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公開番号2024054718
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-17
出願番号2022161132
出願日2022-10-05
発明の名称トルクセンサ、車両操向装置及びトルクセンサの製造方法
出願人日本精工株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G01L 25/00 20060101AFI20240410BHJP(測定;試験)
要約【課題】磁石式トルクセンサの検出値の直線性誤差を精度良く補正する。
【解決手段】トルクセンサ1は、磁気検出素子47aが出力する検出値と補正値との間の関係を示す補正マップを記憶した記憶部47cを備える。補正マップは、少なくとも第1補正点及び第2補正点と、第1補正点及び第2補正点との間の第3補正点と、における各々の補正値を記憶し、第1補正点の検出値と第2補正点の検出値との間を直線近似して補間することにより得られる補間値と、実際の検出値と、の間の差分が最大となる点に第3補正点が設定されている。
【選択図】図13
特許請求の範囲【請求項1】
入力軸及び出力軸と、
一端が前記入力軸に固定され、他端が前記出力軸に固定されたトーションバーと、
前記入力軸及び前記出力軸のうちの一方の軸に固定された永久磁石と、
前記入力軸及び前記出力軸のうちの他方の軸に固定された、前記永久磁石に面する第1ステータ部材及び第2ステータ部材を備えるステータと、
前記第1ステータ部材から前記第2ステータ部材へ流れる磁束の磁束密度に応じた検出値を出力する磁気検出素子と、
前記検出値と補正値との間の関係を示す補正マップを記憶した記憶部と、
前記補正値で前記検出値を補正して出力信号を出力する補正回路と、を備え、
前記補正マップは、少なくとも第1補正点及び第2補正点と、前記第1補正点及び前記第2補正点との間の第3補正点と、における各々の前記補正値を記憶し、
前記第1補正点の前記検出値と前記第2補正点の前記検出値との間を直線近似して補間することにより得られる補間値と、実際の前記検出値と、の間の差分が最大となる点に前記第3補正点が設定されている、ことを特徴とするトルクセンサ。
続きを表示(約 2,700 文字)【請求項2】
前記補正マップは、前記第1補正点及び前記第3補正点との間の第4補正点における前記補正値を更に記憶し、
前記第1補正点の前記検出値と前記第3補正点の前記検出値との間を直線近似して補間することにより得られる補間値と、実際の前記検出値と、の間の差分が最大となる点に前記第4補正点が設定されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のトルクセンサ。
【請求項3】
前記補正マップに、前記入力軸と前記出力軸との間の第1方向の相対回転量が最大許容量に達したときの前記検出値に対する前記補正値と、第2方向の相対回転量が最大許容量に達したときの前記検出値に対する補正値と、が記憶されていることを特徴とする請求項1に記載のトルクセンサ。
【請求項4】
入力軸及び出力軸と、
一端が前記入力軸に固定され、他端が前記出力軸に固定されたトーションバーと、
前記入力軸及び前記出力軸のうちの一方の軸に固定され、軸方向に延びる複数の凸条が円周方向に沿って形成された磁性材料のセンサシャフト部と、
前記センサシャフト部と同軸に配置されるように前記入力軸及び前記出力軸のうちの他方の軸に固定され、前記凸条に対向する位置に窓が形成された導電性且つ非磁性の材料の円筒部材と、
前記窓を包囲するように配置されてインダクタンスに応じた検出値を出力する検出コイルと、
前記検出値と補正値との間の関係を示す補正マップを記憶した記憶部と、
前記補正値で前記検出値を補正して出力信号を出力する補正回路と、を備え、
前記補正マップは、少なくとも第1補正点及び第2補正点と、前記第1補正点及び前記第2補正点との間の第3補正点と、における各々の前記補正値を記憶し、
前記第1補正点の前記検出値と前記第2補正点の前記検出値との間を直線近似して補間することにより得られる補間値と、実際の前記検出値と、の間の差分が最大となる点に前記第3補正点が設定されている、ことを特徴とするトルクセンサ。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載のトルクセンサと、
車両の操舵系に付与する操舵反力を発生させるアクチュエータと、
前記トルクセンサの検出結果に応じて前記アクチュエータを駆動制御するアクチュエータ制御部と、
を備えることを特徴とする車両操向装置。
【請求項6】
入力軸及び出力軸と、
一端が前記入力軸に固定され、他端が前記出力軸に固定されたトーションバーと、
前記入力軸及び前記出力軸のうちの一方の軸に固定された永久磁石と、
前記入力軸及び前記出力軸のうちの他方の軸に固定された、前記永久磁石に面する第1ステータ部材及び第2ステータ部材を備えるステータと、
前記第1ステータ部材から前記第2ステータ部材へ流れる磁束の磁束密度に応じた検出値を出力する磁気検出素子と、
