TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024051134
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-10
出願番号2024029488,2020112795
出願日2024-02-29,2020-06-30
発明の名称脱水システム
出願人水ing株式会社
代理人個人
主分類C02F 11/121 20190101AFI20240403BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】汚泥やスラリーなどの懸濁液の状態を画像データとして取得し、画像データに基づき、運転状態の良し悪しを判断し、濁質残渣の含水率を目標範囲内に収め、かつ安定して維持することができる脱水システムを提供する。
【解決手段】脱水システムは、懸濁液貯留槽1と、凝集装置3と、脱水装置5と、汚泥から除去された液体の画像データを生成する撮像装置65と、機械学習アルゴリズムにより構築された学習済みモデルを有する制御システム6を備える。制御システ6は、画像データおよび状態データを学習済みモデルに入力し、脱水装置5から排出されるケーキの含水率を目標範囲内に収めることができる脱水システムの最適な運転パラメータを学習済みモデルから出力するための演算を実行する処理装置6bを備えている。状態データは、凝集装置3への汚泥の流量、汚泥の性状、および凝集剤の流量を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
汚泥から液体を除去するための脱水システムであって、
汚泥を貯留する懸濁液貯留槽と、
前記汚泥と凝集剤を攪拌して凝集物を形成する凝集装置と、
前記凝集物から液体を除去し、濃度3~50wt%のケーキを形成する脱水装置と、
前記汚泥から除去された液体の画像データを生成する撮像装置と、
機械学習アルゴリズムにより構築された学習済みモデルを有する制御システムを備え、
前記制御システムは、前記学習済みモデルが格納された記憶装置と、前記画像データおよび状態データを前記学習済みモデルに入力し、前記脱水装置から排出されるケーキの含水率を目標範囲内に収めることができる前記脱水システムの最適な運転パラメータを前記学習済みモデルから出力するための演算を実行する処理装置を備えており、
前記状態データは、前記凝集装置への前記汚泥の流量、前記汚泥の性状、および前記凝集剤の流量を含む、脱水システム。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
汚泥から液体を除去するための脱水システムであって、
汚泥を貯留する懸濁液貯留槽と、
前記汚泥と凝集剤を攪拌して凝集物を形成する凝集装置と、
前記凝集物から液体を除去し、濃度3~15wt%の濃縮物を形成する濃縮装置と、
前記濃縮物から液体を除去し、濃度3~50wt%のケーキを形成する脱水装置と、
前記汚泥から除去された液体の画像データを生成する撮像装置と、
機械学習アルゴリズムにより構築された学習済みモデルを有する制御システムを備え、
前記制御システムは、前記学習済みモデルが格納された記憶装置と、前記画像データおよび状態データを前記学習済みモデルに入力し、前記脱水装置から排出されるケーキの含水率を目標範囲内に収めることができる前記脱水システムの最適な運転パラメータを前記学習済みモデルから出力するための演算を実行する処理装置を備えており、
前記状態データは、前記凝集装置への前記汚泥の流量、前記汚泥の性状、および前記凝集剤の流量を含む、脱水システム。
【請求項3】
前記汚泥から除去された液体の前記画像データは、前記脱水装置から排出されたろ液の画像データである、請求項1又は2に記載の脱水システム。
【請求項4】
前記脱水装置は、スクリュープレス、又は、ベルトプレス型脱水装置である、請求項3に記載の脱水システム。
【請求項5】
前記学習済みモデルから出力される前記運転パラメータは、
前記凝集装置への汚泥の流量の適正範囲に対する過不足、
前記凝集剤の適合性に対する適不適、
前記凝集剤の流量の適正範囲に対する過不足、
前記凝集装置の攪拌速度の適正範囲に対する過不足、
前記凝集装置に供給される水の流量の適正範囲に対する過不足、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の脱水システム。
【請求項6】
前記脱水装置は、ろ過筒内に配置されたスクリュー軸と、前記スクリュー軸の外面に固定されたスクリュー羽根を備えたスクリュープレスであり、
前記学習済みモデルから出力される前記運転パラメータは、
前記スクリュー軸の回転速度の適正範囲に対する過不足、
