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公開番号2024071230
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-24
出願番号2022182064
出願日2022-11-14
発明の名称車両の制御装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類F16H 59/10 20060101AFI20240517BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】モーメンタリ式のシフト装置で、駆動力抜けの発生を確実に抑制して、適切に、シフトレンジの切り替えを行う。
【解決手段】モーメンタリ式のシフト装置4のシフトレバー4aが移動されたシフトポジションに対応する自動変速機3のシフトレンジを設定する車両の制御装置において、シフト装置4のシフトパターン4bは、Dレンジに対応するDポジションの配置位置と、Bレンジに対応するBポジションの配置位置との間に、Nレンジに対応するNポジション、および、初期位置4cが配置されており、シフトレバー4aがNポジションに移動された際に、シフトレバー4aがニュートラル保持状態のまま、Nポジションの選択操作を判定するニュートラル操作判定時間Taが経過し、かつ、Nポジションの選択を確定するニュートラル操作確定動作があった場合に、Nレンジを設定する(ステップS9)。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
車両に搭載され、少なくとも、標準的な変速比で前記車両を前進走行させる前進駆動レンジ、前記前進駆動レンジよりも相対的に大きい変速比で前記車両を前進走行させる減速駆動レンジ、および、動力伝達を遮断するニュートラルレンジの複数のシフトレンジを設定可能な自動変速機と、運転者によって手動操作され、既定の移動径路に沿って移動する操作部を有し、前記操作部が前記移動径路の初期位置から前記シフトレンジのいずれかに対応する所定のシフトポジションへ移動された間だけON状態になり、前記手動操作のないときには前記操作部が前記初期位置に復帰してOFF状態になるモーメンタリ式のシフト装置と、を備え、前記手動操作によって前記操作部が移動された前記シフトポジションに対応する前記シフトレンジを設定する車両の制御装置であって、
前記移動径路は、前記前進駆動レンジに対応する前進駆動ポジションの配置位置と、前記減速駆動レンジに対応する減速駆動ポジションの配置位置との間に、前記ニュートラルレンジに対応するニュートラルポジション、および、前記初期位置が配置されており、
前記シフト装置の動作と連動して前記自動変速機を制御するコントローラを備え、
前記コントローラは、
前記操作部が前記ニュートラルポジションに移動された際に、
前記操作部が前記ニュートラルポジションに保持されたニュートラル保持状態のまま、前記ニュートラルポジションの選択操作を判定するための所定のニュートラル操作判定時間が経過し、かつ、前記ニュートラルポジションの選択を確定するための所定のニュートラル操作確定動作があった場合に、前記ニュートラルレンジを設定する
ことを特徴とする車両の制御装置。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
請求項1に記載の車両の制御装置であって、
前記コントローラは、
前記操作部が前記前進駆動ポジションまたは前記減速駆動ポジションから前記ニュートラルポジションに移動された際に、
前記ニュートラル保持状態のまま、前記ニュートラル操作判定時間が経過し、かつ、前記ニュートラル操作確定動作があった場合に、前記ニュートラルレンジを設定する
ことを特徴とする車両の制御装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の車両の制御装置であって、
前記コントローラは、
前記ニュートラル操作確定動作として、前記操作部が前記ニュートラルポジションから前記初期位置に移動された場合に、前記ニュートラルレンジを設定する
ことを特徴とする車両の制御装置。
【請求項4】
請求項1または2に記載の車両の制御装置であって、
前記コントローラは、
前記ニュートラル操作確定動作として、前記ニュートラルポジションの選択を確定するための所定のディレイ判定時間が経過するまで前記ニュートラル保持状態が維持された場合に、前記ニュートラルレンジを設定する
ことを特徴とする車両の制御装置。
【請求項5】
請求項4に記載の車両の制御装置であって、
前記コントローラは、
前記ニュートラル操作確定動作として、前記ディレイ判定時間が経過する前に前記操作部が前記ニュートラルポジションから、前記初期位置に移動された場合、もしくは、前記前進駆動ポジションおよび前記減速駆動ポジションのいずれでもない他の前記シフトポジションに移動された場合に、前記ディレイ判定時間よりも短い遅延時間だけ前記ニュートラル保持状態を維持して、前記ニュートラルポジションを設定する
ことを特徴とする車両の制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、車両に搭載される自動変速機のシフトレンジを手動操作で切り替えるためのシフト装置を備えた車両の制御装置に関し、特に、シフトレバーあるいはセレクターレバー等の操作部を手動操作している間だけON状態になり、操作部から手を離すと初期位置(または、中立位置)に復帰する、モーメンタリ式のシフト装置を備えた車両の制御装置に関するものである。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、シフトレンジを移行する際の操作性を容易に向上させることを目的とした車両のシフト装置が記載されている。この特許文献1に記載された車両のシフト装置は、非操作時に、中立位置(初期位置)に保持される、もしくは、中立位置に復帰するモーメンタリ式のシフトレバー、および、中立位置とDポジション(前進駆動ポジション)またはRポジション(後進駆動ポジション)との間にNポジション(ニュートラルポジション)を割り当てたシフトレバーの移動経路(シフトパターン)を備えている。