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公開番号2024093012
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-08
出願番号2023219807
出願日2023-12-26
発明の名称再生用樹脂の製造方法
出願人花王株式会社
代理人個人,個人
主分類B29B 17/00 20060101AFI20240701BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】2種以上の熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物から、再生用樹脂を高純度で分離する工程を含む再生用樹脂の製造方法を提供すること。
【解決手段】再生用樹脂A、樹脂B及び成分Cを含有する樹脂組成物をフィルター処理に供して、該再生用樹脂Aを分離する分離工程を含む、再生用樹脂の製造方法であって、前記再生用樹脂Aが熱可塑性樹脂であり、前記樹脂Bがポリエステル樹脂Pを含有し、前記成分Cが、該ポリエステル樹脂Pと混合すると、得られる混合物に対する前記再生用樹脂Aの接触角を、該ポリエステル樹脂Pに対する前記再生用樹脂Aの接触角より増大させる化合物であり、前記フィルター処理に供する樹脂組成物の温度が、前記再生用樹脂Aの融点以上、前記樹脂Bと前記成分Cの混合物の融点未満である、再生用樹脂の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
再生用樹脂A、樹脂B及び成分Cを含有する樹脂組成物をフィルター処理に供して、該再生用樹脂Aを分離する分離工程を含む、再生用樹脂の製造方法であって、
前記再生用樹脂Aが熱可塑性樹脂であり、
前記樹脂Bがポリエステル樹脂Pを含有し、
前記成分Cが、該ポリエステル樹脂Pと混合すると、得られる混合物に対する前記再生用樹脂Aの接触角を、該ポリエステル樹脂Pに対する前記再生用樹脂Aの接触角より増大させる化合物であり、
前記フィルター処理に供する樹脂組成物の温度が、前記再生用樹脂Aの融点以上、前記樹脂Bと前記成分Cの混合物の融点未満である、
再生用樹脂の製造方法。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記成分Cが、ポリエステル樹脂Pと反応し得る官能基を有する化合物である、請求項1記載の再生用樹脂の製造方法。
【請求項3】
前記再生用樹脂がポリオレフィン樹脂である、請求項1記載の再生用樹脂の製造方法。
【請求項4】
さらに、前記再生用樹脂Aを分離する分離工程の前に、前記再生用樹脂Aの融点以上、前記樹脂B及び前記成分Cの混合物の融点未満の温度で、前記樹脂組成物を混練する工程を含む、請求項1~3いずれか記載の再生用樹脂の製造方法。
【請求項5】
さらに、前記再生用樹脂Aを分離する分離工程の前に、前記樹脂B及び前記成分Cの混合物の結晶化温度以上融点未満の温度で、前記樹脂組成物を混練する工程を含む、請求項1~3いずれか記載の再生用樹脂の製造方法。
【請求項6】
前記フィルター処理に供する樹脂組成物における、前記成分Cの含有量が、前記樹脂B100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下である、請求項1記載の再生用樹脂の製造方法。
【請求項7】
前記フィルター処理に供する樹脂組成物における前記成分Cの含有量が、0.1質量%以上10質量%以下である、請求項1記載の再生用樹脂の製造方法。
【請求項8】
前記樹脂Bにおけるポリエステル樹脂Pの含有量が、10質量%以上である、請求項1、6又は7記載の再生用樹脂の製造方法。
【請求項9】
前記樹脂Bにおけるポリエステル樹脂Pの含有量が、90質量%以下である、請求項1、6又は7記載の再生用樹脂の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、再生用樹脂の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
多くの包装材は、熱可塑性複合材料及び/又は積層材料を用いたものであり、例えば、ボトル容器、詰め替え用パウチ等に成形される。これらの材料は、機能的な理由から、全く異なる種類の樹脂フィルムから構成されることがある。よって、これらの材料から成る包装材等を回収して樹脂を再生する場合、主成分のポリマーと非相溶なポリマーが存在する材料となる。例えば、パウチを回収再生したポリエチレン樹脂は、未溶融のポリアミド樹脂やPETを含み、またポリアミド樹脂やPETは非均質ブレンドを生じるため、バージンポリエチレンと比較してフィルムの成形性が著しく低下するものである。特に未溶融のポリアミド樹脂やPETなどの樹脂はポリエチレン樹脂とは相溶せず、またサイズが大きいので成形性に大きな影響を与える。