前記スクリュー軸の回転トルクの適正範囲に対する過不足、
のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項1に記載の脱水システム。
【請求項7】
前記脱水装置は、ろ過筒内に配置された、汚泥を移送する第1スクリューおよび第2スクリューを備えた二段式スクリュープレスであり、
前記学習済みモデルから出力される前記運転パラメータは、
前記第1スクリューの回転速度の適正範囲に対する過不足、
前記第2スクリューの回転速度の適正範囲に対する過不足、
前記第1スクリューの回転トルクの適正範囲に対する過不足、
前記第2スクリューの回転トルクの適正範囲に対する過不足、
のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項1に記載の脱水システム。
【請求項8】
前記脱水装置は、前記汚泥を挟んで圧搾する第1ろ布ベルトおよび第2ろ布ベルトを有するベルトプレス型脱水装置であり、
前記学習済みモデルから出力される前記運転パラメータは、
前記第1ろ布ベルトおよび前記第2ろ布ベルトの移動速度、
前記第1ろ布ベルトおよび前記第2ろ布ベルトの緊張力、
のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の脱水システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、汚泥またはスラリーなどの懸濁液を濁質と液体とに分離させる脱水システムに関し、特に最適な自動運転をすることができる脱水システムに関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、下水処理場、し尿処理場、産業排水処理場などの液体処理施設から排出される懸濁液(例えば汚泥)を圧搾して、該懸濁液から水を分離する(すなわち、脱水する)脱水機が使用されている。脱水工程においては、凝集剤が注入された懸濁液を凝集槽にて攪拌し、凝集フロックを形成し固液分離をし易い状態にした後に、濃縮装置あるいは脱水装置により脱水をする。
【0003】
脱水装置の一例であるスクリュープレスは、汚泥脱水機として知られている。このスクリュープレスは、スクリーン(多孔板)から形成されたろ過筒と、ろ過筒の内部に配置されたスクリューとを備えており、スクリューを回転させることにより、ろ過筒に投入された汚泥を圧搾し、脱水する。ろ過筒の下流側開口端には、汚泥を堰き止める背圧板が配置され、この背圧板により、回転するスクリューにより送られてくるケーキ(脱水された汚泥)を滞留させ、ケーキからなるプラグ(栓)を形成する。このプラグは、後から送り込まれるケーキに背圧を加えて、ケーキをさらに圧搾する。プラグを形成するケーキは、後続のケーキに押されてろ過筒から少しずつ排出される。このようにして低含水率のケーキがスクリュープレスによって形成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-111065号公報
特開2000-246147号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
汚泥の脱水処理によって最終的に得られるケーキの含水率を低く維持することで、廃棄等の対象となるケーキ量を削減することができる。ケーキの含水率を可能な限り低く安定に維持するためには、汚泥性状や負荷に応じた凝集、脱水のそれぞれの工程での汚泥の状態を最適にするための運転操作が重要になる。しかしながら、ケーキの含水率は、日々変動する汚泥性状や各工程の設備の運転状態等のさまざまな要因によって変わり得る。
【0006】
一方で、下水処理施設内外にある種々の情報を収集し、収集した情報を活用して脱水装置の適切な運転パターンを設定(或いは、再設定)することで全自動化運転を実現可能にしたAI(人工知能)制御方式の脱水方式がある(例えば特許文献1参照)。しかしながら、収集する種々の情報を基に運転を制御しても、日々異なる人間生活の結果下水等として排出される様々な物質を由来とする汚泥性状を完全に把握することは困難である。脱水装置の運転最適化のためには、実際には現状の汚泥を運転員が目視で確認することにより、各工程での汚泥の状態を感覚で把握する必要がある。
【0007】
しかしながら、運転員が汚泥の目視に基づいて運転状態を最適化するためには、運転員の豊富な経験とノウハウが必要とされる。さらに、運転員によって運転状態が異なることがあり、結果としてケーキの含水率が安定しないことがあった。
【0008】
