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公開番号2024036861
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-18
出願番号2022141384
出願日2022-09-06
発明の名称半導体素子
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人池内アンドパートナーズ
主分類H01L 29/786 20060101AFI20240311BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】一態様において、ヒステリシスが小さく、且つ、ドレイン電圧の大小により閾値電圧が変化することが抑制された、CNTを使用した半導体素子を提供する。
【解決手段】本開示は、一態様において、ゲート電極2と、ソース電極3と、ドレイン電極4と、前記ソース電極3及びドレイン電極3と接する半導体層5と、前記半導体層5を前記ゲート電極2と絶縁するゲート絶縁層6とを含み、前記半導体層5がカーボンナノチューブのネットワーク構造を含み、前記半導体層5が、比誘電率が5.0以下の封止層で封止されており、前記ソース電極3およびドレイン電極4のうちの前記半導体層5と接する部分が、周期律表第6族元素で形成されている、半導体素子に関する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ゲート電極と、ソース電極と、ドレイン電極と、前記ソース電極及びドレイン電極と接する半導体層と、前記半導体層を前記ゲート電極と絶縁するゲート絶縁層とを含み、
前記半導体層がカーボンナノチューブのネットワーク構造を含み、
前記半導体層が、比誘電率が5.0以下の封止層で封止されており、
前記ソース電極およびドレイン電極のうちの前記半導体層と接する部分が、周期律表第6族元素で形成されている、半導体素子。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記ソース電極および前記ドレイン電極のうちの前記第6族元素で形成された層の平均厚さがいずれも25nm以上である、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項3】
前記第6族元素がクロムである、請求項1または2に記載の半導体素子。
【請求項4】
前記封止層の平均厚さが200nm以上である、請求項1~3のいずれかの項に記載の半導体素子。
【請求項5】
前記封止層がフッ素樹脂、アクリル樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、オレフィン系樹脂からなる群から選ばれる一種類以上の樹脂を含有する、請求項1~4のいずれかの項に記載の半導体素子。
【請求項6】
前記カーボンナノチューブが単層カーボンナノチューブである、請求項1~5のいずれかの項に記載の半導体素子。
【請求項7】
前記半導体層に含まれるカーボンナノチューブのうちの半導体カーボンナノチューブの含有率が70質量%以上である、請求項1~6のいずれかの項に記載の半導体素子。
【請求項8】
ゲート電極と、ソース電極と、ドレイン電極と、前記ソース電極及びドレイン電極と接する半導体層と、前記半導体層を前記ゲート電極と絶縁するゲート絶縁層とを含む半導体素子の製造方法であり、
カーボンナノチューブ分散液を用いて、カーボンナノチューブのネットワーク構造を含む半導体層を形成すること、
前記半導体層の上に、前記半導体層に接し周期律表第6族元素層を含むソース電極およびドレイン電極を形成すること、
前記半導体層を封止し、比誘電率が5.0以下の封止層を形成することを含む、半導体素子の製造方法。
【請求項9】
前記カーボンナノチューブ分散液のカーボンナノチューブ濃度が0.1μg/mL以上7.0μg/mL以下である、請求項8に記載の半導体素子の製造方法。
【請求項10】
前記半導体層の形成において、
前記カーボンナノチューブ分散液を塗布して塗膜を形成し、前記カーボンナノチューブを被塗布面に吸着させ、前記塗膜が未乾燥のうちに前記塗膜から余分なカーボンナノチューブを除去した後、乾燥処理を行って、前記半導体層を形成する、請求項8または9に記載の半導体素子の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体素子、当該半導体素子の製造方法等に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、IoT(Internet of Things)が社会へ普及することで、様々なモノがインターネットに接続され、多種多様な半導体素子が求められ始めている。これらの多種多様な半導体素子では、様々な基板が使用され、例えば、フレキシブル基板を用いて作製された柔軟性を有する半導体素子や、印刷等の簡易なプロセスに適用可能な材料を用いて製造可能な半導体素子が盛んに検討されている。
【0003】
カーボンナノチューブ(CNT)は、電界効果移動度が高く、高い薬品安定性を有する。また、CNTは、溶液に分散可能なため、簡易なプロセスに適用可能な材料であり、様々な基板に対して塗布または成膜が可能である。故に、CNTは、半導体層を形成するための材料として候補に挙げられており、CNTを用いた半導体素子の検討が盛んに行われている。具体的には、CNTをチャネルに使用したCNT電界効果型トランジスタ(CNT-FET)に関する研究が勢力的に行われている。
【0004】
特許文献1には、ナノカーボンと、溶媒と、ポリオキシエチレンアルキルエーテルとを含むことを特徴とするナノカーボンインクを用い、ソース電極とドレイン電極の間のチャネル層形成領域に、前記ナノカーボンインクを付着させ、チャネル層を形成する工程を有することを特徴とする半導体デバイスの製造方法が開示され、印刷法によるTFTの作製において、ナノカーボンからなるチャネル層を形成する際に、ナノカーボン密度が適切な範囲にあるチャネル層を形成することができることが示されている。
【0005】
特許文献2には、電流ヒステリシスが低減された分子トランジスタとして、酸化物からなる絶縁体基材と、該絶縁体基材上に形成されたナノ構造体からなる半導体チャネルと、該半導体チャネルを両者の間に挟むように配置されたソース電極およびドレイン電極と、上記半導体チャネルの導通を制御するゲート電圧を上記半導体チャネルに印加するためのゲート電極とを備える分子トランジスタであって、上記絶縁体基材上に、該絶縁体基材表面に化学的に結合した疎水性膜が形成されており、上記半導体チャネル上に有機強誘電体層が形成されており、上記半導体チャネルが、上記疎水性膜と上記有機強誘電体層との間に挟持されていることを特徴とする分子トランジスタが開示されている。
【0006】
非特許文献1には、ヒステリシスの低減のために、CNTの高密度かつ不均一なランダムネットワークからなる半導体層をフッ素系樹脂で覆うことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
WO2019/066074号公報
特開2007-96129号公報
【非特許文献】
【0008】
T.-J. Ha et.al., Appl. Master. Interface, 2014, 6, 8441-8446.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
半導体素子を実用に供するためには、その電気特性が、種々の使用条件において安定であることが必要である。具体的には、例えば、ヒステリシスが小さいことや、ドレイン電圧の大小にかかわらず閾値電圧が一定であることが求められている。
【0010】
特許文献1に開示の半導体素子は、チャネル層または半導体層が大気に暴露された状態で動作するので、ヒステリシスが大きいという問題がある。
特許文献2に開示の分子トランジスタは、不揮発性メモリーとしての使用を前提とした構成であり、半導体チャネルに有機強誘電体層が形成されており、有機強誘電体層に印加される電圧によって閾値電圧を変化させることによりメモリーとしての効果を実現しているが、印加電圧により閾値電圧が変化するため、増幅器等の通常のトランジスタとしての使用には適さない。
非特許文献1に開示の半導体素子は、半導体層をフッ素系樹脂で封止することで、ヒステリシスの低減に成功しているが、ドレイン電圧の大小により閾値電圧が変化してしまうという問題があった。例えば、ドレイン電圧(ドレイン・ソース間電圧)があまり高くない線形領域での閾値電圧の方が、ドレイン電圧が大きい飽和領域での閾値電圧よりも小さくなるという問題があった。
(【0011】以降は省略されています)

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