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公開番号2024090830
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2022206970
出願日2022-12-23
発明の名称トナーの製造方法
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人大谷特許事務所
主分類G03G 9/08 20060101AFI20240627BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】高温高湿下での転写性に優れるトナーの製造方法に関する。
【解決手段】非晶性複合樹脂及び結晶性樹脂を含有する樹脂粒子を、水性媒体中で凝集及び融着させる工程を含む、トナーの製造方法であって、前記非晶性複合樹脂が、スチレンアクリル系樹脂ユニットとポリエステル樹脂ユニットとが、共有結合を介して結合された複合樹脂であり、前記スチレンアクリル系樹脂ユニットを構成するスチレンアクリル系樹脂(A)が、(メタ)アクリル系モノマー由来の構成単位を40質量%以上含み、該スチレンアクリル系樹脂(A)の酸価が60mgKOH/g以上であり、前記ポリエステル樹脂ユニットを構成するポリエステル樹脂(B)が、脂肪族ジオールを含有するアルコール成分とカルボン酸成分との重縮合物であり、前記結晶性樹脂が結晶性ポリエステル系樹脂である、トナーの製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
非晶性複合樹脂及び結晶性樹脂を含有する樹脂粒子を、水性媒体中で凝集及び融着させる工程を含む、トナーの製造方法であって、
前記非晶性複合樹脂が、スチレンアクリル系樹脂ユニットとポリエステル樹脂ユニットとが、共有結合を介して結合された複合樹脂であり、
前記スチレンアクリル系樹脂ユニットを構成するスチレンアクリル系樹脂(A)が、(メタ)アクリル系モノマー由来の構成単位を40質量%以上含み、該スチレンアクリル系樹脂(A)の酸価が60mgKOH/g以上であり、
前記ポリエステル樹脂ユニットを構成するポリエステル樹脂(B)が、脂肪族ジオールを含有するアルコール成分とカルボン酸成分との重縮合物であり、
前記結晶性樹脂が結晶性ポリエステル系樹脂である、トナーの製造方法。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
前記(メタ)アクリル系モノマーが、(メタ)アクリル酸の炭素数1以上6以下のアルキルエステルを含む、請求項1に記載のトナーの製造方法。
【請求項3】
前記脂肪族ジオールが、炭素数2以上6以下の脂肪族ジオールである、請求項1又は2に記載のトナーの製造方法。
【請求項4】
工程I:前記ポリエステル樹脂ユニットを構成するポリエステル樹脂(B)の非存在下、ポリエステル樹脂(B)を構成する原料モノマー(b)の重合系とは別の独立した重合系で、前記スチレンアクリル系樹脂ユニットを構成する前記スチレンアクリル系樹脂(A)の原料モノマー(a)の重合を行い、前記スチレンアクリル系樹脂(A)を得る工程、及び、
工程II:工程Iで得られたスチレンアクリル系樹脂(A)と、ポリエステル樹脂(B)と、を共有結合を介して結合し、前記複合樹脂を得る工程、
を含む、請求項1~3のいずれかに記載のトナーの製造方法。
【請求項5】
前記スチレンアクリル系樹脂(A)が塊状重合により得られる、請求項1~4のいずれかに記載のトナーの製造方法。
【請求項6】
前記スチレンアクリル系樹脂(A)のガラス転移温度が50℃以上かつ軟化点が100℃以上である、請求項1~5のいずれかに記載のトナーの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられるトナーの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電子写真の分野においては、電子写真システムの発展に伴い、高画質化及び高速化印刷に対応した静電荷像現像用トナーの開発が要求されている。また、印刷メディアの多様化により、紙以外の印刷メディアへの電子写真印刷が求められ始めている。そのため、各印刷メディアへの定着の汎用性の観点および高画質化を実現するためには、トナーの低温定着性、転写性に優れるトナーが必要となっている。
特に高温高湿下においては、トナー表面に吸着する水分量が多く運動性が高くなるため、トナー表面の電荷リークが早く、トナーの帯電量が低くなり、トナーが印刷メディアに転写されずに静電荷像担持体に残り、転写性が低下する場合があることが知られている。
