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公開番号2024046548
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-03
出願番号2022151988
出願日2022-09-22
発明の名称吸収性物品用不織布
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人イイダアンドパートナーズ,個人,個人,個人
主分類D04H 1/4374 20120101AFI20240327BHJP(組みひも;レース編み;メリヤス編成;縁とり;不織布)
要約【課題】低粘度から高粘度までの性状の異なる排泄液に対する高い液透過性を実現し得る吸収性物品用不織布を提供する。
【解決手段】厚み方向に積層された第1繊維層M1と第2繊維層M2とを有し、それぞれの繊維層に繊維同士の交差部における繊維融着部を含む不織布10であって、第1繊維層は、複数の凸部1と、隣り合う凸部間に設けられた複数の底部2とを備えた凹凸構造を有し、複数の底部にはそれぞれ、厚み方向に貫通する第1開孔部31が配されており、第2繊維層には、第2開孔部32が複数配されており、不織布は、第1開孔部と第2開孔部とが厚み方向に貫通する上下貫通孔部5を複数含み、上下貫通孔部が、不織布の平面方向において、凹状部に挟まれた領域にあり、かつ、上下貫通孔部を構成する第2開孔部が第1繊維層の第1開孔部及び凸部に跨って存在する、吸収性物品用不織布。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
厚み方向に積層された第1繊維層と第2繊維層とを有し、それぞれの繊維層に繊維同士の交差部における繊維融着部を含む不織布であって、
前記第1繊維層は、複数の凸部と、隣り合う凸部間に設けられた複数の底部とを備えた凹凸構造を有し、前記複数の凸部それぞれは、頂部と、該頂部を支持する壁部とを備え、前記複数の底部にはそれぞれ、厚み方向に貫通する第1開孔部が配されており、
前記第1繊維層の前記底部がある側に前記第2繊維層を有しており、
前記第2繊維層には、厚み方向に貫通する第2開孔部が複数、前記不織布の平面方向に間欠的に配されており、
前記不織布は、前記第1開孔部に対し前記第2繊維層が厚み方向に積層された凹状部と、前記第1開孔部と第2開孔部とが厚み方向に貫通する上下貫通孔部とをそれぞれ複数含み、前記上下貫通孔部が、前記不織布の平面方向において、前記凹状部に挟まれた領域にあり、かつ、前記上下貫通孔部を構成する前記第2開孔部が前記第1繊維層の前記第1開孔部及び前記凸部に跨って存在する、吸収性物品用不織布。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記第2繊維層の構成繊維の繊維径が、前記第1繊維層の構成繊維の繊維径よりも小さい、請求項1記載の吸収性物品用不織布。
【請求項3】
前記第2繊維層の繊維密度が、前記第1繊維層の繊維密度よりも高い、請求項1又は2記載の吸収性物品用不織布。
【請求項4】
前記第2開孔部は、前記第1開孔部よりも、孔面積及び/又は開孔ピッチが大きくされている、請求項1~3のいずれか1項に記載の吸収性物品用不織布。
【請求項5】
前記第1繊維層の前記凸部の内部には、前記第2繊維層との間に中空部が配されている、請求項1~4のいずれか1項に記載の吸収性物品用不織布。
【請求項6】
目付が20g/m

