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公開番号2024056530
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-23
出願番号2022163493
出願日2022-10-11
発明の名称緩衝器
出願人日立Astemo株式会社
代理人個人
主分類F16F 9/49 20060101AFI20240416BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】十分なオイルロック荷重を発生させつつ、乗り心地性を向上させることのできる緩衝器を提供すること。
【解決手段】緩衝器(10)は、ホルダ(24)の内部に位置する際にオイルロック荷重を発生させるオイルロック部(30)を有している。オイルロック部(30)は、ロッド(22)を囲い外周面がホルダ(24)の内周面から離間しているケース(40)と、ホルダ(24)の内周面に当接可能なバルブ(32)と、軸線に沿って変位可能なピストン(33)と、ピストン(33)に付勢力を付与している付勢部材(34)と、を有している。ケース(40)には、径方向に貫通する貫通孔(42c)が形成されている。オイルロック荷重が所定値を超えた場合に、ピストン(33)の変位は貫通孔(42c)を超える位置まで変位し、オイルが貫通孔(42c)を通過可能となる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
筒状に形成され内部にオイルが充填されているアウタチューブと、
このアウタチューブに一部が挿入され、前記アウタチューブに対して軸線方向に相対的に移動可能に設けられている筒状のインナチューブと、
このインナチューブの前記アウタチューブに挿入されている端部とは逆側の端部を閉じているインナチューブ蓋部と、
前記インナチューブの内部において軸線に沿って延びるロッドと、
前記インナチューブの内部に設けられている筒状のホルダと、
前記アウタチューブに支持されていると共に前記ロッドの外周面に沿って相対的に変位可能であり、前記ホルダの内部に位置する際にオイルロック荷重を発生させるオイルロック部と、を有し、
前記オイルロック部は、
前記ロッドを囲うように設けられた略有底筒状の部材であり、外周面が前記ホルダの内周面から離間しているケースと、
このケースの外周面に設けられ前記ホルダの内周面に当接可能な環状のバルブと、
前記ケースの内部に設けられ軸線に沿って変位可能なピストンと、
このピストンを前記インナチューブ蓋部に向かって付勢している付勢部材と、を有し、
前記ケースには、径方向に貫通する貫通孔が形成され、
前記オイルロック荷重が所定値を超えた場合に、前記ピストンは前記貫通孔を開放し、前記ケースの先端から前記ケースの内部に流れたオイルは、前記貫通孔を通過して前記ホルダの内周面と前記ケースの外周面との間の領域に流出することを特徴とする緩衝器。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記ピストンの内周面と前記ロッドの外周面との間に略筒状のブッシュが設けられている、請求項1に記載の緩衝器。
【請求項3】
前記ケースの内周面には、前記内周面から前記貫通孔まで傾斜するテーパ面部が形成されている、請求項1に記載の緩衝器。
【請求項4】
前記テーパ面部は、前記ケースの内周面の周方向に連続して形成されている、請求項2に記載の緩衝器。
【請求項5】
前記ピストンの内周面に沿って周方向に連続する内周溝部が形成され、
前記ピストンと前記ロッドとの間をオイルが通過することを規制する第1シール部材が前記内周溝部に設けられている、請求項1に記載の緩衝器。
【請求項6】
前記ピストンの外周面に沿って周方向に連続する外周溝部が形成され、
前記ピストンと前記ケースとの間をオイルが通過することを規制する第2シール部材が前記外周溝部に設けられている、請求項5に記載の緩衝器。
【請求項7】
筒状に形成され内部にオイルが充填されているアウタチューブと、
このアウタチューブに一部が挿入され、前記アウタチューブに対して軸線方向に相対的に移動可能に設けられている筒状のインナチューブと、
このインナチューブの前記アウタチューブに挿入されている端部とは逆側の端部を閉じているインナチューブ蓋部と、
前記インナチューブの内部において軸線に沿って延びるロッドと、
前記インナチューブの内部に設けられている筒状のホルダと、
前記アウタチューブに支持されていると共に前記ロッドの外周面に沿って相対的に変位可能であり、前記ホルダの内部に位置する際にオイルロック荷重を発生させるオイルロック部と、を有し、
前記オイルロック部は、
前記ロッドを囲うように設けられた略有底筒状の部材であり、外周面が前記ホルダの内周面から離間しているケースと、
このケースの外周面に設けられ前記ホルダの内周面に当接可能な環状のバルブと、
前記ケースの内部に設けられ軸線に沿って変位可能なピストンと、
このピストンを前記インナチューブ蓋部に向かって付勢している付勢部材と、を有し、
前記ピストンの内周面と前記ロッドの外周面との間に略筒状のブッシュが設けられ、
前記ケースには、径方向に貫通する貫通孔が形成され、
前記ケースの内周面には、前記内周面から前記貫通孔まで傾斜するテーパ面部が周方向に連続して形成され、
前記オイルロック荷重が所定値を超えた場合に、前記ピストンは前記貫通孔を開放し、前記ケースの先端から前記ケースの内部に流れたオイルは、前記貫通孔を通過して前記ホルダの内周面と前記ケースの外周面との間の領域に流出することを特徴とする緩衝器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、外部から受けた荷重を減衰する緩衝器に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
