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公開番号2024090833
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2022206976
出願日2022-12-23
発明の名称トナー
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人大谷特許事務所
主分類G03G 9/087 20060101AFI20240627BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】低温定着性及び耐ホットオフセット性に優れ、定着温度幅が拡大したトナーを提供する。
【解決手段】非晶性ポリエステル系樹脂、結晶性ポリエステル樹脂、及びワックスを含むトナーであり、前記非晶性ポリエステル系樹脂は、アルコール成分とカルボン酸成分との重縮合物にアミン化合物が縮合したアミン変性ポリエステル樹脂(A)を含有し、前記アルコール成分が脂肪族ジオールを60モル%以上含有し、前記結晶性ポリエステル樹脂の酸価が20mgKOH/g以上である、トナー。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
非晶性ポリエステル系樹脂、結晶性ポリエステル樹脂、及びワックスを含むトナーであり、
前記非晶性ポリエステル系樹脂は、アルコール成分とカルボン酸成分との重縮合物にアミン化合物が縮合したアミン変性ポリエステル樹脂(A)を含有し、
前記アルコール成分が脂肪族ジオールを60モル%以上含有し、
前記結晶性ポリエステル樹脂の酸価が20mgKOH/g以上である、トナー。
続きを表示(約 360 文字)【請求項2】
前記アミン変性ポリエステル樹脂(A)が、アミン化合物由来の構成単位を0.5質量%以上10質量%以下含む、請求項1に記載のトナー。
【請求項3】
前記アミン化合物が、N-メチルジエタノールアミン、2-ジエチルアミノエタノール、及び2-ジブチルアミノエタノールからなる群より選ばれる、請求項1又は2に記載のトナー。
【請求項4】
前記アミン変性ポリエステル樹脂(A)に対する前記結晶性ポリエステル樹脂の質量比(結晶性ポリエステル樹脂/アミン変性ポリエステル樹脂(A))が0.03以上0.4以下である、請求項1~3のいずれかに記載のトナー。
【請求項5】
前記ワックスの含有量が1質量%以上10質量%以下である、請求項1~4のいずれかに記載のトナー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられるトナーに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
電子写真の分野においては、電子写真システムの発展に伴い、高画質化及び高速化に対応したトナーの開発が求められている。一般に最低定着温度を下げ、高温オフセット発生温度を上げることにより、定着温度幅が広がり、省エネルギー化、高速定着化の要求を満たすことができる。
【0003】
特許文献1では、アミノ基を有する樹脂(N)、該樹脂(N)以外の非晶性樹脂(A)、及び該樹脂(N)以外の結晶性樹脂(C)を含有する、トナー用結着樹脂が記載されている。
特許文献2では、酸基を有する結晶性樹脂(C)とポリアルキレンイミンとを縮合させて得られる樹脂組成物(C-P)と、非晶性樹脂(A)とを含有する、トナー用結着樹脂組成物が記載されている。
特許文献3では、着色剤と、酸基を有する非晶性ポリエステル系樹脂とアミン化合物とを縮合させてなる樹脂組成物と、脂肪族モノカルボン酸化合物を20モル%以上含むカルボン酸成分と、2価以上の脂肪族アルコールを90モル%以上含むアルコール成分との縮合物を含有するエステル組成物(CI)及び脂肪族モノアルコールを20モル%以上含むアルコール成分と、2価以上の脂肪族カルボン酸化合物を90モル%以上含むカルボン酸成分との縮合物を含有するエステル組成物(CII)から選ばれる1種以上であるエステル組成物とを含む、静電荷像現像用トナーが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-85932号公報
特開2020-24360号公報
特開2021-47403号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1~3に記載のトナーは低温定着性に優れるものの、耐ホットオフセット性には改善の余地があった。
本発明は、低温定着性及び耐ホットオフセット性に優れ、定着温度幅が拡大したトナーに関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、アミン変性ポリエステル樹脂(A)を含有する非晶性ポリエステル系樹脂、酸価が20mgKOH/g以上である結晶性ポリエステル樹脂、及びワックスを含むトナーにより、上記の課題が解決されることを見出した。
【0007】
すなわち、本発明は、次の[1]に関する。
[1]非晶性ポリエステル系樹脂、結晶性ポリエステル樹脂、及びワックスを含むトナーであり、
前記非晶性ポリエステル系樹脂は、アルコール成分とカルボン酸成分との重縮合物にアミン化合物が縮合したアミン変性ポリエステル樹脂(A)を含有し、
前記アルコール成分が脂肪族ジオールを60モル%以上含有し、
前記結晶性ポリエステル樹脂の酸価が20mgKOH/g以上である、トナー。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、低温定着性及び耐ホットオフセット性に優れ、定着温度幅が拡大したトナーを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[トナー]
本発明のトナーは、非晶性ポリエステル系樹脂、結晶性ポリエステル樹脂、及びワックスを含むトナーであり、前記非晶性ポリエステル系樹脂は、アルコール成分とカルボン酸成分との重縮合物にアミン化合物が縮合したアミン変性ポリエステル樹脂(A)を含有し、前記アルコール成分が脂肪族ジオールを60モル%以上含有し、前記結晶性ポリエステル樹脂の酸価が20mgKOH/g以上である、トナーである。
以上の構成を有することで、低温定着性及び耐ホットオフセット性に優れ、定着温度幅が拡大したトナーが得られる。その理由は定かではないが、次のように考えられる。
【0010】
結晶性ポリエステル樹脂は、トナーの結着樹脂である非晶性樹脂中で微分散化されることで、トナーの定着時に非晶性樹脂を可塑化しやすくするため、トナーの低温定着性を向上することが知られている。しかし、非晶性樹脂が脂肪族アルコールをアルコール成分の主成分とする非晶性ポリエステル樹脂である場合、該非晶性ポリエステル樹脂は、芳香族アルコールをアルコール成分の主成分とする非晶性ポリエステル樹脂に比べ親水性が高いため、疎水的な結晶性ポリエステル樹脂と親和性が低く、トナー中での結晶性ポリエステル樹脂の微分散が難しいという課題があった。
本発明のトナーは、結着樹脂として、酸基を有する結晶性ポリエステル樹脂と、脂肪族アルコールをアルコール成分の主成分とする非晶性ポリエステル樹脂にアミン化合物が縮合したアミン変性ポリエステル樹脂(A)を含む非晶性ポリエステル系樹脂を含有する。そのため、結晶性ポリエステル樹脂の酸基とアミン変性ポリエステル樹脂(A)のアミノ基が酸塩基相互作用を形成することで、結晶性ポリエステル樹脂を非晶性ポリエステル系樹脂中に微分散させることができ、トナーの低温定着性が向上すると考えられる。また、結晶性ポリエステル樹脂が非晶性ポリエステル系樹脂中で微分散することで、結晶性ポリエステル樹脂と同じく疎水性であるワックスも非晶性ポリエステル系樹脂中に微分散化することが可能となり、トナーの定着時に微分散化したワックスがより均一にトナー表面にブリードアウトすることで、耐ホットオフセット性が向上すると考えられる。そして、低温定着性及び耐ホットオフセット性が向上した結果、定着温度幅が拡大すると考えられる。
(【0011】以降は省略されています)

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