TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024095297
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-10
出願番号2022212471
出願日2022-12-28
発明の名称2-インドールカルボン酸脱炭酸活性を有するポリペプチド及びその利用
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人アルガ特許事務所
主分類C12N 15/60 20060101AFI20240703BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】2-インドールカルボン酸類の脱炭酸活性を有するポリペプチド及びその利用法を提供する。
【解決手段】配列番号2で示されるアミノ酸配列において、当該アミノ酸配列の322位におけるアミノ酸残基が下記のアミノ酸である、又は配列番号2で示されるアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列において、配列番号2で示されるアミノ酸配列の322位に相当する位置におけるアミノ酸残基が下記のアミノ酸である、インドール-2-カルボン酸脱炭酸活性を有するポリペプチド;
アラニン、システイン、アスパラギン酸、グルタミン酸、フェニルアラニン、グリシン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、アスパラギン、プロリン、グルタミン、セリン、スレオニン、バリン又はチロシン。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
配列番号2で示されるアミノ酸配列において、当該アミノ酸配列の322位におけるアミノ酸残基が下記のアミノ酸である、又は配列番号2で示されるアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列において、配列番号2で示されるアミノ酸配列の322位に相当する位置におけるアミノ酸残基が下記のアミノ酸である、インドール-2-カルボン酸脱炭酸活性を有するポリペプチド;
アラニン、システイン、アスパラギン酸、グルタミン酸、フェニルアラニン、グリシン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、アスパラギン、プロリン、グルタミン、セリン、スレオニン、バリン又はチロシン。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
配列番号2で示されるアミノ酸配列において、当該アミノ酸配列の322位におけるアミノ酸残基を下記のアミノ酸に置換すること、又は配列番号2で示されるアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列において、配列番号2で示されるアミノ酸配列の322位に相当する位置におけるアミノ酸残基を下記のアミノ酸に置換することを含む、インドール-2-カルボン酸脱炭酸活性を有する変異ポリペプチドの製造方法;
アラニン、システイン、アスパラギン酸、グルタミン酸、フェニルアラニン、グリシン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、アスパラギン、プロリン、グルタミン、セリン、スレオニン、バリン又はチロシン。
【請求項3】
配列番号2で示されるアミノ酸配列において、当該アミノ酸配列の322位におけるアミノ酸残基を下記のアミノ酸に置換すること、又は配列番号2で示されるアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列において、配列番号2で示されるアミノ酸配列の322位に相当する位置におけるアミノ酸残基を下記のアミノ酸に置換することを含む、インドール-2-カルボン酸に対する脱炭酸活性の付与方法;
アラニン、システイン、アスパラギン酸、グルタミン酸、フェニルアラニン、グリシン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、アスパラギン、プロリン、グルタミン、セリン、スレオニン、バリン又はチロシン。
【請求項4】
請求項1記載のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド。
【請求項5】
請求項4記載のポリヌクレオチドを含むベクター又はDNA断片。
【請求項6】
フラビンモノヌクレオチドプレニルトランスフェラーゼをコードするポリヌクレオチド配列をさらに含む、請求項5記載のベクター又はDNA断片。
【請求項7】
請求項5又は6記載のベクター又はDNA断片を含有する形質転換細胞。
【請求項8】
