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公開番号2024060533
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-02
出願番号2022167974
出願日2022-10-19
発明の名称栄養状態判定装置、方法及びプログラム
出願人株式会社ユカシカド
代理人弁理士法人グローバル知財
主分類G16H 20/60 20180101AFI20240424BHJP(特定の用途分野に特に適合した情報通信技術)
要約【課題】血中ビタミン濃度や体組織中に蓄えられる各ビタミン成分について、欠乏症とならないための基準に留まらず、より健康を維持又は増進できる状態にあるか否かを判定できる装置を提供する。
【解決手段】栄養データ入力手段2、栄養状態判定手段3、判定結果出力手段4及びデータベース5で構成される。栄養データ入力手段2は、ユーザの栄養データを入力するものであり、疾病に罹患していない健康なユーザが対象となる。栄養状態判定手段3は、入力された栄養データにつき、ビタミンの血中飽和濃度又は体内飽和度を基準として健康維持のために摂取すべきビタミンの過不足量を算出し、データベース5を参照した上で、ユーザの栄養状態を判定する。判定結果出力手段4は、栄養状態の判定結果を出力する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
健康なユーザの栄養データを入力する栄養データ入力手段と、
入力された前記栄養データにつき、ビタミンDについては血中飽和濃度を基準とし、それ以外のビタミンについてはユーザの体内飽和度を基準として健康維持のために摂取すべきビタミンの過不足量を算出し、ユーザの栄養状態を判定する栄養状態判定手段と、
栄養状態の判定結果を出力する判定結果出力手段、
を備えることを特徴とする栄養状態判定装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記ユーザの基礎代謝量と運動量から、推定エネルギー必要量を算出し、
前記栄養状態判定手段は、ビタミンB

、ビタミンB

、ナイアシンの何れかの過不足量を算出するに際し、前記体内飽和度に必要な摂取量を、前記推定エネルギー必要量を乗じて算出することを特徴とする請求項1に記載の栄養状態判定装置。
【請求項3】
前記ユーザの食事摂取基準の目標量に基づき、基礎代謝量と身体活動レベルより算出した必要エネルギーの10~25%を満たすタンパク質の量を算出し、
前記栄養状態判定手段は、ビタミンB

