TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024033686
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-13
出願番号2022137425
出願日2022-08-31
発明の名称水硬性組成物
出願人花王株式会社
代理人個人,個人
主分類C04B 28/04 20060101AFI20240306BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】調製から例えば4~24時間後の強度発現性に優れる水硬性組成物、及び水硬性組成物の硬化体の製造方法を提供する。
【解決手段】(A)ビーライトを21.0質量%以上32.0質量%以下含み、エーライトの含有量とビーライトの含有量との質量比(ビーライト/エーライト)が、0.37以上0.73以下である、ポルトランドセメント(以下、(A)成分という)、(B)水(以下、(B)成分という)、及び(C)ナフタレン系分散剤を含有する、水硬性組成物であって、前記水硬性組成物中、(A)成分の含有量と(B)成分の含有量との質量比(B)/(A)が、0.15以上0.30以下である、水硬性組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)ビーライトを21.0質量%以上32.0質量%以下含み、エーライトの含有量とビーライトの含有量との質量比(ビーライト/エーライト)が、0.37以上0.73以下である、ポルトランドセメント(以下、(A)成分という)、(B)水(以下、(B)成分という)、及び(C)ナフタレンスルホン酸系分散剤(以下、(C)成分という)を含有する、水硬性組成物であって、前記水硬性組成物中、(A)成分の含有量と(B)成分の含有量との質量比(B)/(A)が、0.15以上0.30以下である、水硬性組成物。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
(C)成分を、(A)成分に対して、0.1質量%以上5.0質量%以下含有する、請求項1に記載の水硬性組成物。
【請求項3】
さらに、(D)骨材を含有する、請求項1又は2に記載の水硬性組成物。
【請求項4】
遠心成形コンクリート用である、請求項1~3の何れか1項に記載の水硬性組成物。
【請求項5】
次の工程を含む水硬性組成物の硬化体の製造方法。
工程1:(A)ビーライトを21.0質量%以上32.0質量%以下含み、エーライトの含有量とビーライトの含有量との質量比(ビーライト/エーライト)が、0.37以上0.73以下である、ポルトランドセメント(以下、(A)成分という)、(B)水(以下、(B)成分という)、及び(C)ナフタレンスルホン酸系分散剤を、(A)成分の混合量と(B)成分の混合量との質量比(B)/(A)が、0.15以上0.30以下で混合して、水硬性組成物を調製する工程。
工程2:工程1で得られた水硬性組成物を型枠に充填する工程。
工程3:工程2で型枠に充填した水硬性組成物を、遠心力をかけて型締めする工程。
工程4:工程3で型締めした水硬性組成物を型枠中で凝結させる工程。
【請求項6】
さらに、下記工程5を含む、請求項5に記載の水硬性組成物の硬化体の製造方法。
工程5:工程4で凝結した水硬性組成物を型枠中で蒸気養生する工程。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水硬性組成物、及び水硬性組成物の硬化体の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、商習慣の変化に伴い、eコマース市場が活況を呈している。eコマースに不可欠なインフラとして物流倉庫が挙げられ、斯様な構造物を地盤に固定し自然災害から守るのが、コンクリート製の支持杭(パイル)である。
コンクリートパイルは、水、セメントに代表される水硬性粉体、骨材、および減水剤を添加して調整した未硬化のコンクリートに遠心力を加えて円筒形に成型する、遠心成形という手法によって製造され、分散剤としては、円筒形にきれいに成形できる性質に優れる、ナフタレンスルホン酸系分散剤が主として使用されている。
【0003】
一方で、国土強靭化の要請を受けて、コンクリートパイル1本当たりの支持力を高めた高支持力杭、つまり、高強度のコンクリートパイルに対する需要が高まっている。コンクリートの強度は、水と水硬性粉体の重量比である、水/水硬性粉体(W/P)によって決まり、W/Pが低い程、コンクリート(水硬性組成物)硬化体の強度が高くなる。非特許文献1では、水結合材比が20%程度の領域でナフタレンスルホン酸系分散剤を用いている。
