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公開番号2024058650
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2023177480
出願日2023-10-13
発明の名称パッド保持ばね及びパッド復帰ばねアセンブリ、パッドアセンブリ、ブレーキキャリパ
出願人ブレンボ・ソチエタ・ペル・アツィオーニ,BREMBO S.p.A.
代理人個人,個人,個人
主分類F16D 65/097 20060101AFI20240418BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】高い適応性及び改造の容易性を可能にしながら、制動時に、制動終了時の残留トルクを低減する。
【解決手段】アセンブリ(1)は、径方向(R-R)及び周方向(C-C)に偏らせるように構成された1つのパッド保持ばね(2)と、ブレーキディスクから離れる軸方向(A-A)に付勢するパッド復帰ばね(3)とを備え、各々が作動可能に別個の部品として作られ、パッド保持ばねが、径方向及び周方向に主延長を有し、1本のワイヤのパッド復帰ばねは、C字状部(4)に作動可能に連結された固定部(8)、ブレーキパッドを連結するように構成された連結部(10)と、連結アーム(9)とを備える。連結部は、固定部に対して、軸方向に弾性的に移動可能、1つの巻回部(17)を備え、巻回軸を中心として螺旋状に巻かれた1本のワイヤから構成され、巻回軸が軸方向に沿って連結部を静止位置に向けて常に弾性的に偏らせるよう軸方向に平行に配向されている。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
ブレーキキャリパ(100)用のパッド保持ばね及びパッド復帰ばねアセンブリ(1)であって、
前記ブレーキキャリパ(100)は、ブレーキディスク(102)を跨いで配置されるように適合されたキャリパ本体(109)を備え、
前記パッド保持ばね及びパッド復帰ばねアセンブリは、軸方向(A-A)と、前記軸方向(A-A)に垂直な径方向(R-R)と、前記軸方向(A-A)及び前記径方向(R-R)の両方に垂直な円周方向又は接線方向(C-C)とを画定し、
前記パッド保持ばね及びパッド復帰ばねアセンブリ(1)は、
前記キャリパ本体(109)に収容されたブレーキパッド(103)の少なくとも1つの案内耳(111)と前記キャリパ本体(109)との間に配置され、前記ブレーキパッド(103)を前記径方向(R-R)及び前記周方向(C-C)に付勢するように構成された少なくとも1つのパッド保持ばね(2)と、
前記ブレーキパッド(103)を前記ブレーキディスク(102)から離れる前記軸方向(A-A)に付勢するように構成されたパッド復帰ばね(3)と、を備え、
前記パッド保持ばね(2)と前記パッド復帰ばね(3)とが別個の部品として作られて作動的に連結されており、
前記パッド保持ばね(2)は、少なくとも前記径方向(R-R)に延伸する中央部(5)と、前記中央部(5)の径方向両端から延伸する上部(6)と下部(7)とを備え、前記上部(6)と前記下部(7)が前記中央部(5)から前記周方向(C-C)に向かって離れるように少なくとも部分的に延びるC字状部(4)であって、前記C字状部(4)が、前記キャリパ本体(109)の凹部(106)に挿入されるように適合され、前記案内耳(111)を収容するように適合されている、C字状部(4)を備え、
前記パッド復帰ばね(3)は、
前記C字状部(4)に動作可能に連結された固定部(8)と、
前記ブレーキパッド(103)を連結するように構成された連結部(10)と、
前記固定部(8)及び前記連結部(10)に作動的に連結された連結アーム(9)であって、前記連結部(10)が、前記固定部(8)に対して、前記軸方向(A-A)において、前記ブレーキディスク(102)に向かって、引っ込んだ静止位置と、少なくとも1つの前進位置との間で、弾性的に移動可能である、連結アーム(9)と、を備え、
前記パッド復帰ばね(3)が少なくとも1本のワイヤから作られており、
前記パッド復帰ばね(3)が、前記連結アーム(9)を前記固定部(8)に連結する少なくとも1つの巻回部(17)を有し、
前記少なくとも1つの巻回部(17)が、前記連結部(10)を前記引っ込められた静止位置に向かって少なくとも前記軸方向(A-A)に沿って常に弾性的に付勢するように、巻回軸(A)を中心として螺旋状に巻かれた前記少なくとも1つのワイヤを有する、パッド保持ばね及びパッド復帰ばねアセンブリ(1)。
続きを表示(約 3,700 文字)【請求項2】
前記巻回部(17)が、前記巻回軸(A)の周りに巻かれた複数のコイル(31、32)を有し、
前記複数のコイル(31、32)がねじりによって弾性変形することにより、前記連結部(10)を前記引っ込んだ静止位置に向かって弾性的に付勢し、前記連結アーム(9)及び/又は前記連結部(10)における前記軸方向(A-A)の曲げによる弾性変形を防止する、
