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公開番号2024077280
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-07
出願番号2022189272
出願日2022-11-28
発明の名称固体電解質材料及びそれを用いた固体電解質、電極、全固体電池
出願人堺化学工業株式会社,国立大学法人 長崎大学
代理人弁理士法人WisePlus
主分類H01B 1/08 20060101AFI20240531BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】酸化物系全固体電池において、負極活物質として用いられるTi酸化物材料よりも先に還元される問題点が解決されたLATPを提供する。
【解決手段】下記一般式(1);
Li1+xAlxTi2-x-yMy(PO4)3 (1)
(式中、Mは、V、Mn、Co、Ge、Zr又はNiを表す。xは0≦x≦1、yは0<y<2の数である。)で表され、NASICON結晶相を主相とすることを特徴とする固体電解質材料。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(1);
Li
1+x
Al

Ti
2-x-y


(PO



(1)
(式中、Mは、V、Mn、Co、Ge、Zr又はNiを表す。xは0≦x≦1、yは0<y<2の数である。)で表され、NASICON結晶相を主相とすることを特徴とする固体電解質材料。
続きを表示(約 400 文字)【請求項2】
請求項1に記載の固体電解質材料を用いてなることを特徴とする固体電解質材料焼結体。
【請求項3】
請求項1に記載の固体電解質材料の前駆体で被覆された電極活物質を含むことを特徴とする電極材料前駆体。
【請求項4】
前記前駆体による被覆層の平均厚みが1~30nmであることを特徴とする請求項3に記載の電極材料前駆体。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の電極材料前駆体の焼成物であることを特徴とする電極材料。
【請求項6】
請求項5に記載の電極材料を用いて構成されてなることを特徴とする全固体電池用電極。
【請求項7】
請求項2に記載の固体電解質材料焼結体を用いて構成されてなることを特徴とする全固体電池。
【請求項8】
請求項6に記載の全固体電池用電極を備えることを特徴とする全固体電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、固体電解質材料及びそれを用いた固体電解質、電極、全固体電池に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
現在、二次電池として最も広く利用されているリチウムイオン二次電池は、可燃性の有機溶媒を使用しており、発火事故が発生することが問題となっている。このため、有機電解液に代えて固体の電解質を用いた全固体電池が安全な電池として期待されている。
全固体電池に用いられる電解質には酸化物系材料と硫化物系材料とがあるが、このうち酸化物系の固体電解質としては、Garnet型、Perovskite型、NASICON型といったものがあり、中でもNASICON型固体電解質は、室温での高いイオン導電性と高い大気安定性を有していることから、研究・実用化が進められている。
NASICON型固体電解質は、Li
1+x
M1

M2
2-x
(PO



で表され、例えばLATP(M1=Al、M2=Ti)や、LAGP(M1=Al、M2=Ge)、LZP(M1=無し、M2=Zr)等が知られている。
【0003】
酸化物系の固体電解質について、酸化物基準の質量%で、ZrO

成分を所定の割合で含有するリチウムイオン伝導性無機物質(特許文献1参照)や、金属元素としてNbとTaとを含み、金属元素を中心に配した酸素原子を含む八面体構造の酸化物を含む固体電解質材料(特許文献2参照)、NASICON型の結晶構造を有し、構成元素の一部が特定の他の元素で置換された固体電解質が開示されている(特許文献3参照)。また全固体二次電池の固体電解質としてLATPに他の金属元素を導入したものが開示されている(特許文献4、5参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2012-246196号公報
特開2020-155399号公報
国際公開第2017/154922号
特開2015-011864号公報
特開2016-031782号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
全固体電池用の固体電解質には負極活物質よりも還元電位が低いことが求められる。これは、固体電解質の還元電位が負極活物質よりも高い場合は、負極活物質よりも先に固体電解質が還元されるためである。
NASICON型固体電解質を利用した酸化物系全固体電池における負極活物質としては、主にAnatase型TiO

(TiO

(A))、Li

Ti


12
(LTO)、TiNb



(TNO)、LATP等のTi酸化物材料が用いられる。NASICON型固体電解質のうち、LATPはTiO

(A)、LTO、TNOよりも還元電位が高いため、これら負極活物質よりも先に還元されてしまい、負極電位の高電位化や負極活物質が作動しないことによる低容量化、正負極間の短絡等の不具合が発生する。一方、LAGP、LZPはこれら負極活物質よりも還元電位が低く、実用化が進められている積層型全固体電池用の固体電解質としては、LAGPが採用されている。
しかしながら、LAGPは高コストであることに加え、Ti酸化物材料と副反応を生じる問題がある。またLZPは、LATPやLAGPに比べてイオン導電性が低く、結晶化や焼結に高温が必要な難焼結性の材料であり、製造時に材料間の副反応を引き起こすことや製造コストが高いという問題がある。
これらに対し、LATPはLAGPに比べて低コストであり、Tiを含む材料であるためTi酸化物材料との副反応性が低いと考えられる。またLATPはLZPに比べてイオン導電性が高く、LZPよりも比較的温和な条件で結晶化や焼結が進行するため、製造コストが低いという利点がある。このように、LATPはLAGPやLZPに比べて多くの利点を有するため、LATPを全固体電池用の固体電解質として利用可能な材料とするべく、負極活物質よりも先に還元される問題点を解決する方法が求められている。
【0006】
本発明は、上記現状に鑑み、酸化物系全固体電池において、負極活物質として用いられるTi酸化物材料よりも先に還元される問題点が解決されたLATPを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、LATPが負極活物質よりも先に還元される問題点を解決する方法について検討し、LATPのTiサイトの一部を特定の元素で置換すると、Ti酸化物系負極活物質よりも先に起こる還元が抑制され、酸化物系全固体電池の固体電解質として利用可能となることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち本発明は、以下のとおりである。
[1]下記一般式(1);
Li
1+x
Al

Ti
2-x-y


(PO



(1)
(式中、Mは、V、Mn、Co、Ge、Zr又はNiを表す。xは0≦x≦1、yは0<y<2の数である。)で表され、NASICON結晶相を主相とすることを特徴とする固体電解質材料。
【0009】
[2][1]に記載の固体電解質材料を用いてなることを特徴とする固体電解質材料焼結体。
【0010】
[3][1]に記載の固体電解質材料の前駆体で被覆された電極活物質を含むことを特徴とする電極材料前駆体。
(【0011】以降は省略されています)

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