前記形質転換細胞又はその宿主がフラビンモノヌクレオチドプレニルトランスフェラーゼをコードする遺伝子をさらに保有する、請求項7記載の形質転換細胞。
【請求項9】
細胞が大腸菌、酵母又はコリネ型細菌である、請求項7又は8記載の形質転換細胞。
【請求項10】
下記の一般式(1):
TIFF
2024095297000009.tif
36
170
〔式中、R
1
及びR
2
は同一又は異なっていてもよく、水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、炭素数1~3のアルキル基、炭素数1~3のアルコキシ基、カルボキシ基又はアミノ基を示す。〕
で表されるインドール-2-カルボン酸類を、請求項1記載のポリペプチド又は請求項7~9のいずれか1項記載の形質転換細胞と接触させる工程を含む、下記の一般式(2):
TIFF
2024095297000010.tif
36
170
〔式中、R
1
及びR
2
は前記と同じものを示す。〕
で示されるインドール類の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は2-インドールカルボン酸脱炭酸活性を有するポリペプチド及びその利用に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
インドールはベンゼン環とピロール環が縮合した構造をとる有機化合物であり、天然ジャスミン精油に約2.5%含まれ、合成インドールはオレンジやジャスミン系の香料や香水に使用されている。また、インドールはインディゴ色素の原料としても知られている。さらに、インドール環上に置換基を有するインドール類は、医薬品や各種化成品、それらの合成中間体としても重要である。
【0003】
インドール類の合成は、Reissert法、Fischer法、Rees-Moody法などの合成法が古くから知られている。しかし、歴史あるこれらの方法を用いたインドール環の形成反応においては、反応性の点から2-インドールカルボン酸等のインドールカルボン酸を合成した後に脱炭酸する手法が採用される。例えば、フェニルヒドラジンとピルビン酸を用いて2-インドールカルボン酸を製造し、その後脱炭酸反応に付して、インドールを合成することが行われている。ここで行われる脱炭酸反応は、主に加熱条件下(200~300℃)で行われるため、生成物の分解と精製時の追加的な分解を引き起こすという問題があった(非特許文献1)。
【0004】
一方、近年、常温常圧下で1段階かつ可逆的にヘテロ芳香族カルボン酸のカルボキシル基を脱離可能な酵素触媒として、PaHudA、CbHmfF、AnFDC1等のプレニル化フラビン型デカルボキシラーゼ(prFMN-DC)が見出されている(非特許文献2)。このうち、代表的なprFMN-DCであるAnFDC1では多様な芳香族性基質への特異性改変が行われ、2-インドールカルボン酸に対して脱炭酸活性を有する変異体が見出されている(非特許文献3)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
U. Tilstam, Organic Process Research & Development 2012, 16, 1449.
S. E. Payer et al., Advanced Synthesis & Catalysis 2019, 361, 2402.
D. Leys et al., Nature Chemical Biology 2020, 16, 1255.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、2-インドールカルボン酸類の脱炭酸活性を有するポリペプチド及びその利用法を提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、ピロール-2-カルボン酸に対して脱炭酸活性を有するプレニル化フラビン型デカルボキシラーゼであるPaHudAの特定の変異体が、2-インドールカルボン酸に対して優れた脱炭酸活性を有し、インドール酸類の製造に有用であることを見出した。
【0008】
本発明は以下の1)~7)に係るものである。
1)配列番号2で示されるアミノ酸配列において、当該アミノ酸配列の322位におけるアミノ酸残基が下記のアミノ酸である、又は配列番号2で示されるアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列において、配列番号2で示されるアミノ酸配列の322位に相当する位置におけるアミノ酸残基が下記のアミノ酸である、インドール-2-カルボン酸脱炭酸活性を有するポリペプチド;
アラニン、システイン、アスパラギン酸、グルタミン酸、フェニルアラニン、グリシン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、アスパラギン、プロリン、グルタミン、セリン、スレオニン、バリン又はチロシン。