例えば二輪車において、車輪と車体との間には緩衝器が掛け渡されている。車輪を介して入力される路面からの荷重は、緩衝器によって減衰される。これにより、乗員の快適性を向上させることができる。緩衝器に関する従来技術として特許文献1に開示される技術がある。
【0003】
特許文献1に示されるような、油圧緩衝器は、ピストンロッドの外周にオイルロックケースが設けられている。緩衝器が最圧縮状態近くになると、オイルロックケース内に作動油が封入され、オイルロック荷重が発生する。オイルロック荷重が発生することにより、緩衝器のさらなる圧縮が抑制される。圧縮方向への変位を抑制することにより、インナチューブとアウタチューブとが直接的に接触することを抑制することができ、部品の保護性能を高めることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
実開平7-25352号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、発生するオイルロック荷重が過大になると、緩衝器のクッション性が低下し、乗り心地性が低下する。このため、十分なオイルロック荷重を発生させつつ、乗り心地性を向上させることのできる緩衝器の提供が望まれる。
【0006】
本発明は、十分なオイルロック荷重を発生させつつ、乗り心地性を向上させることのできる緩衝器の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、鋭意検討の結果、有底筒状のケースにピストンと付勢部材とを設けると共に、ケースの径方向に貫通孔を開けることを知見した。このことにより、オイルロック荷重が所定値を超えた場合に、ピストンが貫通孔を開放する位置まで変位し、ケースの先端からケースの内部に流れるオイルを貫通孔を介してホルダの内周面とケースの外周面との間の領域に流出させることが可能となる。このことにより、十分なオイルロック荷重を発生させつつ、乗り心地性を向上させることが可能となる。本発明は、当該知見に基づいて完成させた。
【0008】
以下、本開示について説明する。
【0009】
本開示の1つの態様によれば、筒状に形成され内部にオイルが充填されているアウタチューブと、
このアウタチューブに一部が挿入され、前記アウタチューブに対して軸線方向に相対的に移動可能に設けられている筒状のインナチューブと、
このインナチューブの前記アウタチューブに挿入されている端部とは逆側の端部を閉じているインナチューブ蓋部と、
前記インナチューブの内部において軸線に沿って延びるロッドと、
前記インナチューブの内部に設けられている筒状のホルダと、
前記アウタチューブに支持されていると共に前記ロッドの外周面に沿って相対的に変位可能であり、前記ホルダの内部に位置する際にオイルロック荷重を発生させるオイルロック部と、を有し、
前記オイルロック部は、
前記ロッドを囲うように設けられた略有底筒状の部材であり、外周面が前記ホルダの内周面から離間しているケースと、
このケースの外周面に設けられ前記ホルダの内周面に当接可能な環状のバルブと、
前記ケースの内部に設けられ軸線に沿って変位可能なピストンと、
このピストンを前記インナチューブ蓋部に向かって付勢している付勢部材と、を有し、
前記ケースには、径方向に貫通する貫通孔が形成され、
前記オイルロック荷重が所定値を超えた場合に、前記ピストンは前記貫通孔を開放し、前記ケースの先端から前記ケースの内部に流れたオイルは、前記貫通孔を通過して前記ホルダの内周面と前記ケースの外周面との間の領域に流出することを特徴とする緩衝器が提供される。
【0010】
本開示の他の態様によれば、筒状に形成され内部にオイルが充填されているアウタチューブと、
このアウタチューブに一部が挿入され、前記アウタチューブに対して軸線方向に相対的に移動可能に設けられている筒状のインナチューブと、
このインナチューブの前記アウタチューブに挿入されている端部とは逆側の端部を閉じているインナチューブ蓋部と、
前記インナチューブの内部において軸線に沿って延びるロッドと、
前記インナチューブの内部に設けられている筒状のホルダと、
前記アウタチューブに支持されていると共に前記ロッドの外周面に沿って相対的に変位可能であり、前記ホルダの内部に位置する際にオイルロック荷重を発生させるオイルロック部と、を有し、
前記オイルロック部は、
前記ロッドを囲うように設けられた略有底筒状の部材であり、外周面が前記ホルダの内周面から離間しているケースと、
このケースの外周面に設けられ前記ホルダの内周面に当接可能な環状のバルブと、
前記ケースの内部に設けられ軸線に沿って変位可能なピストンと、
このピストンを前記インナチューブ蓋部に向かって付勢している付勢部材と、を有し、
前記ピストンの内周面と前記ロッドの外周面との間に略筒状のブッシュが設けられ、
前記ケースには、径方向に貫通する貫通孔が形成され、
前記ケースの内周面には、前記内周面から前記貫通孔まで傾斜するテーパ面部が周方向に連続して形成され、
前記オイルロック荷重が所定値を超えた場合に、前記ピストンは前記貫通孔を開放し、前記ケースの先端から前記ケースの内部に流れたオイルは、前記貫通孔を通過して前記ホルダの内周面と前記ケースの外周面との間の領域に流出することを特徴とする緩衝器が提供される。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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