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公開番号2024053552
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-15
出願番号2023171111
出願日2023-10-02
発明の名称経口用組成物
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人アルガ特許事務所
主分類A23L 5/00 20160101AFI20240408BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】高濃度のクロロゲン酸類と微量のカフェインとを組み合わせたときに生ずる酸味が抑制された経口用組成物を提供すること。
【解決手段】次の成分(A)、(B)及び(C);
(A)クロロゲン酸類 10~20質量%
(B)カフェイン 0.4~5質量%、及び
(C)4-ビニルグアイアコール
を含有し
成分(B)と成分(C)との質量比[(C)/(B)]が0.3×10-4以上30×10-4以下である、経口用組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
次の成分(A)、(B)及び(C);
(A)クロロゲン酸類 10~20質量%
(B)カフェイン 0.4~5質量%、及び
(C)4-ビニルグアイアコール
を含有し
成分(B)と成分(C)との質量比[(C)/(B)]が0.3×10
-4
以上30×10
-4
以下である、経口用組成物。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
成分(A)と成分(C)との質量比[(C)/(A)]が1×10
-6
以上100×10
-6
以下である、請求項1記載の経口用組成物。
【請求項3】
成分(A)と成分(B)との質量比[(B)/(A)]が0.01~0.3である、請求項1又は2記載の経口用組成物。
【請求項4】
成分(C)の含有量が0.5~30質量ppmである、請求項1~3のいずれか1項に記載の経口用組成物。
【請求項5】
更に、成分(D)としてラクトンを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の経口用組成物。
【請求項6】
成分(D)がγ-ブチロラクトンを含む、請求項5記載の経口用組成物。
【請求項7】
成分(B)と成分(D)との質量比[(D)/(B)]が0.5×10
-4
以上50×10
-4
以下である、請求項5又は6記載の経口用組成物。
【請求項8】
成分(C)と成分(D)との質量比[(D)/(C)]が0.05~10である、請求項5~7のいずれか1項に記載の経口用組成物。
【請求項9】
固体経口用組成物である、請求項1~8のいずれか1項に記載の経口用組成物。
【請求項10】
液体経口用組成物である、請求項1~8のいずれか1項に記載の経口用組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、経口用組成物に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
クロロゲン酸類は、ポリフェノールの一種であり、抗酸化作用や血圧降下作用等の生理作用を有することが報告されており、クロロゲン酸類を多く含む素材としてコーヒー豆が知られている。コーヒー豆は、焙煎度が高くなるにつれ、香りが豊かで嗜好性の高いものになるが、焙煎度が高くなると、コーヒー豆中に存在するクロロゲン酸類の相当量が分解してしまう。そのため、クロロゲン酸類を最大限に利用するには、クロロゲン酸類試薬又は低焙煎度若しくは未焙煎のコーヒー豆を原料として用いることが有利であるが、これらを原料として用いると、クロロゲン酸類由来のえぐみが強いため、継続して摂取する上で障害となりやすい。このようなクロロゲン酸類由来のえぐみを抑制する技術として、例えば、4-ビニルグアヤコールをクロロゲン酸類に対して特定の質量比で含有させることが知られている(特許文献1)。
【0003】
また、嗜好性飲料の呈味改善技術として、例えば、酸度が低く、カフェインを含有する飲料において、β-ダマセノン及びグアヤコールをそれぞれ一定量含有させることで、カフェインによる苦味を抑制できることが報告されている(特許文献2)。更に、焙煎コーヒー豆に加水及び加熱して気化し、フルフリルアルコール及びγ-ブチロラクトンを含む気化画分を濃縮・回収し、それを容器詰コーヒー飲料に添加することにより、ボディを増強できるとの報告もある(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-65462号公報
特開2019-213512号公報
国際公開第2010/147222号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者らは、クロロゲン酸類試薬又は低焙煎度若しくは未焙煎のコーヒー豆を原料として用い、クロロゲン酸類の生理効果を強化した経口用組成物を開発すべく検討したところ、高濃度のクロロゲン酸類にカフェインを含有させると、カフェイン含有量によって異なる呈味挙動を示すことを見出した。即ち、高濃度のクロロゲン酸類にカフェインを添加したところ、カフェイン含有量が一定量以上の領域においてカフェインの増量とともに徐々に酸味が低下し、やがて酸味が感じられなくなることを本発明者らは見出した。