2)配列番号2で示されるアミノ酸配列において、当該アミノ酸配列の322位におけるアミノ酸残基を下記のアミノ酸に置換すること、又は配列番号2で示されるアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列において、配列番号2で示されるアミノ酸配列の322位に相当する位置におけるアミノ酸残基を下記のアミノ酸に置換することを含む、インドール-2-カルボン酸脱炭酸活性を有する変異ポリペプチドの製造方法;
アラニン、システイン、アスパラギン酸、グルタミン酸、フェニルアラニン、グリシン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、アスパラギン、プロリン、グルタミン、セリン、スレオニン、バリン又はチロシン。
3)配列番号2で示されるアミノ酸配列において、当該アミノ酸配列の322位におけるアミノ酸残基を下記のアミノ酸に置換すること、又は配列番号2で示されるアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列において、配列番号2で示されるアミノ酸配列の322位に相当する位置におけるアミノ酸残基を下記のアミノ酸に置換することを含む、インドール-2-カルボン酸に対する脱炭酸活性の付与方法;
アラニン、システイン、アスパラギン酸、グルタミン酸、フェニルアラニン、グリシン、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、アスパラギン、プロリン、グルタミン、セリン、スレオニン、バリン又はチロシン。
4)1)のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド。
5)4)のポリヌクレオチドを含むベクター又はDNA断片。
6)5)のベクター又はDNA断片を含有する形質転換細胞。
7)下記の一般式(1):
【0009】
TIFF
2024095297000001.tif
34
170
〔式中、R
1
及びR
2
は同一又は異なっていてもよく、水素原子、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、炭素数1~3のアルキル基、炭素数1~3のアルコキシ基、カルボキシ基又はアミノ基を示す。〕
【0010】
で表されるインドール-2-カルボン酸類を、1)のポリペプチド又は6)の形質転換細胞と接触させる工程を含む、下記の一般式(2):
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

杏林製薬株式会社
PCR用溶液
24日前
池田食研株式会社
RNAの合成方法
2か月前
花王株式会社
培養挙動予測方法
1か月前
杏林製薬株式会社
核酸検出用PCR溶液
24日前
株式会社明治
細菌の検出方法
1日前
日本バイリーン株式会社
二酸化炭素吸収装置
2か月前
花王株式会社
発酵生産プロセス支援方法
1か月前
個人
培養システム
9日前
東ソー株式会社
免疫グロブリン結合性タンパク質
15日前
長谷川香料株式会社
アルコール飲料用香味改善組成物
1か月前
東ソー株式会社
多能性幹細胞由来細胞集団の製造方法
9日前
サッポロビール株式会社
アルコール飲料
1か月前
長谷川香料株式会社
ビールテイスト飲料用香味改善剤
1か月前
イチビキ株式会社
下痢・軟便の予防・軽減素材
3日前
テルモ株式会社
濾過装置および濾過方法
1か月前
サッポロビール株式会社
ビールテイスト飲料
1か月前
加藤嘉八郎酒造株式会社
清酒の製造方法、および清酒
23日前
三洋化成工業株式会社
培地及び培地を用いる細胞の培養方法
1か月前
株式会社シェルタージャパン
藻類増殖制御装置
1か月前
タカラバイオ株式会社
変異型SARS-CoV-2の検出方法
3日前
タカラバイオ株式会社
変異型SARS-CoV-2の検出方法
3日前
アサヒビール株式会社
ビール様発泡性飲料
4日前
タカラバイオ株式会社
変異型SARS-CoV-2の検出方法
3日前
タカラバイオ株式会社
変異型SARS-CoV-2の検出方法
3日前
タカラバイオ株式会社
変異型SARS-CoV-2の検出方法
3日前
住友化学株式会社
細胞チップ
10日前
タカラバイオ株式会社
変異型SARS-CoV-2の検出方法
3日前
アサヒビール株式会社
ビール様発泡性飲料
4日前
タカラバイオ株式会社
変異型SARS-CoV-2の検出方法
3日前
タカラバイオ株式会社
変異型SARS-CoV-2の検出方法
3日前
アサヒビール株式会社
ビール様発泡性飲料
25日前
アサヒビール株式会社
ビール様発泡性飲料
25日前
アサヒビール株式会社
ビール様発泡性飲料
25日前
アサヒビール株式会社
ビール様発泡性飲料
25日前
住友化学株式会社
細胞チップ
10日前
ENEOS株式会社
アミノ酸またはペプチド増強剤
26日前
続きを見る