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公開番号
2024071040
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-05-24
出願番号
2022181758
出願日
2022-11-14
発明の名称
洗濯方法
出願人
花王株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
D06M
13/152 20060101AFI20240517BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約
【課題】抗菌効果を有するフェノール系抗菌性化合物の繊維製品への残存量を向上できる洗濯方法を提供する。
【解決手段】繊維製品の洗浄と洗浄後の繊維製品のすすぎとを行う洗濯方法であって、
すすぎに供する繊維製品が(a)フェノール系抗菌性化合物〔以下、(a)成分という〕を含んでおり、
すすぎを、水を含むpH6.5以下のすすぎ液を前記繊維製品に接触させて行う、
洗濯方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
繊維製品の洗浄と洗浄後の繊維製品のすすぎとを行う洗濯方法であって、
すすぎに供する繊維製品が(a)フェノール系抗菌性化合物〔以下、(a)成分という〕を含んでおり、
すすぎを、水を含むpH6.5以下のすすぎ液を前記繊維製品に接触させて行う、
洗濯方法。
続きを表示(約 500 文字)
【請求項2】
繊維製品が、(a)成分を、洗浄前における乾燥状態の繊維製品1gあたり、3μg以上30μg以下含む、請求項1に記載の洗濯方法。
【請求項3】
繊維製品が、(a)成分を、洗浄前における乾燥状態の繊維製品1gあたり、5μg以上25μg以下含む、請求項1又は2に記載の洗濯方法。
【請求項4】
すすぎ液のpHが5.5以下である、請求項1~3の何れか1項に記載の洗濯方法。
【請求項5】
(a)成分が、ダイクロサンである、請求項1~4の何れか1項に記載の洗濯方法。
【請求項6】
繊維製品が、化学繊維を含む、請求項1~5の何れか1項に記載の洗濯方法。
【請求項7】
(a)成分を含む洗浄液で繊維製品を洗浄した後、(a)成分を含んだ状態の繊維製品をすすぎに供する、請求項1~5の何れか1項に記載の洗濯方法。
【請求項8】
フェノール系抗菌性化合物が付着した繊維製品に水を含む処理液を接触させて処理する際に、前記処理液のpHを6.5以下とする、繊維製品からのフェノール系抗菌性化合物の脱離抑制方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
繊維製品の洗浄について、例えば、水媒体を用いた洗浄、すすぎを行う洗濯が知られている。近年、消費者の衛生意識の高まりから、身の周りの物を清潔に保つことに関心が高まっている。特に衣類やリネン類や布巾などのキッチン周りの繊維製品は菌が付着していると人体に影響を及ぼす可能性もあるため、繊維製品の殺菌、除菌、抗菌などを行うことが望まれている。また不快な悪臭と微生物の繁殖を関連づけた情報の流布に伴い、繊維製品の殺菌、除菌、抗菌などを行うことで悪臭を除くことにも関心が高くなっている。衣類等の繊維製品に付着している菌の増殖を抑制する手段として、第4級アンモニウム界面活性剤、フェノール系抗菌剤、ビグアニド化合物などを使用することが知られている。また、ダイクロサンなどの芳香族塩素系化合物も抗菌性や殺菌性を有する化合物として知られている。これらの化合物は、例えば、洗浄剤に配合して繊維製品の洗浄時に適用できる。
【0003】
