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公開番号2024057221
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-24
出願番号2022163814
出願日2022-10-12
発明の名称揺動式生物硝化方法および揺動式生物硝化装置
出願人三菱ケミカルアクア・ソリューションズ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C02F 3/34 20230101AFI20240417BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】本発明の目的は、従来の流動床混合流れ方式より高い硝化速度で、高濃度のアンモニア性窒素を含む被処理水を処理できる揺動式生物硝化方法および揺動式生物硝化装置を提供することである。
【解決手段】硝化槽5内に装填された複数の生物保持体6に被処理水を通水する際に下記要件1、要件2、要件3および要件4を満たすこと。
要件1:1つの生物保持体6の立体的な大きさが、最大長さ方向が5mmを超えて、かつ、直径20mmの球体に収まる。
要件2:被処理水の銅イオン濃度が0.1~300μg/Lである。
要件3:被処理水の線速度LV通水[m/h]と気体の線速度LVガス[m/h]との線速度比(LVガス/LV通水)が0.3~6.0である。
要件4:下記充填率が75%以上である。
充填率(%)=(複数の生物保持体6のかさ体積)/(硝化槽5内の有効水量体積)×100
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
被処理水のアンモニア性窒素を処理する揺動式生物硝化方法であり、
硝化槽内に装填された複数の生物保持体に前記被処理水を通水する際に、下記の要件1、要件2、要件3および要件4を満たす、揺動式生物硝化方法。
要件1:1つの前記生物保持体の立体的な大きさが、最大長さ方向が5mmを超えて、かつ、直径20mmの球体に収まること。
要件2:前記被処理水の銅イオン濃度が、0.1~300μg/Lであること。
要件3:前記被処理水の線速度LV
通水
[m/h]と前記硝化槽内の貯留水中の気体の線速度LV
ガス
[m/h]との線速度比(LV
ガス
/LV
通水
)が、0.3~6.0であること。
要件4:下式(1)で算出される充填率が、75%以上であること。
充填率(%)=(複数の生物保持体のかさ体積)/(硝化槽内の有効水量体積)×100 ・・・式(1)
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
前記生物保持体が、多孔質の担体と、前記担体に保持された硝化菌とを有する、請求項1に記載の揺動式生物硝化方法。
【請求項3】
前記被処理水を上向流として通水する、請求項1または2に記載の揺動式生物硝化方法。
【請求項4】
前記被処理水の前記銅イオン濃度が、0.5~50μg/Lである、請求項1または2に記載の揺動式生物硝化方法。
【請求項5】
複数の生物保持体が装填された硝化槽と、
前記硝化槽内に被処理水を供給する被処理水供給管と、
前記被処理水に、銅イオンを供給し得る銅供給源と、
前記硝化槽内に供給される前記被処理水の流量を調整する通水量調整手段と、
前記硝化槽内の貯留水に気体を供給する気体供給装置と、
前記通水量調整手段および前記気体供給装置と電気的に接続された制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、下記の要件3および要件4を満たす制御を実行し、
下記の要件1および要件2を満たす、揺動式生物硝化装置。
要件1:1つの前記生物保持体の立体的な大きさが、最大長さ方向が5mmを超えて、かつ、直径20mmの球体に収まること。
要件2:前記被処理水の銅イオン濃度が、0.1~300μg/Lであること。
要件3:前記被処理水の線速度LV
通水
[m/h]と前記硝化槽内の貯留水中の気体の線速度LV
ガス
[m/h]との線速度比(LV
ガス
/LV
通水
)が、0.3~6.0であること。
要件4:下式(1)で算出される充填率が、75%以上であること。
充填率(%)=(複数の生物保持体のかさ体積)/(硝化槽内の有効水量体積)×100 ・・・式(1)
【請求項6】
前記銅供給源が、前記被処理水と接触している、請求項5に記載の揺動式生物硝化装置。
【請求項7】
前記制御装置が、前記被処理水の前記銅イオン濃度が0.1~300μg/Lとなる制御を実行する、請求項5または6に記載の揺動式生物硝化装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、揺動式生物硝化方法および揺動式生物硝化装置に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
被処理水のアンモニア性窒素を微生物によって硝酸性窒素に変換する生物硝化反応が知られている。アンモニア性窒素は、例えば、地下水、井戸水、湖沼水、河川水、工業排水に含まれることがある。
【0003】
低濃度のアンモニア性窒素を含む被処理水の一般的な生物硝化方法として、硝化菌等の微生物が付着したろ材を充填して形成した固定床に、被処理水を押出流れとして通水する固定床押出流れ方式がある。しかし、固定床押出流れ方式においては、硝化槽当たりの硝化速度が0.1kgN/m

