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公開番号2024054658
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-17
出願番号2022161036
出願日2022-10-05
発明の名称ボールねじ
出願人日本精工株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類F16H 25/24 20060101AFI20240410BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】シール部材をナットに簡単に挿入することができ、シール部材の外周面から潤滑剤が漏れるのを防止することができ、さらに、高温域で使用された場合にも、ねじ軸との隙間を微小に管理できるボールねじを提供する。
【解決手段】ボールねじは、ナットの少なくとも軸方向一端部の内周面に設けられて、ねじ軸とナットとの間の隙間を封止するシール部材を備える。シール部材は、ねじ軸のねじ溝と接触又は非接触なリップ部を内周面に有するリング状部と、リング状部の外周面における周方向の少なくとも一部に設けられ、外周面から径方向外側に突出する突起部と、を有する。シール部材は、突起部がナットの内周面に対して締め代を有し、突起部が倒れた状態でナットの内周面と嵌合する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、前記ねじ軸のねじ溝と前記ナットのねじ溝とで形成される負荷軌道を転動する複数のボールとを備えるボールねじであって、
前記ナットの少なくとも軸方向一端部の内周面に設けられて、前記ねじ軸と前記ナットとの間の隙間を封止するシール部材を備え、
前記シール部材は、前記ねじ軸のねじ溝と接触又は非接触なリップ部を内周面に有するリング状部と、前記リング状部の外周面における周方向の少なくとも一部に設けられ、前記外周面から径方向外側に突出する突起部と、
を有し、
前記シール部材は、前記突起部が前記ナットの内周面に対して締め代を有し、前記突起部が倒れた状態で前記ナットの内周面と嵌合する、ボールねじ。
続きを表示(約 120 文字)【請求項2】
前記突起部は、前記リング状部の外周面に全周に亘って設けられる、請求項1に記載のボールねじ。
【請求項3】
前記リング状部は、前記突起部の径方向内側に空間部を有する、請求項1または2に記載のボールねじ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ボールねじに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、回転運動を直線運動に変換するボールねじは、一般的に、外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナットとを備え、ねじ軸及びナットの両ねじ溝間には、ねじ軸またはナットの回転運動に伴って転動する多数のボールが装填されている。
【0003】
また、図7に示すように、ボールねじのナット30の端部には、通常、シール部材140が取り付けられ、ナット30内からのグリース漏れを抑制し、ナット30内への異物の侵入を防止する2つの機能を有する。汎用のシール部材140は、樹脂で成形されており、ねじ軸20のねじ溝21との間に微小な隙間を有する構造としている。
【0004】
シール部材140が上記2つの機能を最大限に発揮するためには、ねじ軸20のねじ溝21との隙間を微小に管理することが求められる。一方で、ねじ軸20のねじ溝21との隙間がなくなり、シール部材140がねじ軸20と接触することは、ボールねじの駆動トルク上昇と異常発熱の原因になるため避けなければならない。
【0005】
ここで、樹脂製のシール部材140は、潤滑剤による膨潤や熱膨張、吸水等によって膨張する可能性があり、シール部材140とねじ軸20とが接触する原因になる。この傾向は、特に高温域でボールねじが使用された場合に顕著になる。
【0006】
図8は、シール部材140が膨張した状態を示す。まず、シール部材140が径方向に広がるため、図8の上矢印Aの方向にシール部材140が動き、ねじ軸20のねじ溝21との隙間が広がる。ただし、ナット30の内周面とシール部材140の外周面との隙間g(図7(c)参照)が消失すると、シール部材140は、それ以上、図中、上方向には動けなくなるため、代わりに、図8の横矢印Bの方向に広がろうとする。単純な膨張でもシール部材140は、図8の横矢印Bの方向に広がるため、最終的にシール部材140のリップ部141が図中、横方向にずれてねじ軸20と強く接触する。特に、シール部材140の全周でナット30の内周面に接触すると、その反力が大きくなりシール部材140がゆがむ可能性もある。
【0007】
よって、ナット30とシール部材140の隙間gは必ず必要であり、シール部材140が膨張する場合は、隙間gを広くとることが求められる。しかしながら、この隙間gが大きいと、シール部材140とねじ軸20の芯がずれて、シール部材140がねじ軸20に接触したり、隙間gが広い部分が生まれて問題が生じる。例えば、シール部材140が膨張していない状態では、この隙間gによってナット30内部の潤滑剤が流出する可能性がある。
【0008】
この問題に対して特許文献1に記載のシール装置では、シール装置の外径に差をつけて外径が大きい部分がたわむ構造とすることでシール装置の径方向の膨張を吸収する構造としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特許第4784433号号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1に記載のシール装置では、シール装置の全周にわたってシール内部に、たわませるための大きな肉抜き部が必要となり、シール装置全体の強度が低下する。その結果、膨潤や成形時の変形によってシール装置全体がゆがみ、ねじ軸とシール装置との隙間が変化する可能性がある。この問題を改善するため、肉抜き部内にリブをつけることが考えられるが、そのような構成では、リブによってたわませる機能が損なわれるため、実施できない。
(【0011】以降は省略されています)

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