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公開番号2024085210
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-26
出願番号2022199614
出願日2022-12-14
発明の名称研磨液組成物
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人池内アンドパートナーズ
主分類G11B 5/84 20060101AFI20240619BHJP(情報記憶)
要約【課題】研磨速度の向上と研磨後の基板表面のスクラッチの低減を両立する磁気ディスク基板用研磨液組成物を提供する。
【解決手段】研磨液組成物は、シリカ粒子(成分A)と水溶性高分子(成分B)と酸(成分C)と水系媒体とを含有し、成分Bはアクリル酸及び/又はその塩に由来する構成単位を含む共重合体で、成分Bを構成する全構成単位中に占めるアクリル酸及び/又はその塩に由来する構成単位の構成比率が50mol%以上で、成分Bの重量平均分子量は700以上10000以下、成分Bは、0.4質量%の酸化ニッケル粒子、研磨液組成物と同じ濃度の成分C及び研磨液組成物と同じ濃度の成分Bを配合したときの、成分Bの酸化ニッケル粒子への吸着率が5質量%以上で、研磨液組成物中の成分Aの平均粒径dと、研磨液組成物から成分Bが除かれた組成である組成物中の成分Aの平均粒径d0との比d/d0が1.1以下であり、pHが0.1以上4以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
シリカ粒子(成分A)と、水溶性高分子(成分B)と、酸(成分C)と、水系媒体と、を含有する、研磨液組成物であって、
成分Bは、アクリル酸及び/又はその塩に由来する構成単位を含む共重合体であり、
成分Bを構成する全構成単位中に占める、アクリル酸及び/又はその塩に由来する構成単位の構成比率が50mol%以上であり、
成分Bの重量平均分子量は、700以上10000以下であり、
成分Bは、0.4質量%の酸化ニッケル粒子、前記研磨液組成物と同じ濃度の成分C、及び、前記研磨液組成物と同じ濃度の成分Bを配合したときの、成分Bの酸化ニッケル粒子への吸着率が5質量%以上となるものであり、
前記研磨液組成物中の成分Aの平均粒径dと、前記研磨液組成物から成分Bが除かれた組成である組成物中の成分Aの平均粒径d
0
との比d/d
0
が1.1以下であり、
pHが0.1以上4以下である、磁気ディスク基板用研磨液組成物。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
シリカ粒子(成分A)と、水溶性高分子(成分B)と、酸(成分C)と、水系媒体と、を含有し、
成分Bは、アクリル酸及び/又はその塩に由来する構成単位を含む共重合体であって、下記式(I)で表される構成を含む共重合体であり、
成分Bを構成する全構成単位中に占める、アクリル酸及び/又はその塩に由来する構成単位の構成比率が50mol%以上であり、
成分Bの重量平均分子量は、700以上10000以下であり、
pHが0.1以上4以下である、磁気ディスク基板用研磨液組成物。
TIFF
2024085210000005.tif
31
170
式(I)中、m、nは成分Bにおけるそれぞれの構成単位の構成比率(モル比率)を表し、m>0、n>0、m+n=100を満たす。Mは、水素原子、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、有機カチオン、又はアンモニウム(NH
4
+
)を示す。Rは炭素数2~6の炭化水素基であり、XとRを結ぶ破線は、Rを構成する炭素原子がXに結合してもよいことを表す。Xは酸素原子又は窒素原子又はNH基を表す。
【請求項3】
成分Bは、アクリル酸及び/又はその塩とピバル酸ビニルとの共重合体、並びに、アクリル酸及び/又はその塩とビニルピロリドンとの共重合体から選ばれる少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の研磨液組成物。
【請求項4】
酸化剤(成分D)をさらに含有する、請求項1から3のいずれかに記載の研磨液組成物。
【請求項5】
複素環芳香族化合物(成分E)、及び、脂肪族アミン化合物又は脂環式アミン化合物(成分F)から選ばれる少なくとも1種をさらに含有する、請求項1から4のいずれかに記載の研磨液組成物。
【請求項6】
分子内に繰り返し単位とスルホン酸基又はその塩を有する陰イオン界面活性剤(成分G)をさらに含有する、請求項1から5のいずれかに記載の研磨液組成物。
【請求項7】
成分Gは、繰り返し単位の主鎖に芳香環を有する構造である、請求項1から6のいずれかに記載の研磨液組成物。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載の研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する研磨工程を含む、磁気ディスク基板の製造方法。
【請求項9】
