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公開番号2024051869
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-11
出願番号2022158239
出願日2022-09-30
発明の名称重金属含有排水の処理方法
出願人株式会社片山化学工業研究所
代理人弁理士法人WisePlus
主分類C02F 1/62 20230101AFI20240404BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】カルシウムイオンを含有する重金属含有排水、例えば、カドミウム、鉛、亜鉛から選択される1種以上の重金属を含有する排水を処理するにあたり、薬剤の添加量を極力抑え、効率よく処理できる方法を提供する。
【解決手段】カルシウムイオンを含む重金属含有排水に、炭酸塩を接触させる工程と、前記炭酸塩を接触させた前記重金属含有排水にキレート剤を接触させる工程とを有することを特徴とする重金属含有排水の処理方法。
【選択図】なし

特許請求の範囲【請求項1】
カルシウムイオンを含む重金属含有排水に、炭酸塩を接触させる工程と、
前記炭酸塩を接触させた前記重金属含有排水にキレート剤を接触させる工程とを有する
ことを特徴とする重金属含有排水の処理方法。
続きを表示(約 170 文字)【請求項2】
前記カルシウムイオンを含有する重金属含有排水は、カドミウム、鉛及び亜鉛から選択される少なくとも1種を含有する排水である請求項1記載の重金属含有排水の処理方法。
【請求項3】
前記キレート剤は、ジチオカルバミン酸系化合物及び/又はピペラジン系化合物である請求項1又は2記載の重金属含有排水の処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、カルシウムイオンを含有する重金属含有排水の処理方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
一般廃棄物や産業廃棄物などの焼却施設から発生する焼却灰について、脱塩洗浄処理してセメント原料として再利用することが知られている。これらの焼却灰には鉛、亜鉛、カドミウム、ヒ素、セレン、水銀などの重金属が含まれており、脱塩処理した排水にはこれらの重金属が多く含まれている。
また、セメント製造工程の塩素バイパス設備から回収されるダストにも重金属が多く含まれており、ダストを脱塩洗浄処理した排水についても、排水規制に適合するように重金属を除去する必要がある。
さらに、メッキ排水、塗装排水等もこれらの重金属を含有する排水であり、これらの重金属を除去して排水規制に適合するように処理する必要がある。
【0003】
このような重金属含有排水を処理する方法として、例えば、特許文献1には、カドミウムを含む廃水を曝気下において、炭酸カルシウムによる中和工程と、苛性ソーダによるpH調整工程と、生成された水酸化物を沈澱させる固液分離工程と、該工程で得られた上澄水をキレート剤に吸着させるキレート処理工程と、該液を濾過する濾過工程とからなるカドミウムを含む廃水の処理方法が開示されている。
また、特許文献2には、(a)排水中に酸化剤を添加して、排水中のCOD成分である窒素-硫黄化合物を分解した後、さらに還元剤を添加して、過剰の酸化剤を分解除去するCOD成分分解工程と、(b)該COD成分分解工程で処理された排水に、重金属捕集用キレート剤と、アルミニウム化合物と、pH調整用アルカリ剤とを添加し、フッ素および重金属を含む固形物を析出させて分離する凝集沈澱工程(A)と、(c)該凝集沈澱工程(A)で処理された排水に、炭酸ナトリウムとpH調整用アルカリ剤とを添加し、カルシウムおよびフッ素を含む固形物を析出させて分離する凝集沈澱工程(B)とを含む排煙脱硫排水の処理方法が開示されている。
また、特許文献3には、重金属を含有する排水に重金属捕集剤を添加して蒸発濃縮し、蒸発濃縮によって発生した蒸気を凝縮させて純水製造用原水として回収する重金属含有排水からの高純度凝縮水の回収方法が開示されている。
【0004】
しかしながら、従来の重金属含有排水の処理方法は、重金属の含有量を十分に低減させるためには薬剤の添加量を多くする必要があった。また、排水中の重金属の含有量を十分に低減させる過程に、固液分離や気液分離をしたのちに薬剤を添加するなどの工程を設ける必要があり、より効率よく簡便な重金属の除去が可能な排水処理方法が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平01-099688号公報
特開平11-137958号公報
特開2000-024640号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、本発明は、カルシウムイオンを含有する重金属含有排水、例えば、カドミウム、鉛、亜鉛から選択される1種以上の重金属を含有する排水を処理するにあたり、薬剤の添加量を極力抑え、効率よく処理できる方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、カルシウムイオンを含む重金属含有排水を炭酸塩及びキレート剤の順に接触させることで、薬剤の添加量を抑制しつつ重金属の処理を高効率で行うことができることを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
(1)本発明は、カルシウムイオンを含む重金属含有排水に、炭酸塩を接触させる工程と、前記炭酸塩を接触させた前記重金属含有排水にキレート剤を接触させる工程とを有することを特徴とする重金属含有排水の処理方法である。
(2)また本発明は、前記カルシウムイオンを含有する重金属含有排水は、カドミウム、鉛及び亜鉛から選択される少なくとも1種を含有する排水である(1)記載の重金属含有排水の処理方法である。
(3)また、本発明は、前記キレート剤は、ジチオカルバミン酸系化合物及び/又はピペラジン系化合物である(1)又は(2)記載の重金属含有排水の処理方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、薬剤の添加量を極力抑え、効率よく重金属を含有する排水の処理をすることができる。
すなわち、本発明によれば、排水中に含まれる重金属の含有量が環境省が定める一般排水基準値を充足でき、本発明の方法で処理した排水をそのまま自然界に放出しても、環境に対する影響が非常に少なくできることから、本発明の方法は産業上極めて有用である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の説明に限定されるものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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