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公開番号2024081582
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-18
出願番号2023124872
出願日2023-07-31
発明の名称繊維
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人イイダアンドパートナーズ,個人,個人
主分類D01F 6/92 20060101AFI20240611BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約【課題】水系溶媒に対して濡れやすく、同時に水中でも親水化の性質が長く持続しやすい繊維を提供する。
【解決手段】繊維全体の質量に対し、下記の成分Aを50質量%以上、下記の成分Bを10質量%以上含み、前記繊維の内部に前記成分A及び成分Bを含む、繊維。
成分A:脂肪族ポリエステル
成分B:多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物であって、非水溶性で、固化点が30℃以上であり、炭素数が14以上24未満である脂肪酸基を含む、化合物
【選択図】なし


特許請求の範囲【請求項1】
繊維全体の質量に対し、下記の成分Aを50質量%以上、下記の成分Bを10質量%以上含み、前記繊維の内部に前記成分A及び成分Bを含む、繊維。
成分A:脂肪族ポリエステル
成分B:多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物であって、非水溶性で、固化点が30℃以上であり、炭素数が14以上24未満である脂肪酸基を含む、化合物
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記繊維の濡れ張力試験値が73mN/m以上である、請求項1記載の繊維。
【請求項3】
前記成分Bは板状にして測定される水の接触角が46°以下である化合物を含む、請求項1又は2記載の繊維。
【請求項4】
前記成分Aは生分解性である化合物を含む、請求項1~3のいずれ1項に記載の繊維。
【請求項5】
前記成分Aはポリカプロラクトンを含む、請求項1~4のいずれ1項に記載の繊維。
【請求項6】
前記成分Bは一部が繊維表面に配されている、請求項1~5のいずれか1項に記載の繊維。
【請求項7】
前記繊維の繊維径が0.1μm以上5μm以下である、請求項1~6のいずれか1項に記載の繊維。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の繊維を含む不織布。
【請求項9】
前記不織布の平均繊維径が0.1μm以上5μm以下である、請求項8記載の不織布。
【請求項10】
請求項1~7のいずれか1項に記載の繊維、又は、請求項8若しくは9に記載の不織布を含む繊維製品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
繊維はフィルター、衛生材料、化粧材料、医療材料など様々な場面で使用されている(例えば、特許文献1~4)。例えば医療の分野では極細繊維(例えば繊維径50μm以下)を足場材として用いることが検討され、化粧品分野ではスキンケアシート等として用いる検討がなされている。繊維は有効成分を液体として含浸させて利用されることがあり、含浸させる液物性に合わせて親疎水性のような繊維表面の物性制御が重要となる。紡糸技術の発展により、熱可塑性樹脂で繊維を作製する研究が多くなされているが、熱可塑性樹脂は一般に疎水性であり、その繊維がそのままの表面物性では用途が限られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-143157号公報
特開2020-169201号公報
特表2012-207350号公報
国際公開第2006/022430号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の繊維が生体内や皮膚上で使用される場合、該繊維の素材として脂肪族ポリエステルが好ましく用いられることがある。脂肪族ポリエステルを用いた繊維は、そのままでは水系溶媒への濡れ性が十分とはいえないため、従来、繊維表面に親水化剤を塗布することが一般的であった。しかし、塗布・添着処理であるため繊維が水中に存在する場合、親水化剤が溶け出し、親水処理効果が低下することから、改善の余地があった。
本発明は、上記の点を鑑み、水系溶媒に対して濡れやすく、同時に水中でも親水化の性質が長く持続しやすい繊維に関する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、繊維全体の質量に対し、下記の成分Aを50質量%以上、下記の成分Bを10質量%以上含み、前記繊維の内部に前記成分A及び成分Bを含む、繊維を提供する。
成分A:脂肪族ポリエステル
成分B:多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物であって、非水溶性で、固化点が30℃以上であり、炭素数が14以上24未満である脂肪酸基を含む、化合物
【発明の効果】
【0006】
本発明の繊維は、水系溶媒に対して濡れやすく、同時に水中でも親水化の性質が長く持続しやすいものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明に係る繊維の一実施形態を模式的に示す断面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の繊維について説明する。
本発明の繊維は、構成成分として、脂肪族ポリエステル(以下、成分Aと呼ぶ。)を50質量%以上、多価アルコールと脂肪酸のエステル化合物(以下、成分Bと呼ぶ。)を10%以上含むことが好ましい。ここで言う成分A及び成分Bそれぞれの上記の含有割合は、本発明の繊維全体の質量を100質量%としたときの割合を意味する。
成分A及び成分Bは繊維の内部に含まれることが好ましい。
成分Bは、固化点が30℃以上であることが好ましい。
成分Bは、非水溶性であることが好ましい。
成分Bは、炭素数が14以上24未満である脂肪酸基を含むことが好ましい。この脂肪酸基は複数あってもよい。
【0009】
(各構成成分の抽出方法)
測定対象の繊維集合体から質量が約1gになるように繊維を取り出す。前記繊維集合体が不織布であれば、上記質量の切片を切り出す。取り出した繊維ないし切片から種々の溶媒によって構成成分を抽出し、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)によって構成成分ごとに単離する。
【0010】
(固化点の測定方法)
前記「固化点」は固化温度とも言い、示差走査熱量測定(DSC)にて、試料を昇温していき溶融後に5℃/分で降温した際に最初に発現する発熱ピークのピーク温度をいう。この測定は具体的には次のようにして行う。前記(各構成成分の抽出方法)により抽出した構成成分をアルミ製サンプルパンに封入して加温し、5℃/分で昇温していく。昇温によって200℃に到達した後600秒以内に5℃/分で降温していく。次いで、0℃になった時点で測定を終了する。
なお、上記のピーク温度は、加温された成分が溶融状態から降温によって凝固し始める温度を意味する。前記「溶融状態」とは、外力を加えたときに上記の成分が流動する状態であり、例えば対象成分の融点以上に加温した状態をいう。前記「凝固」とは、結晶化すること、結晶化が見られない場合はガラス転移することを意味する。
(【0011】以降は省略されています)

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