/d程度と低いことが課題である。
【0004】
高濃度のアンモニア性窒素を含む被処理水の生物硝化方法として、微生物を保持した担体を硝化槽内で循環流動させながら被処理水を通水する流動床混合流れ方式がある(例えば、特許文献1)。
特許文献1の図1に示す流動床混合流れ方式の生物硝化装置によれば、硝化槽内の貯留水に散気部から空気を供給しながら、被処理水供給管から被処理水を硝化槽に供給できる。被処理水は硝化槽内に流入すると、貯留水と瞬間的に混合される。結果、貯留水全体の濃度が一様となる。
【0005】
流動床混合流れ方式においては、硝化菌等を担持した生物保持体が硝化槽内の貯留水中で流動している。この生物保持体と被処理水が接触することで、アンモニア性窒素が硝酸性窒素に変換されて処理される。処理水は処理水流出管から槽外に流出する。流動床混合流れ方式によれば、高濃度のアンモニア性窒素を含む被処理水を処理できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2017-202473号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、従来の流動床混合流れ方式をもってしても、硝化槽当たりの硝化速度は約0.2kgN/m

/d程度である。この硝化速度には改善の余地がある。
本発明の目的は、従来の流動床混合流れ方式より高い硝化速度で、高濃度のアンモニア性窒素を含む被処理水を処理できる揺動式生物硝化方法および揺動式生物硝化装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは鋭意検討した結果、(i)生物保持体の大きさ、(ii)被処理水の銅イオン濃度、(iii)被処理水の線速度LV
通水
[m/h]と硝化槽内の貯留水中の気体の線速度LV
ガス
[m/h]との線速度比(LV
ガス
/LV
通水
)、および(iv)生物保持体の充填率を所定の範囲内とすることに想到した。この特定の条件下で硝化反応を行うと、従来の流動床混合流れ方式より高い硝化速度を実現できることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
本発明は、下記の態様を有する。
[1]被処理水のアンモニア性窒素を処理する揺動式生物硝化方法であり;硝化槽内に装填された複数の生物保持体に前記被処理水を通水する際に、下記の要件1、要件2、要件3および要件4を満たす、揺動式生物硝化方法。
要件1:1つの前記生物保持体の立体的な大きさが、最大長さ方向が5mmを超えて、かつ、直径20mmの球体に収まること。
要件2:前記被処理水の銅イオン濃度が、0.1~300μg/Lであること。
要件3:前記被処理水の線速度LV
通水
[m/h]と前記硝化槽内の貯留水中の気体の線速度LV
ガス
[m/h]との線速度比(LV
ガス
/LV
通水
)が、0.3~6.0であること。
要件4:下式(1)で算出される充填率が、75%以上であること。
充填率(%)=(複数の生物保持体のかさ体積)/(硝化槽内の有効水量体積)×100 ・・・式(1)
[2]前記生物保持体が、多孔質の担体と、前記担体に保持された硝化菌とを有する、[1]に記載の揺動式生物硝化方法。
[3]前記被処理水を上向流として通水する、[1]または[2]に記載の揺動式生物硝化方法。
[4]前記被処理水の前記銅イオン濃度が、0.5~50μg/Lである、[1]~[3]のいずれかに記載の揺動式生物硝化方法。
[5]複数の生物保持体が装填された硝化槽と;前記硝化槽内に被処理水を供給する被処理水供給管と;前記被処理水に、銅イオンを供給し得る銅供給源と;前記硝化槽内に供給される前記被処理水の流量を調整する通水量調整手段と;前記硝化槽内の貯留水に気体を供給する気体供給装置と;前記通水量調整手段および前記気体供給装置と電気的に接続された制御装置と;を備え;前記制御装置は、下記の要件3および要件4を満たす制御を実行し;下記の要件1および要件2を満たす、揺動式生物硝化装置。
要件1:1つの前記生物保持体の立体的な大きさが、最大長さ方向が5mmを超えて、かつ、直径20mmの球体に収まること。
要件2:前記被処理水の銅イオン濃度が、0.1~300μg/Lであること。
要件3:前記被処理水の線速度LV
通水
[m/h]と前記硝化槽内の貯留水中の気体の線速度LV
ガス
[m/h]との線速度比(LV
ガス
/LV
通水
)が、0.3~6.0であること。
要件4:下式(1)で算出される充填率が、75%以上であること。
充填率(%)=(複数の生物保持体のかさ体積)/(硝化槽内の有効水量体積)×100 ・・・式(1)
[6]前記銅供給源が、前記被処理水と接触している、[5]に記載の揺動式生物硝化装置。
[7]前記制御装置が、前記被処理水の前記銅イオン濃度が0.1~300μg/Lとなる制御を実行する、[5]または[6]に記載の揺動式生物硝化装置。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、従来の流動床混合流れ方式より高い硝化速度で、高濃度のアンモニア性窒素を含む被処理水を処理できる揺動式生物硝化方法および揺動式生物硝化装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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