及び/又は、前記少なくとも1つの巻回部(17)が、前記ブレーキパッド(103)及び/又は前記パッド保持ばね(2)と前記巻回部(17)との接触を回避することによって、前記軸方向(A-A)に沿って、前記連結部(10)を前記引っ込められた静止位置に向けて常に弾性的に付勢する、
及び/又は、前記巻回軸(A)が、前記軸方向(A-A)に実質的に平行に配向されるか、又は、前記軸方向(A-A)又はそれに平行な方向に入射及び/又は垂直である、
請求項1に記載のパッド保持ばね及びパッド復帰ばねアセンブリ(1)。
【請求項3】
前記複数のコイル(31,32)が、少なくとも1つの第1コイル(31)と1つの第2コイル(32)とを有し、
及び/又は、前記複数のコイル(31、32)が、前記ばねの円筒形又は円錐形の螺旋部を形成する同心であり、前記少なくとも1つのワイヤがワイヤ径を有し、前記巻回部(17)が、前記ワイヤ径と前記ワイヤ径の4/3との間に構成される巻線ピッチを有する。請求項2に記載のパッド保持ばね及びパッド復帰ばねアセンブリ(1)。
【請求項4】
前記巻回部(17)が第1パッド復帰ばね軸方向包囲部(A1)を画定し、
前記連結アーム(9)及び前記連結部(8)が第2パッド復帰ばね軸方向包囲部(A2)を画定し、
前記第1パッド復帰ばね軸方向包絡線(A1)が、前記第2パッド復帰ばね軸方向包絡線(A2)よりも小さい、
及び/又は、
前記巻回部(17)が第1パッド復帰ばね径方向包絡線(R1)を画定し、
前記連結部(8)が第2パッド復帰ばね径方向包絡線(R2)を確定し、
前記パッド復帰ばね軸方向包絡線(R1)が、前記第2パッド復帰ばね軸方向包絡線(R2)よりも小さい、
及び/又は、前記巻回部(17)が、前記巻回方向に従って前記巻回軸(A)に対して曲げられており、前記連結部(10)が、少なくとも部分的に、前記巻回方向とは反対の方向に曲げられている、請求項1に記載のパッド保持ばね及びパッド復帰ばねアセンブリ(1)。
【請求項5】
前記連結アーム(9)が、前記連結部(8)に直接連結されたアーム端部(16)を有し、
前記アーム端部(16)が、前記中央部(5)又は前記中央部の径方向延延伸部に対して前記周方向(C-C)に沿って第1距離(D1)をおいて配置され、
前記連結部(10)が、前記中央部(5)から前記周方向(C-C)に沿って第2距離で配置される第1延伸部(22)を備え、
前記第2距離(D2)が前記第1距離(D1)よりも小さいことにより、前記ブレーキパッド(103)に対して前記連結部(10)が前記中央部(5)に向かって周方向に摺動する場合に、前記第1延伸部(22)が前記中央部(5)に干渉して、前記アーム端部(16)が前記中央部(5)に接触するのを防止するようになっている、請求項1に記載のパッド保持ばね及びパッド復帰ばねアセンブリ(1)。
【請求項6】
前記第1延伸部(22)がばね自由端(23)を有し、
前記ばね自由端(23)が前記中央部(5)に面するように適合され、
前記ばね自由端(23)がばね線の断面に等しい表面によって画定され、
前記ばね自由端(23)が前記中央部(5)と干渉するように構成され、
前記連結アーム(9)及び/又は前記連結部(10)の他の部が前記中央部(5)に接触するのを防止し、
及び/又は、前記連結部(10)が第2延伸部(24)を有し、
前記第2延伸部(24)と前記第1延伸部(22)とが連結部角度を形成するように連結されており、前記連結部角度が中央部(5)に面する鋭角である、請求項5に記載のパッド保持ばね及びパッド復帰ばねアセンブリ(1)。
【請求項7】
前記第2延伸部(24)と前記第1延伸部(22)とが、前記凹状部が前記中央部(5)に面する凹状部を形成するように連結され、
前記第2延伸部(24)と前記第1延伸部(22)とが、同じ連結部平面上に配置されるか又は横たわり、
前記連結部平面が前記軸方向(A-A)に対して垂直である、
及び/又は
前記第1延伸部(22)が直線ワイヤ延伸部で、
前記第2延伸部(24)が直線ワイヤ延伸部で、
前記第2延伸部(24)と前記第1延伸部(22)とが第3延伸部(25)によって連結され、
前記第3延伸部(25)が湾曲している、
及び/又は
前記第2延伸部(24)が前記アーム端部(16)に接続されて実質的に直角を形成し、
前記第2延伸部(24)が、前記径方向(R-R)に対して0度から45度の間、好ましくは15度から30度の間で構成される第2延伸角だけ、連結平面部において傾斜している、請求項6に記載のパッド保持ばね及びパッド復帰ばねアセンブリ(1)。
【請求項8】
前記固定部(8)が、前記ブレーキディスク(102)から離れる方向に延びる少なくとも第1直線延伸部(19)を有し、
前記第1直線延伸部(19)が、前記軸方向(A-A)に平行であり、
前記固定部(8)が、前記巻回部(17)の巻回軸(A)を前記軸方向(A-A)に平行又は入射及び/又は垂直に配置するように、前記巻回部(17)を前記第1直線延伸部(19)に接続する少なくとも曲がった第1延伸部(18)を有し、
前記巻回部(17)が、前記ブレーキディスク(102)の方向に螺旋状に延びており、
及び/又は
前記連結アーム(9)は、実質的に直線状で且つ前記軸方向(A-A)に平行であり、
