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公開番号2024058052
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022165171
出願日2022-10-14
発明の名称気化装置、半導体製造システム及び固体原料の気化方法
出願人東京エレクトロン株式会社
代理人個人,個人
主分類C23C 16/448 20060101AFI20240418BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】固体原料の熱分解を用いて形成される層の形成効率の途中からの低下を抑制する。
【解決手段】気化装置は、固体原料の表面を覆う気化量調整板と、前記気化量調整板に面して流れるキャリアガスを排出する排出流路と、を備え、前記気化量調整板は複数の貫通穴を有し、前記気化量調整板における単位面積当たりの開口率は前記キャリアガスの流れ方向に沿って変化し、前記キャリアガスは前記固体原料から気化して前記複数の貫通穴を通過した所定の原料を運搬する。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
固体原料の表面を覆う気化量調整板と、
前記気化量調整板に面して流れるキャリアガスを排出する排出流路と、を備え、
前記気化量調整板は複数の貫通穴を有し、
前記気化量調整板における単位面積当たりの開口率は前記キャリアガスの流れ方向に沿って変化し、
前記キャリアガスは前記固体原料から気化して前記複数の貫通穴を通過した所定の原料を運搬する、気化装置。
続きを表示(約 970 文字)【請求項2】
前記気化量調整板における単位面積当たりの開口率は、前記キャリアガスの流れの下流に行くほど大きくなる、請求項1に記載の気化装置。
【請求項3】
前記気化量調整板における単位面積当たりの開口率は、前記排出流路に近付くほど大きくなる、請求項1に記載の気化装置。
【請求項4】
筒状の本体と、前記固体原料が充填されるトレイとをさらに備え、
前記トレイは前記本体の内部に収容され、
前記トレイにおいて前記気化量調整板が前記固体原料の表面を覆うように配置され、
前記排出流路は、前記本体の中心軸に沿うように形成され、
前記キャリアガスは前記本体の側方から前記本体の内部へ向けて導入される、請求項3に記載の気化装置。
【請求項5】
前記気化量調整板は、前記本体の外壁に近い外側領域と、該外側領域よりも前記排出流路に近い内側領域とを少なくとも有し、
前記外側領域における単位面積当たりの開口率よりも、前記内側領域における単位面積当たりの開口率が大きい、請求項4に記載の気化装置。
【請求項6】
前記本体は円筒状を呈し、
前記トレイは前記排出流路を囲むリング状の容器からなり、
前記内側領域における前記貫通穴は平面視で扇形状を呈する、請求項5に記載の気化装置。
【請求項7】
前記本体は円筒状を呈し、
前記トレイは前記排出流路を囲むリング状の容器からなり、
前記気化量調整板における単位面積当たりの開口率は、前記トレイの周方向に関しても変化する、請求項5に記載の気化装置。
【請求項8】
前記の本体の内部には、複数の前記トレイが前記本体の中心軸の方向に積み重ねられるように配置され、
各前記トレイに配置された各前記気化量調整板の開口率は、前記排出流路の下流に行くほど大きくなる、請求項4に記載の気化装置。
【請求項9】
前記気化量調整板は、ステンレス又はアルミニウムからなる、請求項1に記載の気化装置。
【請求項10】
前記気化量調整板は前記固体原料に直接載置される、請求項1に記載の気化装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、気化装置、半導体製造システム及び固体原料の気化方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの多層構造において、低誘電率の層間絶縁膜(Low-k絶縁膜)と、例えば、銅(Cu)からなる導電膜が積層されることがある。このとき、Low-k絶縁膜へCuが拡散するのを防止するために、Low-k絶縁膜と導電膜の間にバリア層が設けられる。バリア層を形成する材料として、従前はタンタル(Ta)が用いられていたが、近年ではCuへの密着性がよいことからルテニウム(Ru)が用いられる。
【0003】
Ruからなるバリア層は、例えば、熱化学気相成長法(TCVD)において、Ruを含む固体原料、例えば、ドデカカルボニルトリルテニウム(DCR)を熱分解し、熱分解されたDCR中のRuをウエハに堆積させることにより形成される。このDCRの熱分解にはマルチトレイ式の気化装置を用いる。
【0004】
マルチトレイ式の気化装置は、円筒状の本体と、該本体の内部に収容されて、中心軸方向に積み重ねられたリング状の容器である複数のトレイと、中心軸に沿って形成される排出流路と、を備え、各トレイには固体原料としてDCRが充填される。DCRを熱分解する際には、各トレイが加熱されるとともに、本体の外周側から中央部の排出流路側へ向けてキャリアガスが流れる。キャリアガスは各トレイに充填されたDCRの上方を流れる際に、気化したDCRを巻き込み、排出流路を通過してウエハを収容する処理容器へ流入する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2008-522029号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示に係る技術は、固体原料の熱分解を用いて形成される層の形成効率の途中からの低下を抑制する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る技術の一態様は、固体原料の表面を覆う気化量調整板と、前記気化量調整板に面して流れるキャリアガスを排出する排出流路と、を備える気化装置であって、前記気化量調整板は複数の貫通穴を有し、前記気化量調整板における単位面積当たりの開口率は前記キャリアガスの流れ方向に沿って変化し、前記キャリアガスは前記固体原料から気化して前記複数の貫通穴を通過した所定の原料を運搬する。
【発明の効果】
【0008】
本開示に係る技術によれば、固体原料の熱分解を用いて形成される層の形成効率の途中からの低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示に係る技術の一実施の形態としての半導体製造システムの構成を概略的に示す図である。
図1における気化装置の構成を説明するための図である。
従来の気化装置の各トレイにおけるDCRの残存形態を示す図である。
従来の気化装置において各トレイの外壁側のDCRから気化が進む理由を説明するための図である。
従来のキャリアガスのDCRの濃度の変化の算出結果を示すグラフをトレイの断面と対比する図である。
本開示に係る技術の一実施の形態としての気化装置の各トレイで用いられる気化量調整板の構成を示す斜視図である。
気化量調整板を用いたときのキャリアガスのDCRの濃度の変化の算出結果を示すグラフをトレイの断面と対比する図である。
DCRの気化の進行に伴う気化量調整板の下降の様子を示す工程図である。
気化量調整板の第1の変形例を示す斜視図である。
気化量調整板の第2の変形例の構成を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
ところで、特許文献1に記載のマルチトレイ式の気化装置では、DCRの熱分解において、各トレイのDCRが本体の外周側から減少し、Ruからなるバリア層の形成の途中で各トレイの外周側のDCRが全て気化して底部が露出する傾向にある。この場合、各トレイにおいてDCRが排出流路側に偏って残存し、キャリアガスに晒されるDCRの表面積が結果的に減少する。したがって、キャリアガスが巻き込む気化したDCRが減少し、キャリアガスにおけるDCRの分圧が低下するため、バリア層の形成の効率が途中から低下する。
(【0011】以降は省略されています)

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