しかしながら、ナフタレンスルホン酸系分散剤には、特に高強度の硬化体を得るために、水/水硬性粉体(W/P)を低減すると、必要添加量が顕著に増加し、系中の余剰の分散剤がセメント粒子に断続的に吸着することで、未硬化の水硬性組成物の硬化遅延を引き起こす。
【0004】
斯様なナフタレンスルホン酸系分散剤の添加量増加は、非特許文献2に記載の如く、ポルトランドセメントに代表される水硬性粉体の硬化反応である水和反応のごく初期(接水直後~1時間後)における、セメント水和反応生成物への吸着・埋没(失活)が原因であると考えられており、一般的には、水和反応速度が比較的遅いセメント鉱物種である、ビーライト含有量の高い低熱ポルトランドセメントの使用により解消されることが知られている。
【0005】
特許文献1には、鋼桁に不必要な応力を与えずにプレストレスが有効に導入され、且つ硬化コンクリートと鋼桁とが強く結合した、コンクリート-鋼桁複合構造物及びその製造方法が開示されている。
特許文献2には、材齢初期に大きな膨張量が得られ、膨張量が長期にわたり安定し、膨張による強度低下やひび割れが無く、高ケミカルプレストレスと高強度を安定的に維持することが可能となる高膨張で高強度のセメント組成物、コンクリート、及びそれを用いたコンクリート硬化体の製法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2005-30163号公報
特開2007-238439号公報
【非特許文献】
【0007】
日本建築学会構造系論文集、第606号、29-34頁、一般財団法人 日本建築学会、2006年8月発行
セメント・コンクリート論文集、第68巻1号、75-81頁、一般社団法人 セメント協会、2015年3月発行
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、低熱ポルトランドセメントを使用すると、水和反応が過度に遅延し、初期材齢の強度発現性、ひいてはコンクリートの生産性が低下するという課題がある。
【0009】
本発明は、調製から例えば4~24時間後の強度発現性に優れる水硬性組成物、及び水硬性組成物の硬化体の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、(A)ビーライトを21.0質量%以上32.0質量%以下含み、エーライトの含有量とビーライトの含有量との質量比(ビーライト/エーライト)が、0.37以上0.73以下である、ポルトランドセメント(以下、(A)成分という)、(B)水(以下、(B)成分という)、及び(C)ナフタレンスルホン酸系分散剤(以下、(C)成分という)を含有する、水硬性組成物であって、前記水硬性組成物中、(A)成分の含有量と(B)成分の含有量との質量比(B)/(A)が、0.15以上0.30以下である、水硬性組成物に関する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

花王株式会社
容器
25日前
花王株式会社
容器
2日前
花王株式会社
袋容器
1か月前
花王株式会社
洗浄方法
17日前
花王株式会社
固形食品
24日前
花王株式会社
包装容器
1か月前
花王株式会社
半導体素子
1か月前
花王株式会社
吸収性物品
18日前
花王株式会社
油脂組成物
16日前
花王株式会社
粉末化粧料
1か月前
花王株式会社
乳化化粧料
4日前
花王株式会社
美容キット
2日前
花王株式会社
洗浄用物品
1か月前
花王株式会社
乳化化粧料
4日前
花王株式会社
基板処理方法
1か月前
花王株式会社
物品搬送装置
2日前
花王株式会社
流体密封容器
25日前
花王株式会社
エッチング液
9日前
花王株式会社
水硬性組成物
1か月前
花王株式会社
口腔用組成物
1か月前
花王株式会社
化粧料組成物
16日前
花王株式会社
水硬性組成物
1か月前
花王株式会社
経口用組成物
12日前
花王株式会社
経口用組成物
12日前
花王株式会社
経口用組成物
25日前
花王株式会社
油性固形化粧料
24日前
花王株式会社
リパーゼ変異体
25日前
花王株式会社
ペット用トイレ
22日前
花王株式会社
ポンプユニット
22日前
花王株式会社
水系液状化粧料
1か月前
花王株式会社
皮膚の分類方法
16日前
花王株式会社
糖質燃焼促進剤
16日前
花王株式会社
土壌の洗浄方法
1か月前
花王株式会社
ウイルス不活化剤
1か月前
花王株式会社
鋳物製造用構造体
1か月前
花王株式会社
皮膚洗浄剤組成物
2日前
続きを見る