
(5) 周波数1GHzにおける比誘電率が2.9以下である、上記(2)~(4)のいずれかに記載のポリイミド。
(6) ガラス転移温度が220℃以上である、上記(2)~(5)のいずれかに記載のポリイミド。
(7) 引張弾性率が2.1GPa以上である、上記(2)~(6)のいずれかに記載のポリイミド。
(8) 引張強度が80MPa以上である、上記(2)~(7)のいずれかに記載のポリイミド。
(9) 上記(2)~(8)のいずれかに記載のポリイミドを含有するポリイミドフィルム。
(10) 上記(2)~(8)のいずれかに記載のポリイミドを含有する電子基板用材料。
(11) 上記(2)~(8)のいずれかに記載のポリイミドを含有する電子基板。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、高周波基板材料用として有用な、ポリイミド本来の高い耐熱性及び機械強度を保ちながら、誘電率及び誘電正接が低減されたポリイミド、その前駆体であるポリアミド酸、並びに、上記ポリイミドを含有するポリイミドフィルム、電子基板用材料、及び、電子基板を提供することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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