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公開番号2024051578
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022157819
出願日2022-09-30
発明の名称インクジェット捺染方法
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人大谷特許事務所
主分類B41M 5/00 20060101AFI20240404BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】印刷媒体が、親水性が低い布帛であっても、画質に優れ、擦れ等の外的応力に対する耐久性に優れる印捺物を得ることができる、インクジェット捺染方法に関する。
【解決手段】顔料、顔料を含有しない(メタ)アクリル系樹脂粒子、ブロックイソシアネート化合物、水溶性有機溶媒、及び水を含有するインク組成物を、該インク組成物が着弾する部分の温度が40℃以上の布帛にインクジェット印刷する印刷工程を含み、
該顔料を含有しない(メタ)アクリル系樹脂粒子を構成する(メタ)アクリル系樹脂が、イソシアネート基と反応し得る官能基を有する、インクジェット捺染方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
顔料、顔料を含有しない(メタ)アクリル系樹脂粒子、ブロックイソシアネート化合物、水溶性有機溶媒、及び水を含有するインク組成物を、該インク組成物が着弾する部分の温度が40℃以上の布帛にインクジェット印刷する印刷工程を含み、
該顔料を含有しない(メタ)アクリル系樹脂粒子を構成する(メタ)アクリル系樹脂が、イソシアネート基と反応し得る官能基を有する、インクジェット捺染方法。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
顔料を含有しない(メタ)アクリル系樹脂粒子のガラス転移温度が30℃以下である、請求項1に記載のインクジェット捺染方法。
【請求項3】
前記印刷工程後に、布帛のインクジェット印刷された部分の温度を100℃以上にする加熱工程を含む、請求項1又は2に記載のインクジェット捺染方法。
【請求項4】
前記水溶性有機溶媒が、アルキレングリコール及びポリアルキレングリコールからなる群から選ばれる1種以上を含有するものである、請求項1~3のいずれか1項に記載のインクジェット捺染方法。
【請求項5】
前記布帛が、ポリエステル及びナイロンから選ばれる1種以上を含有する布帛である、請求項1~4のいずれか1項に記載のインクジェット捺染方法。
【請求項6】
前記顔料が、顔料を含有する樹脂粒子の形態である、請求項1~5のいずれか1項に記載のインクジェット捺染方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェット捺染方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
捺染とは、布帛に直接色や模様をつける着色方法であり、スクリーン捺染法、ローラー捺染法が広く用いられているが、近年、インクジェット印刷を利用したインクジェット捺染方法が検討されている。
インクジェット印刷による捺染方法は、インク液滴を吐出させ、布帛に付着させて印刷を行う方法を用いることで、熟練を要さずに、高精細、高品位な画像を布帛に形成できるという利点がある。また、従来法とは異なり版作成を要さないため、少量多品種生産の対応が容易で、更に画像形成に必要な量のインクしか使用しないため、環境への影響が軽微という特徴も有する。
【0003】
捺染用インクとしては、染料インクと顔料インクがある。顔料インクは、耐光性が高く、また印捺後に洗浄等の後処理が不要という点で、染料インクに比べ有利である。
しかし、顔料インクは染料分子と布帛との間に化学結合力で結着できる染料インクと異なり、顔料粒子と布帛との間の結着力に乏しいため、印刷部位が外力を受けたとき、それに抗する能力が低いというデメリットがある。また、顔料インクは布帛上で固定化されるまでにインクが流動してしまうため、画像滲みや混色の問題があった。
【0004】
そこで、顔料インクによる印捺物の画質、耐久性等を改善するためのインクジェット捺染方法として、種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1には、良好な洗濯堅牢度と風合いを両立させることを課題として、顔料、水分散性樹脂、架橋剤、及び水を含み、前記水分散性樹脂が特定の引張特性を有し、前記水分散性樹脂の顔料又は架橋剤に対する割合がそれぞれ特定の範囲である、捺染用インクジェットインク組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-31611公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の捺染用インクジェットインク組成物は、ポリエステル、ナイロン等の親水性が低い布帛に対しては、擦れ等の外的応力に対する耐久性が十分といえるものではなかった。
本発明は、印刷媒体が、親水性の低い布帛であっても、画質に優れ、擦れ等の外的応力に対する耐久性に優れる印捺物を得ることができる、インクジェット捺染方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、顔料、顔料を含有しない(メタ)アクリル系樹脂粒子、ブロックイソシアネート化合物、水溶性有機溶媒及び水を含有するインク組成物を用い、該インク組成物が着弾する部分の温度が40℃以上の布帛にインクジェットで印刷することで、上記課題を解決しうることを見出した。
本発明は、以下の〔1〕に関する。
〔1〕顔料、顔料を含有しない(メタ)アクリル系樹脂粒子、ブロックイソシアネート化合物、水溶性有機溶媒、及び水を含有するインク組成物を、該インク組成物が着弾する部分の温度が40℃以上の布帛にインクジェット印刷する印刷工程を含み、該顔料を含有しない(メタ)アクリル系樹脂粒子を構成する(メタ)アクリル系樹脂が、イソシアネート基と反応し得る官能基を有する、インクジェット捺染方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、印刷媒体が、親水性が低い布帛であっても、画質に優れ、擦れ等の外的応力に対する耐久性に優れる印捺物を得ることができる、インクジェット捺染方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[インクジェット捺染方法]
本発明のインクジェット捺染方法は、顔料、顔料を含有しない(メタ)アクリル系樹脂粒子、ブロックイソシアネート化合物、水溶性有機溶媒、及び水を含有するインク組成物を、該インク組成物が着弾する部分の温度が40℃以上の布帛にインクジェット印刷する印刷工程を含み、該顔料を含有しない(メタ)アクリル系樹脂粒子を構成する(メタ)アクリル系樹脂が、イソシアネート基と反応し得る官能基を有する。
なお、本発明で用いるインク組成物を、単に「インク組成物」又は「インク」と称することがある。
【0010】
本発明において、「(メタ)アクリル」とは、アクリル又はメタクリルを意味し、「(メタ)アクリル系樹脂」とは、アクリル酸エステル由来の構成単位及びメタクリル酸エステル由来の構成単位からなる群から選ばれる1種以上を含む樹脂であって、アクリル酸エステル由来の構成単位及びメタクリル酸エステル由来の構成単位以外の他の構成単位を含んでもよい樹脂を意味する。
また、本発明において、「顔料を含有しない(メタ)アクリル系樹脂粒子」とは、(メタ)アクリル系樹脂が自らだけをインク中で分散状態を維持できる機能は有するが、顔料をインク中に分散状態で維持する機能を担っていないことを意味する。
本明細書において、「着弾」とは、インク組成物がインクジェット印刷によって印刷媒体に付着することをいう。
本明細書において、「印捺物」とは、印刷媒体である布帛の表面にインク組成物が付与されて(印刷されて)、画像が形成されたものをいう。
(【0011】以降は省略されています)

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