の過不足量を算出するに際し、前記体内飽和度に必要な摂取量を、0.05~0.06mg/gの範囲のタンパク質の量とし、1日あたりのタンパク質の必要量を乗じて算出することを特徴とする請求項1に記載の栄養状態判定装置。
【請求項4】
前記栄養状態判定手段は、ビタミンC、葉酸、ビオチンの何れかの過不足量を算出するに際し、前記体内飽和度に必要な摂取量として、成人の場合は、1日当たりの所定値とし、小児の場合は、成人の値を基に、体重比の0.7~0.8乗を用いて推定した体表面積比と、年齢ごとに定められている係数の成長因子とを用いて算出することを特徴とする請求項1に記載の栄養状態判定装置。
【請求項5】
前記栄養状態判定手段は、ビタミンDの過不足量を算出するに際し、前記血中飽和濃度に必要な摂取量として、成人の場合は、1日当たりの所定値とし、小児の場合は、成人の値を基に、体重比の0.7~0.8乗を用いて推定した体表面積比と、年齢ごとに定められている係数の成長因子とを用いて算出することを特徴とする請求項1に記載の栄養状態判定装置。
【請求項6】
前記栄養状態判定手段は、ビタミンE又はパントテン酸の過不足量を算出するに際し、前記体内飽和度に必要な摂取量として、成人の場合は、1日当たりの所定値とすることを特徴とする請求項1に記載の栄養状態判定装置。
【請求項7】
前記栄養状態判定手段は、ビタミンB
12
の過不足量を算出するに際し、前記体内飽和度に必要な摂取量として、成人の場合は、1日当たりの所定値とし、小児の場合は、成人の値を基に、体重比の0.7~0.8乗を用いて推定した体表面積比と、年齢ごとに定められている係数の成長因子とを用いて算出することを特徴とする請求項1に記載の栄養状態判定装置。
【請求項8】
前記栄養データ入力手段における入力は、前記栄養データを受信することを含み、
前記判定結果出力手段における出力は、前記判定結果を送信することを含む、
ことを特徴とする請求項1~7の何れかに記載の栄養状態判定装置。
【請求項9】
請求項1~7の何れかの栄養状態判定装置に接続されるユーザ端末であって、
前記判定結果において、前記ユーザに不足している各ビタミンの量と、それらを補う食品、飲料、サプリメントの少なくとも何れかの商品提案を、受信し表示することを特徴とするユーザ端末。
【請求項10】
請求項8の栄養状態判定装置に接続されるユーザ端末であって、
前記判定結果において、前記ユーザに不足している各ビタミンの量と、それらを補う食品、飲料、サプリメントの少なくとも何れかの商品提案を、受信し表示することを特徴とするユーザ端末。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、健康維持のために摂取すべきビタミンの過不足量を算出し、ユーザの栄養状態を判定する技術に関するものである。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、個人差を考慮して健康を管理することができる健康管理システムが知られている(特許文献1を参照)。これは、ユーザのバイタルデータを取得するバイタルデータ取得部と、ユーザが摂取している食成分を取得する食成分取得部と、食成分の摂取量とバイタルデータの改善又は悪化との関係を解析する解析処理部と、バイタルデータを改善する食成分及びバイタルデータを悪化させる食成分を出力する食成分出力部とを備えるものである。これによれば、血圧などのバイタルデータと、食事画像に基づいて、個々人でどのような食成分を減少させ、或いは増加させればよいかといった情報を提供できるとする。
そして、特許文献1では、厚生労働省が発表している、日本人の健康保持・増進、生活習慣病予防のために参照するエネルギー及び栄養素の摂取量の基準を基準値として、食成分の摂取目標量を決定に用いる例が示されている。
【0003】
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」(以下、「食事摂取基準」と呼ぶ。)には、「推定平均必要量」「推奨量」「目安量」「耐容上限量」「目標量」といった指標が示される。
そして、食事摂取基準では、一部の栄養素に対して、生活習慣病の予防を目的として現在の日本人が当面の目標とすべき摂取量として「目標量」を定義している。しかしながら、目標量が策定されている栄養素はごく一部に過ぎないという問題がある。
また、推奨量や目安量では、主に欠乏症を予防するための基準を示しており、健康維持・増進のための摂取量としては不十分な場合がある。
特許文献1の健康管理システムでは、食事摂取基準記憶部には、厚生労働省発表のものに代えて、任意の基準値を記憶させることができるとの記載があるが、任意の基準とは如何なるものであるかについては、開示されていない。
【0004】
一方、尿中排泄量から至適B群ビタミン摂取量の検討を行った文献(非特許文献1を参照)では、飽和量のビタミンを提供し、「尿中の2-オキソ酸」を測定している。2-オキソ酸の排泄量の増加は、エネルギー産生経路がスムーズに流れていないことを意味し、好ましくない状態とされる。実験の結果は、飽和量を提供したことで、2-オキソ酸が減少し(非特許文献1、図3参照)、エネルギー産生経路がうまく機能し、好ましい(健康増進)状態になったと考えられる。
非特許文献1からは、飽和量のB群ビタミンが、健康増進に寄与することが推察されるが、これらの数値が健康を増進させる基準となる数値としては、用いられていないのが実情である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開パンフレットWO2020/080320
【非特許文献】
【0006】
柴田克己(2017) 尿中排泄量から至適B群ビタミン摂取量を考える,Vitamins (Japan), 91 (10), 603-608
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
かかる状況に鑑みて、本発明は、血中ビタミン濃度や体組織中に蓄えられる各ビタミン成分について、欠乏症とならないための基準に留まらず、より健康を維持又は増進できる状態にあるか否かを判定できる装置、方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決すべく、本発明の栄養状態判定装置は、健康なユーザの栄養データを入力する栄養データ入力手段と、入力された栄養データにつき、ビタミンDについては血中飽和濃度を基準とし、それ以外のビタミンについてはユーザの体内飽和度を基準として健康維持のために摂取すべきビタミンの過不足量を算出し、ユーザの栄養状態を判定する栄養状態判定手段と、栄養状態の判定結果を出力する判定結果出力手段、を備える。かかる構成とされることにより、ビタミンの血中飽和濃度またはユーザの体内飽和度を基準として、健康を維持又は増進できる状態にあるか否かを容易に判定できる。
ここで、体内飽和度とは、血中や体組織中に蓄えられる各ビタミン成分が最大に達している状態をいう。
栄養データ入力手段は、血中ビタミン濃度またはユーザの体組織中に蓄えられる各ビタミン成分の数値自体を直接入力することでもよいし、尿、血液、唾液、汗、便などの生体試料データを入力し、生体試料データを解析することで血中ビタミン濃度や体組織中のビタミン濃度を算出することでもよい。ここで、健康なユーザとは、疾患を有しておらず、かつ概ね自立した日常生活を営んでいる者のことであり、具体的には、歩行や家事などの身体活動を行っている者であり、BMI(body mass index)が標準より著しく外れていない者のことである。したがって、生活習慣病等やフレイルに関する危険因子を有していないユーザだけではなく、生活習慣病等に関する危険因子を有していたり、また、高齢者においてはフレイルに関する危険因子を有していたりしても、疾患を有しておらず、概ね自立した日常生活を営んでいる者であれば含まれる趣旨である。
判定結果出力手段は、装置のディスプレイ上に数値で表示してもよいし、グラフなどの形式で表示してもよい。また、数値やグラフに併せてコメントを表示してもよい。判定結果は、定量的な評価に限られず、“良好”、“不足”又は“過剰”といった定性的な評価でもよい。なお、栄養データ入力手段、栄養状態判定手段及び判定結果出力手段は、同一の筐体に内蔵される必要はなく、例えば、ユーザの使用するクライアント端末に栄養データ入力手段及び判定結果出力手段が設けられ、サービス提供サーバに栄養状態判定手段が設けられ、インターネットなどのネットワークを介して、データの送受信が行われる構成でもよい。
【0009】
本発明の栄養状態判定装置は、ユーザの基礎代謝量と運動量から、推定エネルギー必要量を算出し、栄養状態判定手段は、ビタミンB

、ビタミンB

、ナイアシンの何れかの過不足量を算出するに際し、ユーザの体内飽和度に必要な摂取量を、推定エネルギー必要量を乗じて算出することでもよい。
具体的には、ユーザの体内を飽和させるために必要な摂取量としては、ビタミンB

については、1.2mg/1,000kcalエネルギー、ビタミンB

については、2.2mg/1,000kcalエネルギー、ナイアシンについては、28mgNE/1,000kcalエネルギー、とすることが好ましい。なお、必要な摂取量は±5%の増減があってもよい。
【0010】
本発明の栄養状態判定装置は、ユーザの食事摂取基準の目標量に基づき、基礎代謝量と身体活動レベルより算出した必要エネルギーの10~25%を満たすタンパク質の量を算出し、栄養状態判定手段は、ビタミンB

の過不足量を算出するに際し、ユーザの体内飽和度に必要な摂取量を、0.05~0.06mg/gの範囲のタンパク質の量、好ましくは、0.054mg/gのタンパク質の量とし、1日あたりのタンパク質の必要量を乗じて算出することでもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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