請求項1から7のいずれかに記載の研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨することを含み、前記被研磨基板は、磁気ディスク基板の製造に用いられる基板である、基板の研磨方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、研磨液組成物、並びにこれを用いた基板の製造方法及び研磨方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、磁気ディスクドライブは小型化・大容量化が進み、高記録密度化が求められている。高記録密度化するために、単位記録面積を縮小し、弱くなった磁気信号の検出感度を向上するため、磁気ヘッドの浮上高さをより低くするための技術開発が進められている。磁気ディスク基板には、磁気ヘッドの低浮上化と記録面積の確保に対応するため、表面粗さ、うねり、端面ダレ(ロールオフ)の低減に代表される平滑性・平坦性の向上とスクラッチ、突起、ピット等の低減に代表される欠陥低減に対する要求が厳しくなっている。
【0003】
このような要求に対して、例えば、特許文献1には、粗研磨工程と仕上げ研磨工程とを含む磁気ディスク基板の製造方法において、前記粗研磨工程を、同一の研磨機において、アルミナ粒子及び水を含有する研磨液組成物Aを用いる第1の粗研磨と、第1の粗研磨後のリンス処理と、前記リンス処理後のシリカ粒子及び水を含有する研磨液組成物Bを用いる第2の粗研磨とをこの順で含む構成とすることが提案されている。同文献の0073段落には、研磨液組成物Aは、ポリアクリル酸又はその塩を含有することが好ましいと記載されている。
特許文献2には、磁気ディスク基板研磨用組成物であって、砥粒としてのシリカ粒子と水とを含み、亜リン酸エステル、および、分子量が150以上であるリン酸エステルから選択される少なくとも1種をさらに含む研磨用組成物が提案されている。
特許文献3には、コロイダルシリカとリン含有化合物と水溶性高分子化合物と水とを含み、前記水溶性高分子化合物が不飽和脂肪族カルボン酸に由来する構成単位と不飽和アミドに由来する構成単位とを含有する共重合体である磁気ディスク基板用研磨剤組成物が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2014-29753号公報
特開2020-166924号公報
特開2017-204313号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
磁気ディスクドライブの大容量化に伴い、基板の表面品質に対する要求特性はさらに厳しくなっており、基板表面のスクラッチをいっそう低減できる研磨液組成物の開発が求められている。また、一般的に、研磨速度とスクラッチとはトレードオフの関係にあり、一方が改善すれば一方が悪化するという問題がある。
【0006】
そこで、本開示は、研磨速度の向上と研磨後の基板表面のスクラッチの低減とを両立できる研磨液組成物、並びにこれを用いた磁気ディスク基板の製造方法及び基板の研磨方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、一態様において、シリカ粒子(成分A)と水溶性高分子(成分B)と酸(成分C)と水系媒体とを含有する研磨液組成物であって、成分Bは、アクリル酸及び/又はその塩に由来する構成単位を含む共重合体であり、成分Bを構成する全構成単位中に占める、アクリル酸及び/又はその塩に由来する構成単位の構成比率が50mol%以上であり、成分Bの重量平均分子量は、700以上10000以下であり、成分Bは、0.4質量%の酸化ニッケル粒子、前記研磨液組成物と同じ濃度の成分C、及び、前記研磨液組成物と同じ濃度の成分Bを配合したときの、成分Bの酸化ニッケル粒子への吸着率が5質量%以上となるものであり、前記研磨液組成物中の成分Aの平均粒径dと、前記研磨液組成物から成分Bが除かれた組成である組成物中の成分Aの平均粒径d
0
との比d/d
0
が1.1以下であり、pHが0.1以上4以下である、磁気ディスク基板用研磨液組成物に関する。
【0008】
本開示は、一態様において、シリカ粒子(成分A)と水溶性高分子(成分B)と酸(成分C)と水系媒体とを含有し、成分Bは、アクリル酸及び/又はその塩に由来する構成単位を含む共重合体であって、下記式(I)で表される構成を含む共重合体であり、成分Bを構成する全構成単位中に占める、アクリル酸及び/又はその塩に由来する構成単位の構成比率が50mol%以上であり、成分Bの重量平均分子量は、700以上10000以下であり、pHが0.1以上4以下である、磁気ディスク基板用研磨液組成物に関する。
TIFF
2024085210000001.tif
31
170
式(I)中、m、nは成分Bにおけるそれぞれの構成単位の構成比率(モル比率)を表し、m>0、n>0、m+n=100を満たす。Mは、水素原子、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、有機カチオン、又はアンモニウム(NH
4
+
)を示す。Rは炭素数2~6の炭化水素基であり、XとRを結ぶ破線は、Rを構成する炭素原子がXに結合してもよいことを表す。Xは酸素原子又は窒素原子又はNH基を表す。
【0009】
本開示は、一態様において、本開示の研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する工程を含む、磁気ディスク基板の製造方法に関する。
【0010】
本開示は、一態様において、本開示の研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨することを含み、前記被研磨基板は、磁気ディスク基板の製造に用いられる基板である、基板の研磨方法に関する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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