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公開番号2024053555
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-15
出願番号2023171239
出願日2023-10-02
発明の名称アイスクリーム類
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人イイダアンドパートナーズ,個人,個人,個人,個人,個人
主分類A23G 9/00 20060101AFI20240408BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】広いオーバーラン範囲において優れた保型性を示し、かつ健康増進作用も期待できるアイスクリーム類を提供する。
【解決手段】
クロロゲン酸類の含有量が0.01~1.50質量%であり、
前記クロロゲン酸類の含有量に対するカフェインの含有量の比の値が0.60以下である、
アイスクリーム類。
【選択図】なし

特許請求の範囲【請求項1】
クロロゲン酸類の含有量が0.01~1.50質量%であり、
前記クロロゲン酸類の含有量に対するカフェインの含有量の比の値が0.60以下である、
アイスクリーム類。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
前記クロロゲン酸類の含有量が0.10~1.30質量%であり、
前記クロロゲン酸類の含有量に対する前記カフェインの含有量の比の値が0.40以下である、
請求項1に記載のアイスクリーム類。
【請求項3】
乳固形分含有量が3~40質量%である、請求項1又は2に記載のアイスクリーム類。
【請求項4】
オーバーランが20~100%である、請求項1~3のいずれか1項に記載のアイスクリーム類。
【請求項5】
クロロゲン酸類を有効成分とする、アイスクリーム類の保型性向上剤。
【請求項6】
請求項1~4のいずれか1項に記載のアイスクリーム類を得るための、請求項5に記載のアイスクリーム類の保型性向上剤。
【請求項7】
アイスクリーム類の原料を混合し、均質化して、撹拌しながら凍結するに当たり、原料混合物中のクロロゲン酸類の含有量を0.01~1.50質量%、前記クロロゲン酸類の含有量に対するカフェインの含有量の比の値を0.60以下に調整することを含む、
アイスクリーム類の製造方法。
【請求項8】
請求項5又は6に記載のアイスクリーム類の保型性向上剤を用いて請求項1~4のいずれか1項に記載のアイスクリーム類を得ることを含む、アイスクリーム類の製造方法。
【請求項9】
アイスクリーム類の原料を混合し、均質化して、撹拌しながら凍結するに当たり、原料混合物中のクロロゲン酸類の含有量を0.01~1.50質量%、前記クロロゲン酸類の含有量に対するカフェインの含有量の比の値を0.60以下に調整することを含む、アイスクリーム類の保型性向上方法。
【請求項10】
請求項5又は6に記載のアイスクリーム類の保型性向上剤を用いて請求項1~4のいずれか1項に記載のアイスクリーム類を得ることを含む、アイスクリーム類の保型性向上方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アイスクリーム類に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
アイスクリーム類は、一般的に、牛乳や生クリーム等の乳製品、砂糖、卵黄、乳化剤等の各原料を混合して均質化処理した後、殺菌し、次いで撹拌しながら凍結(フリージング)することによって製造される。フリージングによって水分が微細な結晶(氷晶)となり、さらにオーバーラン(空気含有率)が高まり、滑らかで口溶けのよい食感になる。
室温ないしその近傍の温度条件下でアイスクリーム類を提供した場合に、できるだけ長く、アイスクリーム類が溶け出さずにその形状を維持できる特性(保型性)が求められている。アイスクリーム類の保型性を向上させるために、例えば上記氷晶を乳化剤等の脂肪球で覆ったり、アイスクリーム類に内包される気泡サイズを大きくしたりすることにより、外部から氷晶に伝わる伝熱速度を低下させることなどが知られている。
【0003】
例えば特許文献1には、不溶性食物繊維の懸濁液にHLB5~9の蔗糖脂肪酸エステルを0.1~0.3%添加したのち超音波照射して得られる物であることを特徴とする不溶性食物繊維膨潤物が開示されており、当該膨潤物を混合して得られたアイスクリームは、保水性、保型性に優れることが記載されている。
また特許文献2には、ラムザンガムを含有することを特徴とする冷菓用安定剤が開示されており、ラムザンガムを配合して得られたラクトアイスは室温で放置しても離水が抑制されておりヒートショック耐性が向上することが記載されている。