例えば、特許文献1には、(A)成分:ヒドロキシカルボン酸、(B)成分:(b-1)特定の第4級アンモニウム塩、(b-2)フェノール系抗菌剤及び(b-3)ビグアニド化合物からなる群から選択される少なくとも1種の抗菌剤、及び(C)成分:ノニオン界面活性剤、を含有し、前記(A)成分の含有量が、衣料用液体洗浄剤組成物の総質量に対し5質量%以上であり、25℃におけるpHが2~6である、衣料用液体洗浄剤組成物が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、a)布地を、少なくとも1つの洗浄性界面活性剤を含有する水性洗浄液と接触させる工程であって、前記水性洗浄液が、7.0~9.0の範囲の第1のpHを特徴とする、工程と、b)前記水性洗浄液の前記pHを10.0~13.0の範囲の第2のpHまで上昇させ、その間、5分間~30分間の範囲の持続時間にわたって前記布地をこのような水性洗浄液と接触させ続ける、工程と、c)前記布地を、3.0~6.0の範囲の第3のpHを特徴とする水性すすぎ液と接触させる工程と、を含み、工程(b)の後かつ工程(c)の前に、前記水性洗浄液の前記pHを低下させて7.0~9.0の範囲の第4のpHに戻す工程(b1)を更に含み、前記工程(b1)において、1分間~60分間の範囲の持続時間にわたって前記布地を前記水性洗浄液と接触させる、布地を処理する方法が開示されており、更に、工程(c)中に5-クロロ-2-(4-クロロフェノキシ)フェノールを前記水性すすぎ液中に投入できることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-188641号公報
特表2022-511731号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、抗菌効果を有するフェノール系抗菌性化合物の繊維製品への残存量を向上できる洗濯方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、繊維製品の洗浄と洗浄後の繊維製品のすすぎとを行う洗濯方法であって、
すすぎに供する繊維製品が(a)フェノール系抗菌性化合物〔以下、(a)成分という〕を含んでおり、
すすぎを、水を含むpH6.5以下のすすぎ液を前記繊維製品に接触させて行う、
洗濯方法に関する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、抗菌効果を有するフェノール系抗菌性化合物の繊維製品への残存量を向上できる洗濯方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の洗濯方法では、繊維製品の洗浄と洗浄後の繊維製品のすすぎとを所定条件で行う。
繊維製品の洗浄は、公知の洗濯方法に準ずることができる。
例えば、界面活性剤、ビルダーなどを含有する洗浄剤から調製した洗浄液を繊維製品に接触させて洗浄することができる。
より詳細には、例えば、界面活性剤、ビルダーなどを含有する洗浄剤と繊維製品と水とを混合し、好ましくは繊維製品に外力を加えて、洗浄する方法が挙げられる。また、洗浄剤を予め水に溶解した洗浄液に繊維製品を浸漬する、洗浄剤を繊維製品へ直接塗布する、などの方法で洗浄剤と繊維製品とを接触させて、好ましくは一定時間放置し、その後、通常の洗濯を行うこともできる。
洗浄、好ましくは外力を負荷した洗浄は、通常1回行う。
繊維製品に外力を加える方法は、例えば洗濯機により機械力を加える方法でもよく、もみ洗い、押し洗い、たたき洗い、つかみ洗い、つまみ洗い、又は振り洗い等の手洗いによる方法でもよい。
通常、洗濯処理は、洗浄処理を行った後にすすぎ処理を含む。一般に、すすぎ処理は、洗浄剤を含まない液体媒体、好ましくは水を供給し、好ましくは繊維製品に外力を加えて、繊維製品に残留している界面活性剤などの洗浄剤成分を取り除く。すすぎに用いる液体媒体には柔軟剤などが含まれても良い。本発明でもすすぎは、pH6.5以下のすすぎ液を用いる以外は、公知のすすぎ方法に準じて行うことができる。また、すすぎ処理は1回でもよく、2回以上行ってもよい。
本発明において、以下「繊維残留性」とは、特記しない限り、(a)成分のフェノール系抗菌性化合物の繊維への残留性の向上を意味する。
【0010】
洗浄に用いる洗浄剤及び洗浄液は、本発明の効果に影響を与えない範囲で、繊維製品用の洗浄剤又は柔軟剤などの用途に使用することが知られている成分、例えば、下記の(1)~(16)の成分を含有することができる。洗浄剤や洗浄液に用いた成分は、本発明の効果に影響を与えない範囲であれば、すすぎ液中に混入してもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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