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公開番号2024071233
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-24
出願番号2022182068
出願日2022-11-14
発明の名称差動装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類F16H 48/40 20120101AFI20240517BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】デファレンシャルケースとリングギヤとのボルト締結および溶接を廃止してリングギヤを小径化し、適切に、小型軽量化を図ることが可能な差動装置を提供する。
【解決手段】デファレンシャルケース3と、デファレンシャルケース3の外周部分に取り付けられ、デファレンシャルケース3に一体となって回転するリングギヤ4とを備え、回転軸線AL方向で互いに対向する第1回転軸1と第2回転軸2との間の差動回転を可能にする差動装置Dにおいて、デファレンシャルケース3は、二つに分割した第1ケース3aと第2ケース3bとを組み付けて構成される分割構造になっており、リングギヤ4は、第1ケース3aの外周部分にはめ合わされており、リングギヤ4をはめ合わせた第1ケース3aに、第2ケース3bを組み付けて接合することにより、デファレンシャルケース3とリングギヤ4とを一体化する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
デファレンシャルケースと、前記デファレンシャルケースの外周部分に取り付けられ、前記デファレンシャルケースに一体となって回転するリングギヤとを備え、回転軸線方向で互いに対向する第1回転軸と第2回転軸との間の差動回転を可能にする差動装置であって、
前記デファレンシャルケースは、少なくとも、二つに分割した第1ケースと第2ケースとを組み付けて構成される分割構造になっており、
前記リングギヤは、前記第1ケースの外周部分にはめ合わされており、
前記リングギヤをはめ合わせた前記第1ケースに、前記第2ケースを組み付けて接合することにより、前記デファレンシャルケースと前記リングギヤとが一体化されている
ことを特徴とする差動装置。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
請求項1に記載の差動装置であって、
前記第1ケースと前記第2ケースとは、前記リングギヤをはめ合わせた前記第1ケースに対して、前記回転軸線方向で前記第2ケースを前記リングギヤに突き合わせることによって組み付けられ、
前記リングギヤの前記回転軸線方向で前記第2ケースに対向する部分、および、第2ケースの前記回転軸線方向で前記リングギヤに対向する部分に、それぞれ、前記回転軸線方向に突き合わせられる際に互いにはまり合うはめ合い部が形成されている。
ことを特徴とする差動装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の差動装置であって、
前記第1ケースと前記第2ケースとは、溶接によって接合されている
ことを特徴とする差動装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載の差動装置であって、
前記第1ケースと前記第2ケースとは、ボルト締結によって接合されている
ことを特徴とする差動装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、車両に搭載され、左右の駆動軸に動力を伝達する差動装置に関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、デファレンシャルケースとリングギヤとの間の溶接部位を少なくすることを目的とした差動装置が記載されている。この特許文献1に記載された差動装置は、駆動ギヤからトルクを受けるリングギヤ、リングギヤと一体に回転するデファレンシャルケース、および、デファレンシャルケースの胴部に内蔵される差動機構を備えている。リングギヤは、駆動ギヤと噛み合うギヤ部、および、ギヤ部の内周に一体に形成されたリム部を有している。リングギヤのリム部は、デファレンシャルケースの胴部の外周部に非溶接状態で嵌合する。更に、リングギヤのリム部は、デファレンシャルケースの胴部との嵌合部から軸方向に離間し、かつ、その嵌合部分よりも径方向の内側の位置で、デファレンシャルケースの胴部に溶接される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-85141号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、トランスアクスルのような車両の減速機(変速機)の小型軽量化を図るためには、減速機の中でも終減速装置を構成するリングギヤおよび差動装置(デファレンシャルギヤユニット)の小径化や小型化が求められる。一般に、リングギヤは、差動装置のデファレンシャルケースにボルト締結で取り付けられているが、リングギヤを小径化することにより、ボルトを配置するためのスペースを確保することが難しくなる。そこで、例えば、上記の特許文献1に記載された差動装置のように、デファレンシャルケースとリングギヤとを溶接して差動装置を形成する技術が開発されている。特許文献1に記載された差動装置では、リングギヤのリム部とデファレンシャルケースの胴部とが嵌合されるとともに、そのリム部の一部分(被固定部)がデファレンシャルケースに溶接される。そのため、デファレンシャルケースとリングギヤとのボルト締結を廃止することができ、その分、リングギヤの小径化、および、差動装置の小型化を図ることができる。
【0005】
しかしながら、デファレンシャルケースとリングギヤとを溶接することにより、溶接熱による割れや変形あるいはひずみ等が発生し、品質の低下を招いてしまう懸念がある。上記の特許文献1に記載された差動装置では、従来と比較して、デファレンシャルケースとリングギヤとの間の溶接部位が少なくなってはいるものの、依然として、デファレンシャルケースとリングギヤとが溶接されている。車両用の差動装置におけるデファレンシャルケースは、通常、鋳鉄やダクタイル鋳鉄等を材料にして、鋳造によって成形加工される。一方、リングギヤは、通常、炭素鋼やクロムモリブデン鋼等を材料にして、鍛造によって成形加工される。したがって、デファレンシャルケースとリングギヤとの溶接は、異なる材料同士をつなぎ合わす異材溶接となり、同種の材料同士の溶接と比較して溶接割れや溶接歪みが発生しやすい。そのような溶接による歪みや変形の影響がリングギヤに及んでしまうと、ギヤの歯当たりが悪くなってしまい、ギヤノイズや振動が増大してしまうおそれがある。
【0006】
この発明は、上記の技術的課題に着目して考え出されたものであり、デファレンシャルケースとリングギヤとのボルト締結および溶接を廃止してリングギヤを小径化することにより、適切に、小型軽量化を図ることが可能な差動装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、この発明は、デファレンシャルケースと、前記デファレンシャルケースの外周部分に取り付けられ、前記デファレンシャルケースに一体となって回転するリングギヤとを備え、回転軸線方向で互いに対向する第1回転軸と第2回転軸との間の差動回転を可能にする、または、差動回転を許容する差動装置であって、前記デファレンシャルケースは、少なくとも、二つに分割した第1ケースと第2ケースとを組み付けて構成される分割構造になっており、前記リングギヤは、前記第1ケースの外周部分にはめ合わされており、前記リングギヤをはめ合わせた前記第1ケースに、前記第2ケースを組み付けて接合することにより、前記デファレンシャルケースと前記リングギヤとが一体化されていることを特徴とするものである。
【0008】
また、この発明における前記第1ケースと前記第2ケースとは、前記リングギヤをはめ合わせた前記第1ケースに対して、前記回転軸線方向で前記第2ケースを前記リングギヤに突き合わせることによって組み付けられ、前記リングギヤの前記回転軸線方向で前記第2ケースに対向する部分、および、第2ケースの前記回転軸線方向で前記リングギヤに対向する部分に、それぞれ、前記回転軸線方向に突き合わせられる際に互いにはまり合うはめ合い部が形成された構成であってもよい。
【0009】
また、この発明における前記第1ケースと前記第2ケースとは、溶接によって接合された構成であってもよい。
【0010】
そして、この発明における前記第1ケースと前記第2ケースとは、ボルト締結によって接合された構成であってもよい。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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