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公開番号2024080355
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-13
出願番号2022193481
出願日2022-12-02
発明の名称鉛蓄電池用セパレータおよびそれを含む鉛蓄電池
出願人株式会社GSユアサ
代理人弁理士法人河崎特許事務所
主分類H01M 50/417 20210101AFI20240606BHJP(基本的電気素子)
要約【解決手段】鉛蓄電池用セパレータは、結晶質領域と非晶質領域とを含むとともに、ベース部と前記ベース部の両方の表面に配置されたリブとを有する。前記セパレータは、オイルを含有する。前記ベース部における前記オイルの含有率は、10質量%以上20質量%以下である。前記ベース部の100×Ic/(Ic+Ia)で表される結晶化度は、20%以上である。Icは、前記ベース部のX線回折スペクトルにおける前記結晶質領域に相当する回折ピークのうちピーク高さが最大である回折ピークの積分強度である。Iaは、前記ベース部のX線回折スペクトルにおける前記非晶質領域に相当するハローの積分強度である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
鉛蓄電池用セパレータであって、
前記セパレータは、結晶質領域と非晶質領域とを含むとともに、ベース部と前記ベース部の両方の表面に配置されたリブとを有し、
前記セパレータは、オイルを含有し、前記ベース部における前記オイルの含有率は、10質量%以上20質量%以下であり、
前記ベース部の100×I

/(I

+I

)で表される結晶化度は、20%以上であり、


は、前記ベース部のX線回折スペクトルにおける前記結晶質領域に相当する回折ピークのうちピーク高さが最大である回折ピークの積分強度であり、


は、前記ベース部のX線回折スペクトルにおける前記非晶質領域に相当するハローの積分強度である、鉛蓄電池用セパレータ。
続きを表示(約 900 文字)【請求項2】
前記ベース部は、第1表面と第2表面とを有し、
前記セパレータは、前記第1表面に配置された複数の第1リブと前記第2表面に配置された複数の第2リブとを有し、
前記複数の第1リブの平均的な間隔は、前記複数の第2リブの平均的な間隔より大きく、
前記第2表面における前記複数の前記第2リブの平均的な間隔は、0.05cm以上2.00cm以下である、請求項1に記載の鉛蓄電池用セパレータ。
【請求項3】
前記ベース部は、第1表面と第2表面とを有し、
前記セパレータは、前記第1表面に配置された複数の第1リブと前記第2表面に配置された複数の第2リブとを有し、
前記複数の第1リブの平均的な高さは、前記複数の第2リブの平均的な高さより高く、
前記複数の前記第2リブの平均的な高さは、0.05mm以上0.30mm以下である、請求項1に記載の鉛蓄電池用セパレータ。
【請求項4】
前記ベース部の厚さは、0.10mm以上0.30mm以下である、請求項1に記載の鉛蓄電池用セパレータ。
【請求項5】
前記セパレータは、ポリマー材料を含み、
前記ベース部中の前記ポリマー材料の含有率の平均は、15質量%以上35質量%以下である、請求項1に記載の鉛蓄電池用セパレータ。
【請求項6】
ポリオレフィンを含む、請求項1に記載の鉛蓄電池用セパレータ。
【請求項7】
前記ポリオレフィンは、少なくともエチレン単位を含み、
前記ピーク高さが最大である前記回折ピークは、前記結晶質領域による(110)面に相当する、請求項6に記載の鉛蓄電池用セパレータ。
【請求項8】
鉛蓄電池であって、
前記鉛蓄電池は、極板群および電解液を含む少なくとも1つのセルを含み、
前記極板群は、正極板と、負極板と、前記正極板および前記負極板の間に介在するセパレータとを含み、
前記セパレータは、請求項1~7のいずれか1項に記載の鉛蓄電池用セパレータである、鉛蓄電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、鉛蓄電池用セパレータおよびそれを含む鉛蓄電池に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
鉛蓄電池は、車載用、産業用の他、様々な用途で使用されている。鉛蓄電池は、正極板および負極板と、これらの間に介在するセパレータと、電解液と、を含む。鉛蓄電池のセパレータには、様々な性能が要求される。
【0003】
特許文献1は、ポリオレフィン系樹脂20~60質量%と、無機粉体80~40質量%と、これらの配合物に対して40~240質量%の鉱物オイルとの混合物からなる原料組成物を加熱溶融し、混練しながら、リブを有するシート状に成形した後、該オイルを溶解し得る有機溶剤の浸漬槽に浸漬して該オイルの一部を抽出除去し、加熱乾燥して得られる、該オイルを5~30質量%含有した鉛蓄電池用リブ付きセパレータにおいて、該セパレータのリブ部とベース部におけるオイル含有率の差を5質量%以下としたことを特徴とする鉛蓄電池用リブ付きセパレータを提案している。
【0004】
特許文献2は、ポリオレフィン系樹脂と無機粉体と可塑剤を主体とした原料組成物を溶融混練して成形加工により平板状シートの片面に極板当接用主リブを突設したフィルム状物に一体成形した後、前記可塑剤の一部を除去してなるリブ付き微多孔質フィルムからなる液式鉛蓄電池用セパレータにおいて、前記平板状シートの前記極板当接用主リブを突設した面の反対側面に、前記極板当接用主リブよりも、リブ高さが0.3倍以下、底部リブ幅(底部リブ幅寸法の小さい方の値)が0.3倍以下である、極板当接用ミニリブを突設したことを特徴とする液式鉛蓄電池用セパレータを提案している。
【0005】
特許文献3は、ポリオレフィン樹脂と無機粉体とを主材料とする多孔質膜であって、前記多孔質膜の両面に配置されたリブを有し、前記両面にあるリブの位置関係は任意であり、前記両面のうち、前記リブの平均高さが低いリブが配置された面を負極面とした場合、前記負極面に縦方向の線状リブを備えており、前記多孔質膜を両面から挟み込むように平板で10kPaの圧力を加えた時に、前記負極面のベース面と前記平板との間に0.02mm以上の空間を有している、鉛蓄電池用セパレータを提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2001-338631号公報
特開2015-216125号公報
国際公開第2019/088040号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1のように、鉛蓄電池用セパレータは、オイルを含む場合がある。オイルの含有率が高くなると、セパレータの耐酸化性は向上するが、電気抵抗は増加する傾向がある。
【0008】
鉛蓄電池は、部分充電状態(Partial State of Charge:PSOC)と呼ばれる充電不足状態で使用されることがある。例えば、アイドリングストップ(Start-StopまたはIdle Reductionとも言う。)用途では、鉛蓄電池はPSOCで使用される。本明細書中、アイドリングストップを単にISと称することがある。IS用途としては、例えば、アイドリングストップシステム(Idle Reduction System)車が挙げられる。
【0009】
鉛蓄電池がPSOCで使用されると、徐々に電池上部の電解液比重が低く、電池下部の電解液の比重が高くなる成層化が進行し易くなる。成層化した状態で鉛蓄電池の使用が継続されると、負極板の上部でデンドライト状の鉛結晶が析出して、セパレータを貫通し、正極板に接触して短絡が生じる。このような短絡は浸透短絡と称される。
【0010】
浸透短絡は、例えば、セパレータの厚さを大きくしたり、両面にリブを設けたりすることで、軽減することができる。しかし、セパレータの電気抵抗が増加する。このようなセパレータにおいて、オイルの含有率を低減すると、電気抵抗を低減できるが、耐酸化性が低下する。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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