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公開番号2024062666
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-10
出願番号2022170661
出願日2022-10-25
発明の名称ベルトの緩み防止機構
出願人サンコー株式会社
代理人個人,個人
主分類A44B 11/16 20060101AFI20240501BHJP(小間物;貴金属宝石類)
要約【課題】既存の汎用されているバックルにも適用可能な、部品点数が少なく機構の簡易なベルトの緩み防止機構を提供すること。
【解決手段】発明にかかるベルトの緩み防止機構は、バックル10と、ベルトと、バックルカバー30と、ばね40を備える。バックル10は、並列するベルト穴12bを有し、ベルトは、一方のベルト穴12bにバックル10の裏面から通され、バックル10の表面の折り曲げ部で折り曲げられ、他方のベルト穴12bにバックル10から裏面に向けて通される。バックルカバー30はバックル10の表面と対向するように取り付けられる。ばね40は、バックルカバー30に収容され、ベルトの折り曲げ部を押圧する。ベルトがばね40により弾性的に押さえつけられているため、その緩みが防止される。既存のバックル10に、ばね40が収容されたバックルカバー30を取り付けるだけであるから、部品点数が少なく機構が簡易である。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
表裏面を貫通する並列するベルト穴を有するバックルと、
前記バックルの一方のベルト穴にバックルの裏面から通され、バックルの表面で折り曲げられて他方のベルト穴にバックルの裏面に向けて通されるベルトと、
バックルに対して少なくともその表面と対向するように取り付けられるバックルカバーと、
バックルカバーに内蔵され、前記ベルトの前記並列するベルト穴間のベルトの折り曲げ部を押圧するばねと、を備えるベルトの緩み防止機構。
続きを表示(約 450 文字)【請求項2】
前記バックルは、左右の側面に凹部を有し、
前記バックルカバーは、前記バックルの左右の側面に対向する左右の側面板と、前記左右の側面板に形成され、前記バックルの凹部に係合する内向きの爪を有する請求項1に記載のベルトの緩み防止機構。
【請求項3】
前記バックルカバーは、前記バックルの表面との対向面に差し込み溝を有し、
前記ばねは、前記差し込み溝に差し込み可能な取り付け部を有する請求項1または2に記載のベルトの緩み防止機構。
【請求項4】
前記ばねは前記バックルカバーに対してインサート成形により一体に固定されている請求項1または2に記載のベルトの緩み防止機構。
【請求項5】
前記バックルは、バックル本体と、タングプレートとからなり、
タングプレートをバックル本体に抜き差しすることで、バックル本体とタングプレートとを連結および連結解除可能なワンタッチバックルである、請求項1または2に記載のベルトの緩み防止機構。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ベルトのバックル部分に適用可能な、ベルトの緩み防止機構に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
建設現場等における作業中に、作業者が着用したハーネスのベルトが主にワンタッチバックルの部分で徐々に緩んでしまう現象が知られている。
このように意図せずにベルトが緩んでしまうと、作業者からハーネスが脱げてしまうなどして危険である。
【0003】
ここで図7および図8のように、一般的なワンタッチバックル10は、バックル本体11と、タングプレート12とからなり、タングプレート12をバックル本体11に抜き差しすることで、バックル本体11とタングプレート12とを連結および連結解除可能に構成されている。
そしてベルトは、バックル本体11とタングプレート12にそれぞれ取り付けられており、タングプレート12においては、並列して設けられたベルト穴に対して、一方のベルト穴にバックルの裏面から通され、バックルの表面の折り曲げ部21で折り曲げられて他方のベルト穴にバックルの裏面に向けて通されている。
【0004】
そして、ベルトが緩むメカニズムとしては、図8(a)のように、ベルト20の引っ張り方向に継続的に負荷がかかることで微小にずれ動くことが繰り返されることで、徐々に緩みが生じたり、図8(b)のように、ベルト20の折り曲げ箇所が浮き上がり、倒れたりすることで急激に変位したりすることによると考えられる。
【0005】
ここで、特許文献1のように、この種のベルトの緩みを防止する試みもなされているが、レバーを回転させることでベルト穴の開口幅を変化させ、これによりベルトの締め付け状態を調整するような、従来にない複雑な機構をワンタッチバックルに付属させている。
このため、特殊なバックル構造となり汎用性が低いうえ、部品点数が多く機構が複雑であるため、コスト高となる問題がある。
【0006】
なお、以上のようなベルトが緩む問題は、ワンタッチバックル以外のバックルで、並列したベルト穴を有し、そのベルト穴に対してベルトが、一方のベルト穴にバックルの裏面から通され、バックルの表面で折り曲げられて他方のベルト穴にバックルの裏面に向けて通されることで取り付けられるバックル全般に共通する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第5281193号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで本発明の解決すべき課題は、既存の汎用されているバックルにも適用可能な、部品点数が少なく機構の簡易なベルトの緩み防止機構を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記した課題を解決するため、発明にかかるベルトの緩み防止機構を、表裏面を貫通する並列するベルト穴を有するバックルと、前記バックルの一方のベルト穴にバックルの裏面から通され、バックルの表面で折り曲げられて他方のベルト穴にバックルの裏面に向けて通されるベルトと、バックルに対して少なくともその表面と対向するように取り付けられるバックルカバーと、バックルカバーに収容され、前記ベルトの前記並列するベルト穴間のベルトの折り曲げ部を押圧するばねと、を備える構成としたのである。
【0010】
このように構成すると、ベルトの折り曲げ部がばねにより弾性的に押さえつけられているため、ベルトの引っ張り方向に継続的に負荷がかかっても、微小にずれ動くことが抑制される。同様に、ベルトの折り曲げ部にばねが上から押しあてられているため、当該箇所が浮き上がることも抑制される。したがって、ベルトの緩みが防止される。
既存のバックルに、ばねが収容されたバックルカバーを取り付けるだけであるから、部品点数の過剰な増加や、機構の過剰な複雑化が防止される。
(【0011】以降は省略されています)

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