【0003】
特許文献1では、結着樹脂を含む原料を水系媒体中で粒子化する工程を含む方法により得られる電子写真用トナーであって、前記結着樹脂が、縮重合系樹脂とスチレン系樹脂とを含む複合樹脂を含有してなり、前記縮重合系樹脂が、水酸基が結合した第二級炭素原子を2つ以上有する脂肪族多価アルコール(アルコールA)を含有するアルコール成分とカルボン酸成分とを縮重合させて得られる樹脂である、電子写真用トナーが開示されている。
【0004】
また、特許文献2では、スチレンアクリル系樹脂ユニットと、ポリエステル系樹脂ユニットとが、共有結合を介して結合された複合樹脂を含有するトナー用結着樹脂であって、前記スチレンアクリル系樹脂ユニットを構成するスチレンアクリル系樹脂(A)の酸価が40mgKOH/g以上である、トナー用結着樹脂が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2010-107675号公報
特開2021-107920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
低温定着性に優れるトナーを得る目的で、乳化凝集法でトナーを製造し、トナー中に結晶性ポリエステル樹脂を含有させることが行われているが、疎水性の高い結晶性ポリエステル樹脂はトナー粒子中に内包することが難しく、特に高温高湿下では粒子表面に露出しやすくなることで、得られるトナー粒子の転写性が損なわれるという課題があった。
本発明は、高温高湿下での転写性に優れるトナーの製造方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、非晶性複合樹脂及び結晶性樹脂を含有する樹脂粒子を、水性媒体中で凝集及び融着させる工程を含む、トナーの製造方法において、非晶性複合樹脂を高温高湿下の厳しい条件下でも転写性に優れるトナーを得るのに有利な脂肪族ジオール系の非晶性ポリエステル樹脂と、スチレンアクリル系樹脂ユニットとが共有結合を介して結合された複合樹脂とし、該複合樹脂のスチレンアクリル系樹脂ユニットを構成する(メタ)アクリル系モノマー由来の構成単位の含有量を所定の量以上とし、かつ所定の値以上の酸価を有するものとすることにより、低温定着性に優れたトナーを与える結晶性樹脂である結晶性ポリエステル系樹脂をトナー粒子中に内包できることに着目し、高温高湿下での転写性に優れるトナーの製造方法が得られることを見出した。
【0008】
すなわち、本発明は、次の〔1〕に関する。
〔1〕 非晶性複合樹脂及び結晶性樹脂を含有する樹脂粒子を、水性媒体中で凝集及び融着させる工程を含む、トナーの製造方法であって、
前記非晶性複合樹脂が、スチレンアクリル系樹脂ユニットとポリエステル樹脂ユニットとが、共有結合を介して結合された複合樹脂であり、
前記スチレンアクリル系樹脂ユニットを構成するスチレンアクリル系樹脂(A)が、(メタ)アクリル系モノマー由来の構成単位を40質量%以上含み、該スチレンアクリル系樹脂(A)の酸価が60mgKOH/g以上であり、
前記ポリエステル樹脂ユニットを構成するポリエステル樹脂(B)が、脂肪族ジオールを含有するアルコール成分とカルボン酸成分との重縮合物であり、
前記結晶性樹脂が結晶性ポリエステル系樹脂である、トナーの製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、高温高湿下での転写性に優れるトナーの製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[トナーの製造方法]
本発明のトナーの製造方法は、非晶性複合樹脂及び結晶性ポリエステル系樹脂である結晶性樹脂を含有する樹脂粒子を、水性媒体中で凝集及び融着させる工程を含む、トナーの製造方法である。
非晶性複合樹脂は、スチレンアクリル系樹脂ユニットと、ポリエステル系樹脂ユニットとが、共有結合を介して結合された複合樹脂であり、スチレンアクリル系樹脂ユニットを構成するスチレンアクリル系樹脂(A)が、(メタ)アクリル系モノマー由来の構成単位を40質量%以上含み、スチレンアクリル系樹脂(A)の酸価が60mgKOH/g以上であり、ポリエステル樹脂ユニットを構成するポリエステル樹脂(B)が、脂肪族ジオールを含有するアルコール成分とカルボン酸成分との重縮合物である。
本発明の製造方法で製造されるトナーによれば、結晶性樹脂を含むにもかかわらず優れた高温高湿下での転写性が示される。
(【0011】以降は省略されています)

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