そこで、本発明は、汚泥やスラリーなどの懸濁液の状態を画像データとして取得し、画像データに基づき、運転状態の良し悪しを判断し、濁質残渣(例えばケーキ)の含水率を目標範囲内に収め、かつ安定して維持することができる脱水システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一態様では、汚泥から液体を除去するための脱水システムであって、汚泥を貯留する懸濁液貯留槽と、前記汚泥と凝集剤を攪拌して凝集物を形成する凝集装置と、前記凝集物から液体を除去し、濃度3~50wt%のケーキを形成する脱水装置と、前記汚泥から除去された液体の画像データを生成する撮像装置と、械学習アルゴリズムにより構築された学習済みモデルを有する制御システムを備え、前記制御システムは、前記学習済みモデルが格納された記憶装置と、前記画像データおよび状態データを前記学習済みモデルに入力し、前記脱水装置から排出されるケーキの含水率を目標範囲内に収めることができる前記脱水システムの最適な運転パラメータを前記学習済みモデルから出力するための演算を実行する処理装置を備えており、前記状態データは、前記凝集装置への前記汚泥の流量、前記汚泥の性状、および前記凝集剤の流量を含む、脱水システムが提供される。
【0010】
一態様では、汚泥から液体を除去するための脱水システムであって、汚泥を貯留する懸濁液貯留槽と、前記汚泥と凝集剤を攪拌して凝集物を形成する凝集装置と、前記凝集物から液体を除去し、濃度3~15wt%の濃縮物を形成する濃縮装置と、前記濃縮物から液体を除去し、濃度3~50wt%のケーキを形成する脱水装置と、前記汚泥から除去された液体の画像データを生成する撮像装置と、機械学習アルゴリズムにより構築された学習済みモデルを有する制御システムを備え、前記制御システムは、前記学習済みモデルが格納された記憶装置と、前記画像データおよび状態データを前記学習済みモデルに入力し、前記脱水装置から排出されるケーキの含水率を目標範囲内に収めることができる前記脱水システムの最適な運転パラメータを前記学習済みモデルから出力するための演算を実行する処理装置を備えており、前記状態データは、前記凝集装置への前記汚泥の流量、前記汚泥の性状、および前記凝集剤の流量を含む、脱水システムが提供される。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
立体型緩速濾過
10日前
ハイモ株式会社
汚泥処理水のリン除去方法
25日前
株式会社クボタ
浄化槽
20日前
栗田工業株式会社
純水製造装置
10日前
睦月電機株式会社
ナノバブル液剤の利用方法
20日前
大阪油化工業株式会社
排水処理装置
24日前
パナソニックIPマネジメント株式会社
水浄化装置
25日前
パナソニックIPマネジメント株式会社
軟水化装置
25日前
個人
水の浄化装置、及び水の浄化方法
24日前
栗田工業株式会社
シアン含有排水の処理方法
26日前
オリオン機械株式会社
ドレン処理機のドレン分流システム
10日前
株式会社クボタ
有機性排水処理方法及び有機性排水処理装置
12日前
フジクリーン工業株式会社
水処理装置
26日前
水ing株式会社
排水処理方法及び排水処理装置
19日前
水ing株式会社
排水処理方法及び排水処理装置
19日前
積水化学工業株式会社
廃水処理装置
27日前
積水化学工業株式会社
廃水処理システム
27日前
株式会社日本トリム
機能水生成装置及び機能水生成方法
26日前
株式会社清水合金製作所
電解次亜生成装置とこの装置を備えた可搬式浄水装置
5日前
パナソニックIPマネジメント株式会社
機能水利用機器
24日前
栗田工業株式会社
廃水の濃縮装置及び濃縮方法
18日前
前田建設工業株式会社
バイオガス生成システム及び溶解槽
26日前
日本アルシー株式会社
固液分離装置および活性汚泥処理方法
26日前
水ing株式会社
脱水システム
25日前
株式会社片山化学工業研究所
重金属含有排水の処理方法
24日前
株式会社ササクラ
海水淡水化システム及び海水淡水化方法
17日前
株式会社ササクラ
排水処理方法および排水処理装置
12日前
株式会社西原環境
水処理システム及び反応槽ユニット
10日前
株式会社片山化学工業研究所
水中のトリハロメタン濃度低減方法
24日前
三菱ケミカルアクア・ソリューションズ株式会社
水処理装置および水処理方法
18日前
三菱ケミカルアクア・ソリューションズ株式会社
水処理装置および水処理方法
24日前
株式会社東芝
紫外線照射装置
25日前
サントリーホールディングス株式会社
廃棄物処理方法および廃棄物処理システム
24日前
株式会社東芝
プラズマ水処理装置
17日前
戸田建設株式会社
プラズマを利用した濁水処理装置及び濁水処理方法
24日前
個人
海洋プラスチックゴミと海水中の放射性汚染物質及び重金属物質の結合を促進する 新海底改良剤3
26日前
続きを見る