本発明の課題は、良好な酸味が付与された経口用組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、高濃度のクロロゲン酸類及び一定量以上のカフェインを含む経口用組成物において、カフェインに対して4-ビニルグアイアコールを特定の質量比で含有させることで、酸味を付与できることを見出した。更に、4-ビニルグアイアコールにラクトンを組み合わせて含有させることで、酸味を付与できるだけでなく、シャープな酸味に味質を改善できることを本発明者らは見出した。
【0007】
すなわち、本発明は、次の〔1〕~〔12〕を提供するものである。
〔1〕次の成分(A)、(B)及び(C);
(A)クロロゲン酸類 10~20質量%
(B)カフェイン 0.4~5質量%、及び
(C)4-ビニルグアイアコール
を含有し
成分(B)と成分(C)との質量比[(C)/(B)]が0.3×10
-4
以上30×10
-4
以下である、経口用組成物。
〔2〕成分(A)と成分(C)との質量比[(C)/(A)]が1×10
-6
以上100×10
-6
以下である、前記〔1〕記載の経口用組成物。
〔3〕成分(A)と成分(B)との質量比[(B)/(A)]が0.01~0.3である、前記〔1〕又は〔2〕記載の経口用組成物。
〔4〕成分(C)の含有量が0.5~30質量ppmである、前記〔1〕~〔3〕のいずれか一に記載の経口用組成物。
〔5〕更に、成分(D)としてラクトンを含む、前記〔1〕~〔4〕のいずれか一に記載の経口用組成物。
〔6〕成分(D)がγ-ブチロラクトンを含む、前記〔5〕記載の経口用組成物。
〔7〕成分(B)と成分(D)との質量比[(D)/(B)]が0.5×10
-4
以上50×10
-4
以下である、前記〔5〕又は〔6〕記載の経口用組成物。
〔8〕成分(C)と成分(D)との質量比[(D)/(C)]が0.05~10である、前記〔5〕~〔7〕のいずれか一に記載の経口用組成物。
〔9〕固体経口用組成物である、前記〔1〕~〔8〕のいずれか一に記載の経口用組成物。
〔10〕液体経口用組成物である、前記〔1〕~〔8〕のいずれか一に記載の経口用組成物。
〔11〕(C)4-ビニルグアイアコールを有効成分とし、次の成分(A)、及び(B);
(A)クロロゲン酸類 10~20質量%、及び
(B)カフェイン 0.4~5質量%
を含有する経口製品の酸味改善剤であって、
(C)4-ビニルグアイアコールを、(B)カフェインに対する質量比[(C)/(B)]として0.3×10
-4
以上30×10
-4
以下となる割合で共存させる、酸味改善剤。
〔12〕次の成分(A)、及び(B);
(A)クロロゲン酸類 10~20質量%、及び
(B)カフェイン 0.4~5質量%
を含有する経口製品の酸味改善方法であって、
(C)4-ビニルグアイアコールを、(B)カフェインに対する質量比[(C)/(B)]として0.3×10
-4
以上30×10
-4
以下となる割合で共存させる、酸味改善方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、良好な酸味が付与された経口用組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
〔経口用組成物〕
本発明の経口用組成物は、成分(A)としてクロロゲン酸類を含有する。ここで、本明細書において「クロロゲン酸類」とは、3-カフェオイルキナ酸、4-カフェオイルキナ酸及び5-カフェオイルキナ酸のモノカフェオイルキナ酸と、3-フェルラキナ酸、4-フェルラキナ酸及び5-フェルラキナ酸のモノフェルラキナ酸と、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸及び4,5-ジカフェオイルキナ酸のジカフェオイルキナ酸を併せての総称である。本発明においては上記9種のうち少なくとも1種を含有すればよい。なお、成分(A)は、塩や水和物の形態であってもよい。塩としては生理学的に許容されるものであれば特に限定されないが、例えば、アルカリ金属塩を挙げることができる。
【0010】
成分(A)は、飲食品の分野において通常使用されているものであれば由来は特に限定されず、例えば、化学合成品でも、天然物由来品でも構わない。天然物由来品としては、例えば、植物抽出物を挙げることができる。抽出に使用される植物としては、成分(A)が含まれていれば特に限定されないが、例えば、ヒマワリ種子、リンゴ未熟果、コーヒー豆、シモン葉、マツ科植物の球果、マツ科植物の種子殻、サトウキビ、南天の葉、ゴボウ、ナスの皮、ウメの果実、フキタンポポ、ブドウ科植物が挙げられる。植物は、1種又は2種以上使用することができる。なお、植物抽出物の抽出方法及び抽出条件は特に限定されず、公知の方法を採用することができる。また、植物抽出物は、濃縮又は乾燥してもよく、クロロゲン酸類の純度を高めるために精製しても構わない。濃縮、乾燥及び精製の各方法は、公知の方法を採用すればよい。
(【0011】以降は省略されています)

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