記連結アーム(9)は、前記連結アーム(9)を前記軸方向(A-A)に平行に配置するように、少なくとも前記軸方向(A-A)からなる平面において前記巻回部(17)と直角をなす第1曲線接続部(33)によって前記巻回部(17)に接続されている、請求項1に記載のパッド保持ばね及びパッド復帰ばねアセンブリ(1)。
【請求項9】
ブレーキキャリパ(100)用のブレーキパッドアセンブリであって、少なくとも1つのブレーキパッド(103)と、請求項1-8のいずれかに記載の少なくとも1つのパッド保持ばね及びパッド復帰ばねアセンブリ(1)とを備え、
前記パッド保持ばね及びパッド復帰ばねアセンブリ(1)が、前記ブレーキパッド(103)に連結可能で、
前記ブレーキパッド(103)が、摩擦材(105)と、前記摩擦材(105)を支持する支持プレート(104)とを備え、
前記支持プレート(104)が、前記周方向(C-C)に側方に突出する少なくとも1つの案内耳(111)を備え、
前記パッド保持ばね(2)の前記C字状部(4)が、前記パッド(103)を周方向(C-C)及び径方向(R-R)に付勢するように前記案内耳(111)を収容するように構成されており、
前記パッド復帰ばね(3)の前記連結部(10)が、少なくとも前記連結アーム(9)によって前記連結部(10)から離間させられた前記巻回部(17)によって、及び/又は前記連結部(10)の前記ブレーキパッド(103)からの連結解除を防止することによって、前記パッド(103)を前記ブレーキディスク(102)から離間する方向に付勢するように、前記案内耳(111)に係合するように構成されている、ブレーキキャリパ(100)用のブレーキパッドアセンブリ。
【請求項10】
ブレーキキャリパ(100)であって
車両に連結可能であり、ブレーキディスク(102)を跨いで配置されるように適合されたキャリパ本体(109)であって、前記キャリパ本体(109)が少なくとも1つのブレーキパッド収容ポケットを備え、前記収容ポケットが少なくとも1つの凹部(106)を備える、キャリパ本体(109)と、
前記パッド保持ばね(2)が、少なくとも前記案内耳(111)と前記凹部(106)との間に介装されている、請求項9に記載のパッドアセンブリと、
前記パッド復帰ばね(3)の前記連結部(10)は、前記案内耳(111)と結合されて、前記ブレーキディスク(102)から離れる方向に付勢している、ブレーキキャリパ(100)。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
発明の属する技術分野
続きを表示(約 1,100 文字)【0002】
本発明は、ブレーキパッドを軸方向、円周方向及び径方向に付勢して振動を低減し、制動完了時にパッドをブレーキディスクから離間させて摩擦材とブレーキディスクとの間の残留トルクを除去又は低減することができるブレーキキャリパばねアセンブリに関する。
【背景技術】
【0003】
背景技術
【0004】
ブレーキキャリパ内の少なくとも1つのブレーキパッドを弾性的に保持して付勢するように構成されたディスクブレーキばねアセンブリが知られている。
【0005】
特に、文献US20180223928、US9677629、US8869950及びCN207989608Uには、パッド復帰ばねに作動可能に連結されたパッド保持ばねを有するばねアセンブリが示されている。
【0006】
通常、パッド保持ばねは、パッドの振動を低減するために、軸方向への動きを制限することなく、パッドをブレーキキャリパのシート内に保持する。
【0007】
パッド復帰ばねは、ブレーキが解除された状態でパッドとブレーキディスクとの間の望ましくない接触に起因する残留ブレーキトルク(残留トルク)を低減又は除去するように、各ブレーキ動作の後にブレーキパッドをディスクから離れる方向に付勢する。
【0008】
いくつかの既知の解決策には、パッド保持ばねがパッド復帰ばねと一体に作られたばねアセンブリが含まれる。このようなばねは、成形され曲げられた一枚の板金から作られるため、ディスクブレーキの異なる適用分野ごとに異なるタイプのばねを作る必要がある。このような解決策は、異なるディスクブレーキの用途ごとに特定のばねアセンブリが必要であるため、製造コストの点で特に不利である。
【0009】
他のよく知られた解決策は、パッド保持ばねとパッド復帰ばねが別々の板金から作られ、組み立てられるばねアセンブリから構成される。このように、パッド復帰ばねは、ブレーキシステムの適用要件に応じてカスタマイズすることができる。しかしながら、特に高性能ブレーキ用途の場合、軸方向リーフばねの採用は、ブレーキが搭載される車両の性能に悪影響を及ぼす包絡線と重量増加の問題を引き起こす。
【0010】
さらに他の解決策は、パッド保持ばねとパッド復帰ばねが、成形され曲げられた板金片とワイヤばねから作られ、その後組み立てられるばねアセンブリを提供する。このタイプの解決策は、例えば、GB2257483号文書及びUS2013025981号文書から知られている。
(【0011】以降は省略されています)

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