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公開番号2024057418
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-24
出願番号2022164133
出願日2022-10-12
発明の名称ボールねじ
出願人日本精工株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類F16H 25/24 20060101AFI20240417BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】ボールねじのトルクを増大させることなく良好な封止性能を有し、ボールねじの防塵性能と潤滑剤保持性能を併せ持ったボールねじを提供する。
【解決手段】ナット30の少なくとも軸方向一端部には、ねじ軸20とナット30との間の径方向隙間を封止する封止部材40が設けられる。封止部材40は、ねじ軸20のねじ溝21と対向する螺旋状のリップ部42を有するリング状部材41と、リング状部材41の周方向の一部に設けられ、ねじ軸20のねじ溝21に弾性的に押圧されてねじ溝21に嵌合する摺接部46と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、前記ねじ軸のねじ溝と前記ナットのねじ溝とで形成される負荷軌道を転動する複数のボールとを備えるボールねじであって、
前記ナットの少なくとも軸方向一端部に設けられて、前記ねじ軸と前記ナットとの間の径方向隙間を封止する封止部材を備え、
前記封止部材は、前記ねじ軸のねじ溝と対向する螺旋状のリップ部を内周面に有するリング状部材と、前記リング状部材の周方向の一部に設けられ、前記ねじ軸のねじ溝に弾性的に押圧されて前記ねじ溝に嵌合する摺接部と、を備える、ボールねじ。
続きを表示(約 510 文字)【請求項2】
前記リング状部材は、径方向に貫通する少なくとも1つの径方向孔を周方向の一部に備え、
前記径方向孔には、前記摺接部を有する封止片が移動自在に配置され、
前記封止片の摺接部は、前記径方向孔に挿入される弾性部材の弾性力により前記ねじ軸のねじ溝に弾性的に押圧されて前記ねじ溝に嵌合する、請求項1に記載のボールねじ。
【請求項3】
前記ナットは、前記リング状部材の前記径方向孔と同心に配置される雌ねじ部を有し、前記弾性部材の弾性力は、前記雌ねじ部に螺合する雄ねじにより調整可能である、請求項2に記載のボールねじ。
【請求項4】
前記摺接部は、弾性変形可能な薄肉部で接続されて前記リング状部材と一体に形成される、請求項1に記載のボールねじ。
【請求項5】
前記リング状部材の軸方向幅は、前記ねじ軸の前記ねじ溝の軸方向幅の1.2倍以上である、請求項1~4のいずれか1項に記載のボールねじ。
【請求項6】
前記リング状部材の前記リップ部と前記ねじ軸の前記ねじ溝間の隙間は、0.05~2mmである、請求項1~4のいずれか1項に記載のボールねじ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ボールねじに関し、特に、射出成型機、プレス機、工作機械などに適用可能なボールねじに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、回転運動を直線運動に変換するボールねじは、一般的に、外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナットとを備え、ねじ軸及びナットの両ねじ溝間には、ねじ軸またはナットの回転運動に伴って転動する多数のボールが装填されている。
【0003】
例えば、工作機械で使用されるボールねじは、ナット内に切削屑などの粉塵が侵入するとボールの転がり運動が阻害されるため、ナット内に粉塵が侵入することを防止する必要がある。また、例えば射出成型機で使用されるボールねじは、グリース潤滑される場合が多く、グリースをナット内部に保持する機能が求められる。
【0004】
特許文献1には、ねじ軸のねじ溝に沿った螺旋型防塵リップ部を持つ円筒状ワイパーシールをナットの端部に装着し、シール外周面をリング状ガータースプリングで押圧して螺旋型防塵リップ部をねじ溝に全面接触させてナット内への粉塵の侵入防止と潤滑剤保持を図ったボールねじが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2007-255662号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載のボールねじは、ねじ軸のねじ溝に沿ったシールの螺旋型防塵リップ部が、ねじ軸のねじ溝の全周に接触するため摩擦力が大きく、ボールねじのトルクが増大すると共に発熱が生じ、ボールねじの位置決め精度に悪影響を与える虞がある。また、ガータースプリングのばね力は一定のため、ガータースプリングのばね力が弱いと、シールが膨潤したときにシールとねじ溝の間に隙間ができてシール性が低下する虞がある。またガータースプリングのばね力が強いと、螺旋型防塵リップ部が強い力でねじ溝に接触してトルク増大や発熱の原因となる。
【0007】
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ボールねじのトルクを増大させることなく良好な封止性能を有し、防塵性能と潤滑剤保持性能を併せ持ったボールねじを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
[1] 外周面に螺旋状のねじ溝が形成されたねじ軸と、内周面に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、前記ねじ軸のねじ溝と前記ナットのねじ溝とで形成される負荷軌道を転動する複数のボールとを備えるボールねじであって、
前記ナットの少なくとも軸方向一端部に設けられて、前記ねじ軸と前記ナットとの間の径方向隙間を封止する封止部材を備え、
前記封止部材は、前記ねじ軸のねじ溝と対向する螺旋状のリップ部を内周面に有するリング状部材と、前記リング状部材の周方向の一部に設けられ、前記ねじ軸のねじ溝に弾性的に押圧されて前記ねじ溝に嵌合する摺接部と、を備える、ボールねじ。
【発明の効果】
【0009】
本発明のボールねじによれば、ボールねじのトルクを増大させることなく、ねじ軸とナットとの間の径方向隙間を封止して、防塵性能及び潤滑剤保持性能を併せ持つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の第1実施形態に係るボールねじの断面図である。
図1に示すボールねじからねじ軸を削除して示す側面図である。
封止部材の分解斜視図である。
図3に示す封止部材の側面図である。
封止片を示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は下面図である。
変形例の封止片を示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は下面図である。
他の変形例の封止片を示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は下面図である。
さらに他の変形例の封止片を示し、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は下面図である。
本発明の第2実施形態に係るボールねじの上面図である。
図9に示すボールねじのA-A断面図である。
図9に示すボールねじからねじ軸を削除して示す側面図である。
本発明の第3実施形態に係る封止部材の断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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