TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024055482
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-18
出願番号2022162437
出願日2022-10-07
発明の名称製薬用水製造システムの滅菌方法及び製薬用水製造システム
出願人野村マイクロ・サイエンス株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類C02F 1/44 20230101AFI20240411BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】限外濾過膜の蒸気滅菌を限外濾過膜の劣化なく行う。
【解決手段】貯留タンク16から送られた被処理水を限外濾過膜18Mを備えた膜濾過装置18で濾過する製薬用水製造システム12の滅菌方法であって、貯留タンク16及び膜濾過装置18から被処理水を排出し、貯留タンク16及び膜濾過装置18を蒸気により滅菌した後に、被処理水の供給源から膜濾過装置18に被処理水を送り限外濾過膜18Mに被処理水を接触させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
貯留タンクから送られた被処理水を限外濾過膜を備えた膜濾過装置で濾過する製薬用水製造システムの滅菌方法であって、
前記貯留タンク及び前記膜濾過装置から前記被処理水を排出し、
前記貯留タンク及び前記膜濾過装置を蒸気により滅菌した後に、前記被処理水の供給源から前記貯留タンクを経由せずに前記膜濾過装置に前記被処理水を送り前記限外濾過膜に前記被処理水を接触させる、
製薬用水製造システムの滅菌方法。
続きを表示(約 510 文字)【請求項2】
前記膜濾過装置に前記被処理水を送った後に前記供給源から前記貯留タンクに前記被処理水を送り前記貯留タンクに前記被処理水を貯留する、請求項1に記載の製薬用水製造システムの滅菌方法。
【請求項3】
被処理水を貯留する貯留タンクと、
限外濾過膜を備え前記貯留タンクから送られた前記被処理水を濾過する膜濾過装置と、
前記貯留タンク及び前記膜濾過装置を滅菌する蒸気を発生させる蒸気発生装置と、
前記被処理水の供給源から延在されて前記膜濾過装置に接続され前記被処理水を前記膜濾過装置に供給するための第一供給配管と、
前記被処理水を前記供給源から前記貯留タンクに供給するための第二供給配管と、
を有する製薬用水製造システム。
【請求項4】
前記第二供給配管が、前記第一供給配管から分岐し前記貯留タンクに接続されている請求項3に記載の製薬用水製造システム。
【請求項5】
前記貯留タンクから延在されて前記第一供給配管の途中に合流し前記膜濾過装置に前記被処理水を送る送水配管、を有する請求項3に記載の製薬用水製造システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願は、製薬用水製造システムの滅菌方法及び製薬用水製造システムに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
注射用水を含む製薬用水を製造するにあたって、限外濾過膜(UF膜)によって被処理水を濾過することで、被処理水を蒸留させずに製造することが行われている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010-123897号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
注射用水を含む製薬用水を製造するにあたって、限外濾過膜を用いる製薬用水製造システムでは、限外濾過膜を蒸気滅菌する場合がある。一般的には、蒸気滅菌は金属系の配管や蒸留器等の金属製機器に対し適用される。ところが、限外濾過膜は金属製機器と比較して温度に対する耐性が低い。したがって、従来行われてきた蒸気滅菌をそのまま適用することが可能であるか否かは不明であった。
【0005】
本願は、限外濾過膜の蒸気滅菌を限外濾過膜の劣化なく行うことが可能な製薬用水製造システムの滅菌方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
製薬用水製造システムを蒸気により滅菌する場合、滅菌後に限外濾過膜に被処理水が接触していない状態が継続すると、限外濾過膜が乾燥して劣化することがある。例えば、新品の限外濾過膜に交換した直後であれば、製薬用水製造システムを運転することで、限外濾過膜の乾燥は抑制される。しかしながら、製薬用水製造システムに組み込まれた限外濾過膜を蒸気滅菌する場合には、蒸気滅菌後の製薬用水製造システムにおいて、限外濾過膜に被処理水が接触していない時間が継続することがある。
【0007】
本開示の技術の発明者らは、鋭意検討した結果、限外濾過膜に蒸気が接触している際には限外濾過膜の劣化は殆ど進まないが、高温の状態で空気に接触している時間が継続すること、及び蒸気の供給停止後の放熱による急激な温度低下が生じること、によって劣化が激しくなることを見出した。特に、本来的には限外濾過膜が乾燥に至るはずのない短時間で限外濾過膜の強度低下や分離性能低下などの劣化が進む。このことから、限外濾過膜の劣化は、空気中の酸素に起因する不可逆的な劣化であるとの結論に至り、限外濾過膜の蒸気滅菌を限外濾過膜の劣化なく行うことが可能な解決手段を得た。
【0008】
第一態様は、貯留タンクから送られた被処理水を限外濾過膜を備えた膜濾過装置で濾過する製薬用水製造システムの滅菌方法であって、前記貯留タンク及び前記膜濾過装置から前記被処理水を排出し、前記貯留タンク及び前記膜濾過装置を蒸気により滅菌した後に、前記被処理水の供給源から前記貯留タンクを経由せずに前記膜濾過装置に前記被処理水を送り前記限外濾過膜に前記被処理水を接触させる。
【0009】
第一態様の製薬用水製造システムの滅菌方法では、貯留タンク及び膜濾過装置から被処理水を排出し、貯留タンク及び膜濾過装置を蒸気により滅菌した後に、被処理水の供給源から貯留タンクを経由せずに膜濾過装置に被処理水を送る。そして、限外濾過膜に被処理水を接触させる。このため、たとえば、滅菌後の貯留タンクに被処理水を貯留し、その後に貯留タンクから被処理水を膜濾過装置に送る構成と比較して、短時間で膜濾過装置に被処理水を送って限外濾過膜に被処理水を接触させることができる。また、熱交換器等の温度調整手段を用いて被処理水の温度を調整することで、被処理水の温度を調整しない構成と比較して、短時間で膜濾過装置の温度低下速度の調整をすることが可能となる。滅菌後の限外濾過膜に被処理水が接触していない時間が継続しないので、限外濾過膜が乾燥により空気中の酸素に接触する時間も継続しない。すなわち、限外濾過膜の蒸気滅菌を限外濾過膜の劣化なく行うことが可能である。
【0010】
第二態様では、第一態様において、前記膜濾過装置に前記被処理水を送った後に前記供給源から前記貯留タンクに前記被処理水を送り前記貯留タンクに前記被処理水を貯留する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
立体型緩速濾過
10日前
栗田工業株式会社
純水製造装置
10日前
オリオン機械株式会社
ドレン処理機のドレン分流システム
10日前
株式会社クボタ
有機性排水処理方法及び有機性排水処理装置
12日前
株式会社清水合金製作所
電解次亜生成装置とこの装置を備えた可搬式浄水装置
5日前
株式会社西原環境
水処理システム及び反応槽ユニット
10日前
株式会社ササクラ
排水処理方法および排水処理装置
12日前
アクアインテック株式会社
移送装置
4日前
オルガノ株式会社
含油排水の浄化システム
16日前
株式会社日本フォトサイエンス
紫外線照射装置における調光制御方法及び紫外線照射装置
10日前
三菱ケミカルアクア・ソリューションズ株式会社
揺動式生物硝化方法および揺動式生物硝化装置
11日前
三菱ケミカルアクア・ソリューションズ株式会社
揺動式生物硝化方法および揺動式生物硝化装置
11日前
WOTA株式会社
水処理装置、水処理システム、水処理方法、コンピュータ装置
16日前
南京環美科技股フン有限公司
改良型嫌気性装置
10日前