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公開番号2024048656
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-09
出願番号2022154685
出願日2022-09-28
発明の名称シアン含有排水の処理方法
出願人栗田工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C02F 1/72 20230101AFI20240402BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約【課題】 シアン含有排水の処理において、酸化剤の使用量を低減できる技術を提供すること。
【解決手段】 酸化剤、反応促進剤及び銅塩を、シアン含有排水に混合する、シアン含有排水の処理方法。前記排水中への前記酸化剤の添加量は、全シアンを窒素、炭酸まで分解するのに必要な理論当量以上であり、かつその理論当量の3倍以下の量(mg/L)になるように添加してもよい。前記排水中への前記銅塩の添加量は、前記酸化剤の理論当量以下で添加してもよい。前記排水中への前記銅塩の添加量は、前記全シアンと反応する理論当量以下で添加してもよい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
酸化剤、反応促進剤及び銅塩を、シアン含有排水に混合する、シアン含有排水の処理方法。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記酸化剤が、次亜塩素酸塩である、請求項1に記載の排水の処理方法。
【請求項3】
前記反応促進剤が、臭素及び/又は臭素化合物である、請求項1又は2に記載の排水の処理方法。
【請求項4】
前記混合により排水中の全シアンを低減する、請求項1又は2に記載の排水の処理方法。
【請求項5】
前記シアンが、遊離シアン及び/又はシアン化合物を含むものである、請求項1又は2に記載の排水の処理方法。
【請求項6】
前記排水中への前記酸化剤の添加量は、全シアンを窒素、炭酸まで分解するのに必要な理論当量の1~3倍以下の量になるように添加する、請求項1又は2に記載の排水の処理方法。
【請求項7】
前記排水中への前記銅塩の添加量は、前記酸化剤の理論当量以下で添加する、請求項1又は2に記載の排水の処理方法。
【請求項8】
前記排水中への前記銅塩の添加量は、全シアンと反応する銅の理論当量以下で添加する、請求項1又は2に記載の排水の処理方法。
【請求項9】
シアン含有排水中のシアンを処理する剤であり、
酸化剤、反応促進剤及び銅塩を含む、シアン処理剤。
【請求項10】
(a)酸化剤、(b)反応促進剤、及び(c)銅塩から構成される、シアン含有排水を処理するための薬剤キット。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シアン含有排水の処理方法、排水中のシアン処理を向上させる方法、及びシアン含有排水を処理するための薬剤などに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
めっき工場、製鉄所、製錬所、発電所、コークス製造工場などの産業施設から排出されるシアン含有排水の処理方法として、アルカリ塩素法が知られている。このアルカリ塩素法は、塩素源(例えば、次亜塩素酸ナトリウム(NaOCl))をアルカリ性下にシアン含有排水に添加してシアン含有排水中のシアンを酸化処理する方法であり、NaOClなどの塩素源の必要添加量をORP(酸化還元電位)値に基づいて容易に制御することができる。このため、このアルカリ塩素法が、シアン含有排水の処理方法のうち最も実用的な処理法として広く用いられている。
【0003】
例えば、特許文献1のアルカリ塩素法では、以下に示すようなpH及びORP制御値における2段階の反応でシアン化合物を酸化分解する方法が開示されている。
【0004】
一段反応:pH10以上,ORP制御値300~350mV
NaCN+NaOCl→NaCNO+NaCl…(1)
二段反応:pH7~8,ORP制御値600~650mV
2NaCNO+3NaClO+H

O→N2+3NaCl+2NaHCO

…(2)
【0005】
また、例えば、特許文献2には、アンモニアを含むシアン含有排水をアルカリ塩素法の2段階の反応によって処理する方法が記載されている。
【0006】
また、例えば、特許文献3には、シアン及びアンモニア含有排水に次亜臭素酸及び/又は次亜臭素酸塩を含む薬液を添加して、pH9~11でシアンを酸化分解する工程を有するシアン及びアンモニア含有排水の処理方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2001-269674号公報
特開2006-334508号公報
特開2015-202482号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
さらに、本発明は、シアン含有排水の処理において、酸化剤の使用量を低減できる技術を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は、上記課題について、鋭意検討した結果、後記〔実施例〕に示すように、酸化剤、反応促進剤及び銅塩を併用することで、シアン酸(CNO)、窒素又は炭酸まで分解するのに必要な理論当量程度で、排水中の全シアンを良好に処理することができ、また、アンモニアの分解に必要な酸化剤の添加を不要にすることができた。このようにして、本発明者は、酸化剤の使用量を大幅に低減できることを見出し、本発明を完成させた。さらに、本発明は、従来の処理技術と比較し、短時間でかつ省スペースで、シアン含有排水の処理を行うこともできる。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
【0010】
本発明は、酸化剤、反応促進剤及び銅塩を、シアン含有排水に混合する、シアン含有排水の処理方法を提供することができる。
本発明は、シアン含有排水中のシアンを処理する剤であり、酸化剤、反応促進剤及び銅塩を含む、シアン処理剤を提供することができる。
本発明は、(a)酸化剤、(b)反応促進剤、及び(c)銅塩から構成される、シアン含有排水を処理するための薬剤キットを提供することができる。
本発明は、排水中のシアンを処理する際の酸化剤及び反応促進剤の使用量を低減させる方法であり、銅塩を有効成分として、酸化剤及び反応促進剤と併用することを特徴とする、低減方法を提供することができる。
前記酸化剤が、次亜塩素酸塩であってもよい。
前記反応促進剤が、臭素及び/又は臭素化合物であってもよい。
前記混合により排水中の全シアンを低減するものであってもよい。
前記シアンが、遊離シアン及び/又はシアン化合物を含むものであってもよい。
前記排水中への前記酸化剤の添加量は、全シアンを窒素、炭酸まで分解するのに必要な理論当量以上であり、かつ、その理論当量の3倍以下の量(mg/L)になるように添加するものであってもよい。
前記排水中への前記銅塩の添加量は、前記酸化剤の理論当量以下で添加するものであってもよい。
前記排水中への前記銅塩の添加量は、全シアンとして反応する銅の理論当量以下で添加するものであってもよい。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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