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公開番号2024083230
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-20
出願番号2023150206
出願日2023-09-15
発明の名称無機繊維マットの製造方法
出願人イビデン株式会社
代理人弁理士法人WisePlus
主分類D21H 13/36 20060101AFI20240613BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【課題】無機繊維材料に無機繊維成形体を利用する場合であっても、より成形が容易な無機繊維マットの製造方法を提供すること。
【解決手段】ニードルマット由来の第一の無機繊維成形体及び抄造マット由来の第二の無機繊維成形体を用い、上記第一の無機繊維成形体及び上記第二の無機繊維成形体を開繊して無機繊維を得る開繊工程と、開繊された上記無機繊維を含むスラリーを用いて無機繊維マットを抄造成形する抄造成形工程と、を有することを特徴とする無機繊維マットの製造方法。
【選択図】なし


特許請求の範囲【請求項1】
ニードルマット由来の第一の無機繊維成形体及び抄造マット由来の第二の無機繊維成形体を用い、
前記第一の無機繊維成形体及び前記第二の無機繊維成形体を開繊して無機繊維を得る開繊工程と、
開繊された前記無機繊維を含むスラリーを用いて無機繊維マットを抄造成形する抄造成形工程と、
を有することを特徴とする無機繊維マットの製造方法。
続きを表示(約 800 文字)【請求項2】
前記第一の無機繊維成形体及び前記第二の無機繊維成形体の少なくとも1つが、切断されている、請求項1に記載の無機繊維マットの製造方法。
【請求項3】
前記第一の無機繊維成形体及び前記第二の無機繊維成形体の少なくとも1つが、凹凸形状を有する不揃いの端材である、請求項1に記載の無機繊維マットの製造方法。
【請求項4】
前記第一の無機繊維成形体及び前記第二の無機繊維成形体は、面積が1cm

以上であるシート状の無機繊維成形体である、請求項2又は3に記載の無機繊維マットの製造方法。
【請求項5】
前記第二の無機繊維成形体が、無機バインダを含む、請求項1又は2に記載の無機繊維マットの製造方法。
【請求項6】
前記ニードルマットを構成する無機繊維の平均繊維長が、前記抄造マットを構成する無機繊維の平均繊維長より長い、請求項1又は2に記載の無機繊維マットの製造方法。
【請求項7】
前記第一の無機繊維成形体と前記第二の無機繊維成形体との合計重量に対して、第一の無機繊維成形体の割合が、5~95重量%である、請求項1又は2に記載の無機繊維マットの製造方法。
【請求項8】
前記開繊を、湿式開繊のみで行う、請求項1又は2に記載の無機繊維マットの製造方法。
【請求項9】
前記ニードルマットが、無機繊維前駆体の薄層シートを所定の幅に複数回折りたたんで積層させた後、焼成されることにより形成されている、請求項1又は2に記載の無機繊維マットの製造方法。
【請求項10】
前記開繊工程の前に、前記第一の無機繊維成形体及び前記第二の無機繊維成形体を切断する、請求項1又は2に記載の無機繊維マットの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、無機繊維マットの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
排ガス中のパティキュレートマター(PM)を捕集したり、有害なガス成分を浄化したりする排ガス浄化装置として、炭化ケイ素やコージェライトなどの多孔質セラミックからなる排ガス処理体と、排ガス処理体を収容するケーシングと、排ガス処理体とケーシングとの間に配設される無機繊維のマット材(保持シール材)とから構成される排ガス浄化装置が種々提案されている。このマット材は、自動車の走行等により生じる振動や衝撃により、排ガス処理体がその外周を覆うケーシングと接触して破損するのを防止することや、排ガス処理体とケーシングとの間から排気ガスが漏れることを防止すること等を主な目的として配設されている。
【0003】
ところで、このような無機繊維のマット材は、大きなシート状の無機繊維マットから所定形状に打ち抜いたり、切り出したりして作製されており、シートの端部が端材として発生する。近年、産業廃棄物の削減が要求されており、製造上生じる端材を廃棄しないで再利用することが求められている。
【0004】
特許文献1では、無機繊維性断熱材の廃材を解繊し、解繊した断熱材に新たな無機繊維を混合して綿状とし、バインダを混合して成形することを特徴とする断熱成形体の製造方法が開示されている。
【0005】
また、特許文献2ではセラミックファイバーをイオン性有機バインダ粉末と混合し、更に耐熱性無機結合剤を含む水を全体がほぼ湿潤状態となるように添加混合した後、その湿潤混合物を型内に充填し、加圧して成形することを特徴とするファイバー成形体の製造方法において、前記セラミックファイバーの一部に代え、使用済みのファイバー製品を細かく解砕したものを使用することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平9-210289号公報
特開2001-335379号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1、2に開示されている方法は、製品の成形性が充分でないという問題があった。
本発明は、上記問題を鑑みてなされたものであり、無機繊維材料に無機繊維成形体を利用する場合であっても、より成形が容易な無機繊維マットの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、鋭意検討の結果、無機繊維としてニードルマット由来の無機繊維及び抄造マット由来の無機繊維を用いることで、新たに作製する無機繊維マットの成形性が改善することを見出した。
すなわち、本発明の無機繊維マットの製造方法(以下、本発明の製造方法ともいう)は、ニードルマット由来の第一の無機繊維成形体及び抄造マット由来の第二の無機繊維成形体を用い、上記第一の無機繊維成形体及び上記第二の無機繊維成形体を開繊して無機繊維を得る開繊工程と、開繊された上記無機繊維を含むスラリーを用いて無機繊維マットを抄造成形する抄造成形工程と、を有することを特徴とする。
本発明の無機繊維マットの製造方法は、上記の構成であるため、無機繊維マットの成形性が優れている。ここで成形性に優れるとは、無機繊維マットの密度や厚みの制御がしやすいことを意味する。また、無機繊維としてニードルマット由来の無機繊維を用いるため、過度に開繊されておらず、製造される無機繊維マットが反発力と巻き付け性の両方を兼ね備える。
【0009】
本発明の無機繊維マットの製造方法において、上記第一の無機繊維成形体及び上記第二の無機繊維成形体の少なくとも1つが、切断されていることが好ましい。
上記第一の無機繊維成形体及び/又は上記第二の無機繊維成形体が切断されていることにより、上記第一の無機繊維成形体及び/又は上記第二の無機繊維成形体が切断面を有し、切断面の無機繊維が開繊されやすいため開繊工程で無機繊維が一様に開繊されない。切断されている上記第一の無機繊維成形体及び上記第二の無機繊維成形体としては、製品や後述の端材を含む。
【0010】
本発明の無機繊維マットの製造方法において、上記第一の無機繊維成形体及び上記第二の無機繊維成形体の少なくとも1つが、凹凸形状を有する不揃いの端材であることが好ましい。
端材を無機繊維材料に用いることにより、端材を廃棄することなく有効利用することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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