【0003】
そこで、再生用樹脂を他の樹脂から分離する方法としては、例えば、特許文献1、2に記載の方法が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2022-230331号
米国特許出願公開第2021/114335号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1、2には、熱可塑性樹脂の混合物から目的の熱可塑性樹脂(再生用樹脂)を分離する方法が記載されているものの、再生用樹脂を高純度で分離する方法が望まれる。
【0006】
本発明は、2種以上の熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物から、再生用樹脂を高純度で分離する工程を含む再生用樹脂の製造方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、下記〔1〕~〔9〕に関する。
〔1〕 再生用樹脂A、樹脂B及び成分Cを含有する樹脂組成物をフィルター処理に供して、該再生用樹脂Aを分離する分離工程を含む、再生用樹脂の製造方法であって、
前記再生用樹脂Aが熱可塑性樹脂であり、
前記樹脂Bがポリエステル樹脂Pを含有し、
前記成分Cが、該ポリエステル樹脂Pと混合すると、得られる混合物に対する前記再生用樹脂Aの接触角を、該ポリエステル樹脂Pに対する前記再生用樹脂Aの接触角より増大させる化合物であり、
前記フィルター処理に供する樹脂組成物の温度が、前記再生用樹脂Aの融点以上、前記樹脂Bと前記成分Cの混合物の融点未満である、
再生用樹脂の製造方法。
〔2〕 前記成分Cが、ポリエステル樹脂Pと反応し得る官能基を有する化合物である、前記〔1〕記載の再生用樹脂の製造方法。
〔3〕 前記再生用樹脂がポリオレフィン樹脂である、前記〔1〕又は〔2〕記載の再生用樹脂の製造方法。
〔4〕 さらに、前記再生用樹脂Aを分離する分離工程の前に、前記再生用樹脂Aの融点以上、前記樹脂B及び前記成分Cの混合物の融点未満の温度で、前記樹脂組成物を混練する工程を含む、前記〔1〕~〔3〕いずれか記載の再生用樹脂の製造方法。
〔5〕 さらに、前記再生用樹脂Aを分離する分離工程の前に、前記樹脂B及び前記成分Cの混合物の結晶化温度以上融点未満の温度で、前記樹脂組成物を混練する工程を含む、前記〔1〕~〔4〕いずれか記載の再生用樹脂の製造方法。
〔6〕 前記フィルター処理に供する樹脂組成物における、前記成分Cの含有量が、前記樹脂B100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下である、前記〔1〕~〔5〕いずれか記載の再生用樹脂の製造方法。
〔7〕 前記フィルター処理に供する樹脂組成物における前記成分Cの含有量が、0.1質量%以上10質量%以下である、前記〔1〕~〔6〕いずれか記載の再生用樹脂の製造方法。
〔8〕 前記樹脂Bにおけるポリエステル樹脂Pの含有量が、10質量%以上である、前記〔1〕~〔7〕いずれか記載の再生用樹脂の製造方法。
〔9〕 前記樹脂Bにおけるポリエステル樹脂Pの含有量が、90質量%以下である、前記〔1〕~〔8〕いずれか記載の再生用樹脂の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明の方法により、2種以上の熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物から、再生用樹脂を高純度で分離することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、熱可塑性樹脂である再生用樹脂A、ポリエステル樹脂Pを含む樹脂B、及び成分Cを含有する樹脂組成物をフィルター処理に供して、再生用樹脂Aを分離する分離工程を含む再生用樹脂の製造方法であり、成分Cとして、樹脂Bに含まれるポリエステル樹脂Pと混合すると、得られる混合物に対する再生用樹脂Aの接触角を、該ポリエステル樹脂Pに対する前記再生用樹脂Aの接触角より増大させる化合物を用いる点に大きな特徴を有する。再生用樹脂Aとポリエステル樹脂Pを含む樹脂Bを含有する組成物を、さらに、上記成分Cと混合することで、界面張力差を利用して樹脂Bに含まれるポリエステル樹脂Pの粒子を粗大化させることができる。
【0010】
さらに、樹脂組成物をフィルターにかける際に、樹脂組成物の温度を再生用樹脂Aの融点以上、樹脂Bと成分Cの混合物の融点未満にすることで、再生用樹脂Aは溶融状態に、樹脂Bと成分Cは粒子状の固体状態となり、再生用樹脂Aを樹脂Bから効率よく分離することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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