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公開番号2024089770
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2022205165
出願日2022-12-22
発明の名称口腔用組成物
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人アルガ特許事務所
主分類A61K 8/34 20060101AFI20240627BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】油溶性成分を含有しつつも組成物の良好な安定性を確保する上、口腔内における歯面や歯茎、及び口腔内粘膜への油溶性成分の高い吸着性をも確保して、その持続性にも優れる口腔用組成物に関する。
【解決手段】次の成分(A)~(C):
(A)炭素数10以上22以下の炭化水素基を有する不飽和脂肪酸
(B)有機アミン、アルカリ金属水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、及びセスキ炭酸塩から選ばれる1種又は2種以上の塩基性化合物
(C)イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン、グリチルレチン酸、トコフェロール、チモール、及びメントールから選ばれる1種又は2種以上の油溶性成分
を含有し、成分(A)と成分(C)とのモル比((A)/(C))が0.05以上4以下であり、かつ25℃におけるpHが8.0以上9.6未満である口腔用組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
次の成分(A)~(C):
(A)炭素数10以上22以下の炭化水素基を有する不飽和脂肪酸
(B)有機アミン、アルカリ金属水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、及びセスキ炭酸塩から選ばれる1種又は2種以上の塩基性化合物
(C)イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン、グリチルレチン酸、トコフェロール、チモール、及びメントールから選ばれる1種又は2種以上の油溶性成分
を含有し、成分(A)と成分(C)とのモル比((A)/(C))が0.05以上4以下であり、かつ25℃におけるpHが8.0以上9.6未満である口腔用組成物。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
成分(A)の含有量が、0.005質量%以上0.5質量%以下である請求項1に記載の口腔用組成物。
【請求項3】
成分(B)が、アルカリ金属水酸化物、及び塩基性アミノ酸から選ばれる1種又は2種以上の塩基性化合物である請求項1又は2に記載の口腔用組成物。
【請求項4】
ノニオン界面活性剤の含有量が、0.4質量%以下であるか、或いはノニオン界面活性剤を含有しない請求項1~3のいずれか1項に記載の口腔用組成物。
【請求項5】
成分(B)の含有量と成分(A)の含有量とのモル比((B)/(A))が、0.2以上5.0以下である請求項1~4のいずれか1項に記載の口腔用組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、口腔用組成物に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
イソプロピルメチルフェノールやグリチルレチン酸等の油溶性成分は、口腔用組成物に種々の作用をもたらし得ることで知られ、従来より種々の口腔用組成物に配合されている。そして、水への溶解性が低い油溶性成分を組成物中に良好に分散又は溶解させるにあたり、その多くはノニオン界面活性剤を併用している。
例えば、特許文献1には、トリクロサン等の油溶性成分とともに、塩化セチルピリジニウム、カルシウム塩及びノニオン界面活性剤を併用した液体口腔用組成物が開示されており、特許文献2には、β-グリチルレチン酸等の油溶性成分とともにノニオン界面活性剤、アルキル硫酸ナトリウムを併用した泡吐出容器入り液体口腔用組成物が開示されている。また、特許文献3には、イソプロピルメチルフェノールと、プロピレングリコール及び/又はグリセリン、特定のノニオン界面活性剤、並びに水溶性高分子化合物を含有するエタノール無配合液体口腔用組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-132169号公報
特開2018―123086号公報
特開2007-106728号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献に記載の技術であっても、口腔内における歯面や歯茎、及び口腔内粘膜への油溶性成分の吸着性を高めつつ、組成物の安定性をも確保するには、依然として困難を伴う状況にあり、改善の余地が充分にある。
【0005】
したがって、本発明は、油溶性成分を含有しつつも組成物の良好な安定性を確保する上、口腔内における歯面や歯茎、及び口腔内粘膜への油溶性成分の高い吸着性をも確保して、その持続性にも優れる口腔用組成物に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、特定のpH域のもと、特定の脂肪酸、特定の塩基性化合物、及び特定の油溶性成分を含有しつつ、かかる脂肪酸と油溶性成分とを特定のモル比で含有することにより、脂肪酸と塩基性化合物とによって、油溶性成分が良好に包埋されたベシクル様の会合体が形成されることを見出した。さらに、この形成されたベシクル様の会合体が、組成物の安定性を良好に保持しながら、歯面や歯茎、及び口腔内粘膜へと油溶性成分を効率的に送達し、送達先において油溶性成分を効果的かつ持続的に吸着させることができることを見出し、本発明を想到するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、次の成分(A)~(C):
(A)炭素数10以上22以下の炭化水素基を有する不飽和脂肪酸
(B)有機アミン、アルカリ金属水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、及びセスキ炭酸塩から選ばれる1種又は2種以上の塩基性化合物
(C)イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン、グリチルレチン酸、トコフェロール、チモール、及びメントールから選ばれる1種又は2種以上の油溶性成分
を含有し、成分(A)と成分(C)とのモル比((A)/(C))が0.05以上4以下であり、かつ25℃におけるpHが8.0以上9.6未満である口腔用組成物を提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の口腔用組成物によれば、油溶性成分を含有しつつも組成物の良好な安定性を確保することができる。また、油溶性成分を送達先である歯面や歯茎、及び口腔内粘膜(以下、「歯面等」とも称する)へと効率的に送達して吸着させ、かつその吸着を有効に持続させることができる。
したがって、油溶性成分による所望の効果を充分に享受しながら、良好な口腔内環境を長期にわたり保持することが可能である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明について詳細に説明する。
なお、本発明において、「組成物の良好な安定性」とは、本発明の口腔用組成物が洗口液や液状歯磨剤等の液体口腔用組成物である場合には、析出物や濁り、及び分離が発生することなく、透明性が高いことを意味する。また、本発明の口腔用組成物が練歯磨剤や粉歯磨剤等の歯磨組成物である場合には、含有成分が分離することなく良好に分散又は溶解して均一性が高いことを意味する。
【0010】
本発明の口腔用組成物は、成分(A)として、炭素数10以上22以下の炭化水素基を有する不飽和脂肪酸を含有する。成分(A)の脂肪酸が有する炭化水素基の炭素数は、後述する成分(C)の油溶性成分の、歯面等への吸着性やその持続性を高める観点、及び組成物の良好な安定性を確保する観点から、10以上であって、好ましくは12以上であり、より好ましくは14以上であり、さらに好ましくは18以上であり、22以下であって、好ましくは20以下である。かかる炭化水素基としては、直鎖炭化水素基、分岐鎖を有する炭化水素基が挙げられ、具体的には、例えば、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。なかでも、歯面へのフッ化物イオンの吸着量や持続性を高める観点から、パルミトレイン酸、オレイン酸及びリノール酸から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、オレイン酸がより好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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