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公開番号2024051306
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022157389
出願日2022-09-30
発明の名称油脂組成物
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人アルガ特許事務所
主分類A23D 9/00 20060101AFI20240404BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】エイコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン酸を含み、機能性に優れると共に、様々な油脂含有食品等に利用できる油脂組成物の提供。
【解決手段】次の(A)~(D):
(A)油脂中のジアシルグリセロールの含有量が30質量%以上、
(B)ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸中のエイコサペンタエン酸の含有量が15~85質量%、
(C)ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸中のドコサヘキサエン酸の含有量が15~85質量%、及び
(D)ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸中のミリスチン酸、パルミチン酸及びステアリン酸の合計含有量に対する油脂中のモノアシルグリセロールの含有量の質量比が2.5以下
を満たす油脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
次の(A)~(D):
(A)油脂中のジアシルグリセロールの含有量が30質量%以上、
(B)ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸中のエイコサペンタエン酸の含有量が15~85質量%、
(C)ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸中のドコサヘキサエン酸の含有量が15~85質量%、及び
(D)ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸中のミリスチン酸、パルミチン酸及びステアリン酸の合計含有量に対する油脂中のモノアシルグリセロールの含有量の質量比が2.5以下
を満たす油脂組成物。
続きを表示(約 140 文字)【請求項2】
ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸中のミリスチン酸、パルミチン酸及びステアリン酸の合計含有量が8質量%以上である請求項1記載の油脂組成物。
【請求項3】
油脂中のモノアシルグリセロールの含有量が30質量%以下である請求項1又は2記載の油脂組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、油脂組成物に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
エイコサペンタエン酸(C20:5、EPA)、ドコサヘキサエン酸(C22:6、DHA)に代表されるn-3系脂肪酸は、生体内で合成できず、欠乏すれば皮膚炎等が発症することが知られている。また、n-3系脂肪酸の生理作用として、生活習慣病や認知機能低下の予防効果等が報告されている。特許文献1には、脂肪酸油混合物の重量に対して少なくとも50重量%のエイコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン酸から選ばれる少なくとも1種の脂肪酸を含む脂肪酸油混合物を含む組成物であって、脂肪酸油混合物の脂肪酸の少なくとも15重量%がモノアシルグリセリドの形態にある悪液質の治療及び/又は予防処置のための組成物が報告されている。
現在では、厚生労働省よりエイコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン酸の一日あたりの摂取目安量が定められ、これを含む油脂の利用が望まれている。
【0003】
他方、ジアシルグリセロールを高濃度に含む油脂は、食後の血中トリグリセリド(中性脂肪)の増加を抑制し、体内への蓄積性が少ない等の生理作用を有することが報告されている。
そこで、n-3系脂肪酸とジアシルグリセロールの生理活性機能を有効に発現させるべく、例えば、特許文献2では、トリグリセリド0.1~59.8重量%、ジグリセリド40~99.7重量%、モノグリセリド0.1~10重量%及び遊離脂肪酸を5重量%以下含有し、かつジグリセリドを構成するアシル基中、ω3系不飽和アシル基含有量が15~89.5重量%であり、モノエンアシル基含有量が10~84.5重量%である油脂組成物が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2020-503388号公報
特開2001-40386号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
エイコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン酸を含む油脂は、熱や光、空気で酸化し易い。そのため、当該油脂を食物として摂る場合、加熱調理に用いるよりもドレッシング等に利用することが望ましいといわれている。しかしながら、従来の油脂組成物は水相と分離し易く、汎用性が高いものではなかった。
したがって、本発明は、エイコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン酸を含み、機能性に優れると共に、様々な油脂含有食品等に利用できる油脂組成物を提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、油脂を構成する脂肪酸の種類とグリセリド組成に着目して鋭意研究を行ったところ、ジアシルグリセロール、エイコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン酸を所定量ずつ含有し、さらに所定の飽和脂肪酸とモノアシルグリセロールの比率を一定範囲とすれば、室温で高い乳化安定性を有する油脂組成物が得られることを見出した。
【0007】
すなわち、本発明は、次の(A)~(D):
(A)油脂中のジアシルグリセロールの含有量が30質量%以上、
(B)ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸中のエイコサペンタエン酸の含有量が15~85質量%、
(C)ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸中のドコサヘキサエン酸の含有量が15~85質量%、及び
(D)ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸中のミリスチン酸、パルミチン酸及びステアリン酸の合計含有量に対する油脂中のモノアシルグリセロールの含有量の質量比が2.5以下
を満たす油脂組成物を提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、エイコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン酸を含み、機能性に優れると共に、室温で高い乳化安定性を有する油脂組成物を提供することができる。本発明の油脂組成物は、様々な油脂含有食品へ利用することができるため、エイコサペンタエン酸及びドコサヘキサエン酸の摂取を容易にすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の油脂組成物は、次の(A)~(D)を満たす。
(A)油脂中のジアシルグリセロールの含有量が30質量%以上
(B)ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸中のエイコサペンタエン酸の含有量が15~85質量%
(C)ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸中のドコサヘキサエン酸の含有量が15~85質量%
(D)ジアシルグリセロールを構成する脂肪酸中のミリスチン酸、パルミチン酸及びステアリン酸の合計含有量に対する油脂中のモノアシルグリセロールの含有量の質量比が2.5以下
【0010】
本発明において、油脂組成物中の油脂の含有量は、使用性の点から、好ましくは90質量%(以下、単に「%」とする)以上、より好ましくは95%以上であり、また、好ましくは100%以下、より好ましくは99.9%以下である。
本発明において、油脂は、モノアシルグリセロール、ジアシルグリセロール及びトリアシルグリセロールのいずれか1種以上を含むものである。油脂の種類に特に制限はなく、食用油脂として使用できるものであれば何れでもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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