また特許文献3には、アイスクリーム類に含まれる乳類1重量部に対して、糖組成として固形分当たりマルトトリオースが50%以上、マルトースが25%以下であるマルトトリオース含有糖組成物を用いた呈味改良剤を0.05重量部以上0.5重量部以下添加することを特徴とする、アイスクリーム類の保形性を改善する方法が開示されている。
また特許文献4には、非重合体カテキン類、及びカフェインを含有し、非重合体カテキン類に対するカフェインの含有質量比が0.0001~0.18である、アイスクリーム類が開示されており、当該アイスクリーム類が保型性に優れることが記載されている。特許文献4記載の技術においてアイスクリーム類に配合されるカテキン類は、抗菌、抗酸化、体脂肪低減などの生理作用を有する機能性食品素材として知られている。
また特許文献5には、イチゴ濃縮果汁を使用したイチゴクリームが開示されており、作製したイチゴクリームの保形性を評価した結果が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平9-154503号公報
特開2007-159570号公報
特開2013-31458号公報
特開2011-103878号公報
特開2011-147422号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載されるような乳化剤をある程度多く添加してアイスクリーム類を製造すると、得られるアイスクリーム類は添加した乳化剤由来の特有の風味(異味)が発現する場合がある。また、特許文献2に記載されるような増粘剤をある程度多く添加してアイスクリーム類を製造すると、得られるアイスクリーム類は糊様の食感を感じるものとなる場合がある。また、特許文献3に記載の方法では得られるアイスクリーム類は糖質量が増してしまい、健康面への配慮に課題が残る。また、特許文献4には、オーバーランをかなり高めたアイスクリーム類において、特定のカテキン類の配合が保型性の向上に作用することが記載されている。他方、よりオーバーランを抑えた一般的なアイスクリーム類に対する保型性については記載されていない。さらに、本発明者らは特許文献5の記載に基づき、特許文献5に記載の果実加工品をアイスクリーム類に適用して保形性(保型性)を調査したところ、特許文献5に記載の果実加工品をアイスクリーム類の原料に添加して撹拌しながら凍結しても、得られるアイスクリーム類の保型性の向上には十分ではないことが明らかとなった。
【0006】
本発明は、広いオーバーラン範囲において優れた保型性を示し、かつ健康増進作用も期待できるアイスクリーム類、当該アイスクリーム類の製造方法、アイスクリーム類の保型性向上方法、及びアイスクリーム類の保型性向上剤に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
クロロゲン酸類はコーヒー中に含まれる代表的なポリフェノールであり、多様な生理効果(老化抑制、発癌抑制、血糖上昇抑制、高血圧改善、脂肪燃焼促進等)が報告されている。かかる生理効果による健康増進を目的として、クロロゲン酸類を有効成分とするサプリメントやクロロゲン酸類含有飲食品等が上市されるに至っている。
本発明者らは、このクロロゲン酸類をアイスクリーム類に特定量含有させ、かつクロロゲン酸類含有量とカフェイン含有量との比率を制御することにより、広いオーバーラン範囲においてアイスクリーム類の保型性が高められることを見出した。本発明はこの知見に基づきさらに検討を重ねて完成されるに至ったものである。
【0008】
本発明は、
クロロゲン酸類の含有量が0.01~1.50質量%であり、
前記クロロゲン酸類の含有量に対するカフェインの含有量の比の値が0.60以下である、
アイスクリーム類を提供するものである。
【0009】
また本発明は、
アイスクリーム類の原料を混合し、均質化して、撹拌しながら凍結するに当たり、原料混合物中のクロロゲン酸類の含有量を0.01~1.50質量%、前記クロロゲン酸類の含有量に対するカフェインの含有量の比の値を0.60以下に調整することを含む、アイスクリーム類の製造方法を提供するものである。
【0010】
また本発明は、
アイスクリーム類の原料を混合し、均質化して、撹拌しながら凍結するに当たり、原料混合物中のクロロゲン酸類の含有量を0.01~1.50質量%、前記クロロゲン酸類の含有量に対するカフェインの含有量の比の値を0.60以下に調整することを含む、アイスクリーム類の保型性向上方法を提供するものである。
(【0011】以降は省略されています)

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