そして、特許文献1に記載された車両のシフト装置は、シフトレバーが移動される操作位置(シフトポジション)に応じたシフトレンジを目標シフトレンジに設定するように構成されている。具体的には、特許文献1に記載された車両のシフト装置では、シフトレバーが中立位置からNポジションに移動されることにより、Nレンジ信号の生成が開始され、そのNレンジ信号の生成開始から所定の第1時間が経過した後に、Nレンジ要求信号の生成が開始される。そして、Nレンジ要求信号の生成開始から所定の第2時間が経過した後に、目標シフトレンジとして、Nポジションに応じたシフトレンジ、すなわち、Nレンジが設定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-154700号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように、特許文献1に記載された車両のシフト装置では、Nポジションへ向けたシフトレバーの操作、ならびに、Nレンジ信号およびNレンジ要求信号の出力開始をそれぞれ判定する第1時間および第2時間に基づいて、Nレンジが設定される。この場合の第1時間および第2時間は、運転者の操作性が向上するように予め実験的な測定などを基に予め定められる。例えば、第1時間を短くすることにより、Nレンジを設定するためにシフトレバーをNポジションに保持する時間を短縮できる。また、第2時間を短くすることにより、Nレンジが設定されるまでに要する時間を短縮できる。一方で、それら第1時間および第2時間(すなわち、Nレンジの設定開始を判断する判定時間)が短い場合は、Nレンジが設定されやすくなる。そのため、運転者の意図に反してNレンジが設定され、動力伝達が遮断されてしまう可能性がある。そのような意図しないNレンジが設定されてしまうと、本来なら車両の駆動力が必要な状態であるにも関わらず、一時的に駆動力が失われてしまう、いわゆる駆動力抜けが生じてしまう。
【0005】
例えば、上記の特許文献1の“図3”に示されているようなシフトパターンを有するシフト装置の場合、DポジションとBポジション(減速駆動ポジション)との間でシフトレバーが切り替え操作される際には、その切り替え操作の途中で、シフトレバーは必ずNポジションを通過する。そのため、上記のようなNレンジの判定時間が短いと、シフトレバーがNポジションを通過する際に、一旦、Nレンジが設定されてしまう場合がある。特に、車両の走行中にシフトレバーの切り替え操作が行われ、その切り替え操作の途中でNレンジが設定されてしまうと、上記のような駆動力抜けが生じてしまう。その結果、駆動輪に対する動力伝達が一旦途切れてしまい、運転者に違和感を与えてしまうおそれがある。
【0006】
この発明は上記の技術的課題に着目して考え出されたものであり、自動変速機のシフトレンジを手動操作するモーメンタリ式のシフト装置を備えた車両を制御対象にして、前進走行中に、ニュートラルポジションを経由してシフトレンジが切り替えられる場合であっても、駆動力抜けの発生を確実に抑制して、適切に、シフトレンジの切り替えを行うことが可能な車両の制御装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、この発明は、車両に搭載され、少なくとも、標準的な変速比で前記車両を前進走行させる前進駆動レンジ、前記前進駆動レンジよりも相対的に大きい変速比(減速比)で前記車両を前進走行させる減速駆動レンジ、および、動力伝達を遮断するニュートラルレンジの複数のシフトレンジを設定可能な自動変速機と、運転者によって手動操作され、既定の移動径路に沿って移動する操作部を有し、前記操作部が前記移動径路の初期位置から前記シフトレンジのいずれかに対応する所定のシフトポジションへ移動された間だけON状態になり、前記手動操作のないときには、前記操作部が前記初期位置に復帰して、または、前記操作部が前記初期位置に保持されて、OFF状態になるモーメンタリ式のシフト装置と、を備え、前記手動操作によって前記操作部が移動された前記シフトポジションに対応する前記シフトレンジを設定する車両の制御装置であって、前記移動径路は、前記前進駆動レンジに対応する前進駆動ポジションの配置位置と、前記減速駆動レンジに対応する減速駆動ポジションの配置位置との間に、前記ニュートラルレンジに対応するニュートラルポジション、および、前記初期位置が配置されており、前記シフト装置の動作と連動して前記自動変速機を制御するコントローラを備え、前記コントローラは、前記操作部が前記ニュートラルポジションに移動された際に、前記操作部の前記ニュートラルポジションへの移動後に、前記操作部が前記ニュートラルポジションに保持されたニュートラル保持状態のまま、前記ニュートラルポジションの選択操作の有無を判定するための所定のニュートラル操作判定時間が経過し、かつ、前記ニュートラルポジションの選択(または、選択意図)を確定するための所定のニュートラル操作確定動作があった場合に、前記シフトレンジを前記ニュートラルレンジに設定することを特徴とするものである。
【0008】
また、この発明における前記コントローラは、前記操作部が前記前進駆動ポジションまたは前記減速駆動ポジションから前記ニュートラルポジションに移動された際に、前記ニュートラル保持状態のままで前記ニュートラル操作判定時間が経過し、かつ、前記ニュートラル操作確定動作があった場合に、前記シフトレンジを前記ニュートラルレンジに設定するように構成してもよい。
【0009】
一方、この発明における前記コントローラは、前記ニュートラル操作確定動作として、前記操作部が前記ニュートラルポジションから前記初期位置に移動された場合に、前記ニュートラルレンジを設定するように構成してもよい。
【0010】
また、この発明における前記コントローラは、前記ニュートラル操作確定動作として、前記ニュートラルポジションの選択を確定するための所定のディレイ判定時間が経過するまで前記ニュートラル保持状態が維持された場合に、前記ニュートラルレンジを設定するように構成してもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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