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公開番号2024079642
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-11
出願番号2023201495
出願日2023-11-29
発明の名称経口用組成物
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人アルガ特許事務所
主分類A23L 27/00 20160101AFI20240604BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】炭素数6以下の分岐脂肪酸の不快臭が抑制された経口用組成物の提供。
【解決手段】次の成分(A)及び(B);
(A)炭素数6以下の分岐脂肪酸 0.01質量ppm以上
(B)リナロール及びゲラニオールから選ばれる少なくとも1種のモノテルペンアルコール 0.05質量ppm以上
を含有する経口用組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
次の成分(A)及び(B);
(A)炭素数6以下の分岐脂肪酸 0.01質量ppm以上
(B)リナロール及びゲラニオールから選ばれる少なくとも1種のモノテルペンアルコール 0.05質量ppm以上
を含有する経口用組成物。
続きを表示(約 550 文字)【請求項2】
成分(A)と成分(B)の質量比[(B)/(A)]が0.003~20000である請求項1記載の経口用組成物。
【請求項3】
成分(A)の含有量が0.01~30質量ppmである請求項1又は2記載の経口用組成物。
【請求項4】
成分(B)の含有量が0.05~3000質量ppmである請求項1~3のいずれか1項記載の経口用組成物。
【請求項5】
成分(A)がイソ酪酸、2-メチル酪酸及びイソ吉草酸から選択される1又は2以上である、請求項1~4のいずれか1項記載の経口用組成物。
【請求項6】
リナロール及びゲラニオールから選ばれる少なくとも1種のモノテルペンアルコールを有効成分とする炭素数6以下の分岐脂肪酸の不快臭抑制剤。
【請求項7】
炭素数6以下の分岐脂肪酸に対して、リナロール及びゲラニオールから選ばれる少なくとも1種のモノテルペンアルコールを共存させる、炭素数6以下の分岐脂肪酸の不快臭の抑制方法。
【請求項8】
炭素数6以下の分岐脂肪酸がイソ酪酸、2-メチル酪酸及びイソ吉草酸から選択される1又は2以上である、請求項6記載の不快臭抑制剤、又は請求項7記載の不快臭抑制方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、経口用組成物、炭素数6以下の分岐脂肪酸の不快臭抑制剤及び不快臭の抑制方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
炭素の数が6以下の分岐鎖を有する短鎖脂肪酸は、天然に精油の成分として遊離又はエステルの形で存在する。斯かる脂肪酸は、ごく低濃度では香気成分として香料に用いられる。また、分岐鎖を有する短鎖脂肪酸は、直鎖の短鎖脂肪酸と同様、ヒトの大腸において腸内細菌によって産生されることが知られており、その生理作用に関しては未だ不明な点が多いものの、直鎖の短鎖脂肪酸と類似した作用を有すると考えられている。一方で、分岐鎖を有する短鎖脂肪酸は、全身の各部から発生する不快臭及び食品中に存在するオフフレーバー臭の原因物質として知られ、独特の臭いがあるため、その抑制が望まれる。
【0003】
リナロール及びゲラニオールは、モノテルペンアルコールの一つで、各種花精油の調合や化粧品香料、食品香料として広く用いられている。従来、ビールテイスト飲料に、リナロール及びゲラニオール等を添加することにより、柑橘的な香りを有すると共に、保存による香味の劣化及び好ましくない香りの発生が抑制されているビールテイスト飲料が得られること(特許文献1)、発泡性飲料に、リナロール及びゲラニオールを添加することにより従来にない好ましい香りを有する飲料が得られること(特許文献2)等が報告されている。
また、リナロール及びゲラニオールを含有する飲料の製造において低級脂肪酸又はそのエステルを添加することにより飲料の香味を増強すること(特許文献3)が報告されている。しかしながら、リナロール及びゲラニオールが分岐鎖を有する短鎖脂肪酸の不快臭に対して如何なる作用を有するのかは知られていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-96569号公報
特開2017-143808号公報
特開2016-25866号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、炭素数6以下の分岐脂肪酸の不快臭が抑制された経口用組成物、不快臭抑制剤及び不快臭の抑制方法を提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、リナロール及び/又はゲラニオールが炭素数6以下の分岐脂肪酸の不快臭を抑制する作用を有し、リナロール及び/又はゲラニオールを含有させることで、炭素数6以下の分岐脂肪酸の不快臭が抑制された経口用組成物が得られることを見出した。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の1)~3)に係るものである。
1)次の成分(A)及び(B);
(A)炭素数6以下の分岐脂肪酸 0.01質量ppm以上
(B)リナロール及びゲラニオールから選ばれる少なくとも1種のモノテルペンアルコール 0.05質量ppm以上
を含有する経口用組成物。
2)リナロール及びゲラニオールから選ばれる少なくとも1種のモノテルペンアルコールを有効成分とする炭素数6以下の分岐脂肪酸の不快臭抑制剤。
3)炭素数6以下の分岐脂肪酸に対して、リナロール及びゲラニオールから選ばれる少なくとも1種のモノテルペンアルコールを共存させる、炭素数6以下の分岐脂肪酸の不快臭の抑制方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、炭素数6以下の分岐脂肪酸の不快臭が抑制された経口用組成物、不快臭抑制剤及び不快臭の抑制方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〔経口用組成物〕
本発明の経口用組成物は、成分(A)として炭素数6以下の分岐脂肪酸を含有する。分岐脂肪酸の炭素数は、6以下であって、好ましくは2~6、より好ましくは4又は5、更に好ましくは5である。分岐脂肪酸の分岐の数及び分岐の位置は特に限定されないが、末端メチル基から数えて2番目の炭素にメチルの分岐のあるイソ脂肪酸、末端メチル基から数えて3番目の炭素にメチルの分岐のあるアンテイソ脂肪酸が好ましい。分岐脂肪酸は飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸のいずれでもよい。
成分(A)の具体例としては、例えば、イソ酪酸、イソ吉草酸、2-メチル酪酸、4-メチルペンタン酸、4-メチル-3-ペンテン酸等が挙げられる。なかでも、本発明の効果を享受しやすい点で、好ましくはイソ酪酸、2-メチル酪酸及びイソ吉草酸から選択される1又は2以上であり、更に好ましくはイソ吉草酸である。
成分(A)は、1種又は2種以上を使用することできる。
【0010】
成分(A)としては、市販の試薬を用いてもよいが、成分(A)を豊富に含む植物の抽出物を使用することもできる。なお、成分(A)として植物抽出物を用いる場合、植物抽出物の抽出方法及び抽出条件は特に限定されず、公知の方法を採用することができる。
植物としては、成分(A)が含まれていれば特に限定されないが、コーヒー豆が好ましい。コーヒー豆は、生コーヒー豆及び浅焙煎コーヒー豆から選択される1以上が好ましく、生コーヒー豆が更に好ましい。ここで、本明細書において「浅焙煎コーヒー豆」とは、L値が30以上60以下の焙煎コーヒー豆を指し、成分(A)の不快臭抑制、生理効果の観点から、好ましくは32以上であり、より好ましくは34以上であり、更に好ましくは36以上であり、より更に好ましくは38以上であり、より更に好ましくは40以上である。なお、コーヒー豆の豆種及び産地は、特に限定されない。また、本明細書において「L値」とは、黒をL値0とし、また白をL値100として、焙煎コーヒー豆の明度を色差計で測定したものである。
(【0011】以降は省略されています)

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