以上150g/m

以下である、請求項1~5いずれか1項に記載の吸収性物品用不織布。
【請求項7】
4.9mN/cm

荷重下における厚みが1.0mm以上10mm以下である、請求項1~6のいずれか1項に記載の吸収性物品用不織布。
【請求項8】
前記壁部の繊維が縦配向している、請求項1~7のいずれか1項に記載の吸収性物品用不織布。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の吸収性物品用不織布を有する吸収性物品。
【請求項10】
複数の突起と該突起間の凹部とを備えた凹凸形状の支持体上に第1繊維ウエブを載置し、前記凹部に沿って、前記第1繊維ウエブを、押し込み部材の押し込み部によって押し込んで賦形すると共に、前記突起に対応する箇所を開孔し、前記支持体と反対側に開孔面を有する凹凸開孔繊維ウエブを形成する、押し込み工程と、
前記支持体から前記押込み部材を取り外した後、凹凸開孔繊維ウエブに第1の熱風を吹き付けて繊維同士を融着させて凹凸開孔不織布を得る工程と、
第2繊維ウエブに第2の熱風を吹き付けて繊維同士を融着させ、厚み方向に貫通する開孔部を平面方向に間隔を置いて形成して、平坦開孔不織布を得る工程と、
前記平坦開孔不織布を前記凹凸開孔不織布の開孔面側に積層させる工程と、
第3の熱風を吹き付けて前記凹凸開孔不織布と前記平坦開孔不織布との繊維同士を融着させる熱融着工程と、を有する吸収性物品用不織布の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は吸収性物品用不織布に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
不織布は、おむつや生理用ナプキン等の吸収性物品の構成部材など様々な用途に用いられ、様々な構造を有するものが開発されている。
例えば、特許文献1には、吸収性物品における表面シートとして凹凸構造を有する不織布が記載されている。特許文献2記載の不織布は、凹凸繊維層の凹部側に平坦な繊維層を積層した構造を有する。特許文献3には、吸収性物品における表面シートとして、凹凸構造の上層と平坦な下層とが積層され、両層に貫通孔を有する不織布が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-467号公報
特開2019-44293号公報
特開2021-112421号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述のような凹凸構造は、不織布におけるクッション性を高める作用がある。加えて、前記不織布を例えば吸収性物品の着用者の肌に触れる表面シートとして用いると、凹凸構造に沿って排泄液を厚み方向に移行させて着用者の肌から排泄液を遠ざけやすくでき、液残りを低減できる。
しかし、吸収性物品が吸収する排泄液には実際は様々な性状、特に様々な粘度のものがあり、その粘度によって吸収性物品における挙動が異なる。例えば、粘度が低い程、排泄液は移動性が高く平面方向に濡れ広がりやすい。粘度が高い程、排泄液は移動性が低く表面に残りやすい。近年、吸収性物品においては、排泄液の肌への付着を低減して表面のドライ性を高める観点から、様々な粘度の排泄液に対しても対応して、迅速に吸収体へと移行させる優れた液吸収性を示すことが求められている。この点において、吸収性物品の構成部材として用いられる不織布には更なる改善の余地がある。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑み、低粘度から高粘度までの性状の異なる排泄液に対する高い液透過性を実現し得る吸収性物品用不織布に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、厚み方向に積層された第1繊維層と第2繊維層とを有し、それぞれの繊維層に繊維同士の交差部における繊維融着部を含む不織布であって、前記第1繊維層は、複数の凸部と、隣り合う凸部間に設けられた複数の底部とを備えた凹凸構造を有し、前記複数の凸部それぞれは、頂部と、該頂部を支持する壁部とを備え、前記複数の底部にはそれぞれ、厚み方向に貫通する第1開孔部が配されており、前記第1繊維層の前記底部がある側に前記第2繊維層を有しており、前記第2繊維層には、厚み方向に貫通する第2開孔部が複数、前記不織布の平面方向に間欠的に配されており、前記不織布は、前記第1開孔部に対し前記第2繊維層が厚み方向に積層された凹状部と、前記第1開孔部と第2開孔部とが厚み方向に貫通する上下貫通孔部とをそれぞれ複数含み、前記上下貫通孔部が、前記不織布の平面方向において、前記凹状部に挟まれた領域にあり、かつ、前記上下貫通孔部を構成する前記第2開孔部が前記第1繊維層の前記第1開孔部及び前記凸部に跨って存在する、吸収性物品用不織布を提供する。
【0007】
また、本発明は、複数の突起と該突起間の凹部とを備えた凹凸形状の支持体上に第1繊維ウエブを載置し、前記凹部に沿って、前記第1繊維ウエブを、押し込み部材の押し込み部によって押し込んで賦形すると共に、前記突起に対応する箇所を開孔し、前記支持体と反対側に開孔面を有する凹凸開孔繊維ウエブを形成する、押し込み工程と、前記支持体から前記押込み部材を取り外した後、凹凸開孔繊維ウエブに第1の熱風を吹き付けて繊維同士を融着させて凹凸開孔不織布を得る工程と、第2繊維ウエブを第2の熱風を吹き付けて繊維同士を融着させ、厚み方向に貫通する開孔部を平面方向に間隔を置いて形成して、平坦開孔不織布を得る工程と、前記平坦開孔不織布を前記凹凸開孔不織布の開孔面側に積層させる工程と、第3の熱風を吹き付けて前記凹凸開孔不織布と前記平坦開孔不織布との繊維同士を融着させる熱融着工程と、を有する不織布の製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の吸収性物品用不織布は、低粘度から高粘度までの性状の異なる排泄液に対する高い液透過性を実現し得る。また、本発明の吸収性物品用不織布の製造方法によれは、上記の本発明の吸収性物品用不織布を好適に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明に係る吸収性物品用不織布の好ましい一実施形態を模式的に示す断面図である。
本実施形態の吸収性物品用不織布の具体例を一方の面側から模式的に示す平面図である。
(A)は図2に示す吸収性物品用不織布のR1-R1線断面図であり、(B)は図2に示す吸収性物品用不織布のR2-R2線断面図である。
(A)は図2に示す吸収性物品用不織布のR3-R3線断面図であり、(B)は図2に示す吸収性物品用不織布のR4-R4線断面図である。
図2に示す吸収性物品用不織布のR5-R5線断面図である。
本発明に係る吸収性物品用不織布の製造方法の好ましい一実施形態を模式的に示す説明図であり、(A)は押し込み工程を示し、(B)は第1の熱風により凹凸開孔不織布を得る工程を示し、(C)は平坦開孔不織布を凹凸開孔不織布に積層する工程を示し、(D)は第3の熱風により凹凸開孔不織布と平坦開孔不織布とを一体化する工程を示している。
支持体の平面図である。
押し込み部材の平面図である。
支持体と押し込み部材とを組み合わせた状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明に係る吸収性物品用不織布の好ましい一実施形態について、図面を参照しながら、以下に説明する。なお、本明細書において、吸収性物品用不織布を単に不織布ということがある。
本実施形態の不織布10は、繊維同士の交差部に繊維融着部を有する、いわゆるサーマルボンド不織布である。例えば、エアスルー法によって前記繊維融着部を形成したエアスルー不織布が挙げられる。そのため、不織布10は構成繊維に熱可塑性繊維を含む。すなわち、不織布10を構成する後述の第1繊維層M1及び第2繊維層M2は構成繊維に熱可塑性繊維を含み、前記繊維融着部を形成した不織布である。第1繊維層M1と第2繊維層M2とは互いの繊維同士の交差部における繊維融着部によって一体化されている。
(【0011】以降は省略されています)

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