前記検出値と補正値との間の関係を示す補正マップを記憶した記憶部と、
前記補正値で前記検出値を補正して出力信号を出力する補正回路と、
を備えるトルクセンサの製造方法であって、
前記トーションバーに加わる入力トルクに対する前記検出値又は前記出力信号の入出力特性曲線を取得し、
前記入出力特性曲線上に複数の補正点を設定し、
隣接する2つの前記補正点に挟まれる区間の各々において前記2つの補正点を結ぶ線分を設定して前記線分と前記入出力特性曲線との間の近似差分が最大となる点に新たな補正点を追加する処理を、所定回数反復し、
前記入力トルクと前記出力信号との間の所望の特性直線を設定し、
前記補正点における前記検出値と前記特性直線との間の差分を前記補正値として算出し、算出した当該補正値と前記補正点における前記検出値との間の関係を前記補正マップとして前記記憶部に格納する、
ことを特徴とするトルクセンサの製造方法。
【請求項7】
前記入力トルクを変化させながら複数の値の前記入力トルクにそれぞれ対応する前記出力信号を取得して前記入出力特性曲線を取得する、
ことを特徴とする請求項6に記載のトルクセンサの製造方法。
【請求項8】
前記入力軸と前記出力軸との間の第1方向の相対回転量が最大許容量に達したときの前記検出値又は前記出力信号から第2方向の相対回転量が最大許容量に達したときの前記検出値又は前記出力信号に亘って前記入出力特性曲線を取得し、
前記入出力特性曲線の端点に前記補正点を設定する、
ことを特徴とする請求項6に記載のトルクセンサの製造方法。
【請求項9】
入力軸及び出力軸と、
一端が前記入力軸に固定され、他端が前記出力軸に固定されたトーションバーと、
前記入力軸及び前記出力軸のうちの一方の軸に固定され、軸方向に延びる複数の凸条が円周方向に沿って形成された磁性材料のセンサシャフト部と、
前記センサシャフト部と同軸に配置されるように前記入力軸及び前記出力軸のうちの他方の軸に固定され、前記凸条に対向する位置に窓が形成された導電性且つ非磁性の材料の円筒部材と、
前記窓を包囲するように配置されてインダクタンスに応じた検出値を出力する検出コイルと、
前記検出値と補正値との間の関係を示す補正マップを記憶した記憶部と、
前記補正値で前記検出値を補正して出力信号を出力する補正回路と、
を備えるトルクセンサの製造方法であって、
前記トーションバーに加わる入力トルクに対する前記検出値又は前記出力信号の入出力特性曲線を取得し、
前記入出力特性曲線上に複数の補正点を設定し、
隣接する2つの前記補正点に挟まれる区間の各々において前記2つの補正点を結ぶ線分を設定して前記線分と前記入出力特性曲線との間の近似差分が最大となる点に新たな補正点を追加する処理を、所定回数反復し、
前記入力トルクと前記出力信号との間の所望の特性直線を設定し、
前記補正点における前記検出値と前記特性直線との間の差分を前記補正値として算出し、算出した当該補正値と前記補正点における前記検出値との間の関係を前記補正マップとして前記記憶部に格納する、
ことを特徴とするトルクセンサの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、トルクセンサ、車両操向装置及びトルクセンサの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、トルクセンサとして、トーションバーと、永久磁石と、磁気センサを備えた磁石式トルクセンサが知られている。
例えば、下記特許文献1には、トーションバーの両端にそれぞれ永久磁石とステータとが固定され、磁石からステータに流れる磁束密度を磁気検出素子で検出することにより入力トルクを検出する磁石式トルクセンサが記載されている。この磁石式トルクセンサは、磁気検出素子が出力する検出値と入力トルクとの間の直線性(リニアリティ)誤差を訂正するための校正データを記憶部に格納する。校正データは、磁気検出素子が出力する検出値の取りうる範囲である値域内の複数の点(例えば校正点)におけるそれぞれの補正値で構成されている。以下の説明において、磁気検出素子の検出値の値域内の点のうち補正値が記憶された点を「補正点」と表記する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-000621号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
記憶部の記憶容量には限りがあり、補正値を記憶できる補正点の数には限界がある。したがって補正点は離散的に設定される。このため、隣接した補正点の間において補間により検出値を補正すると、隣接した補正点の間における直線性が低下することがある。
本発明は、上記の事情を鑑みて考案されたものであり、磁石式トルクセンサの検出値の直線性誤差を精度良く補正することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の一態様によるトルクセンサは、入力軸及び出力軸と、一端が入力軸に固定され、他端が出力軸に固定されたトーションバーと、入力軸及び出力軸のうちの一方の軸に固定された永久磁石と、入力軸及び出力軸のうちの他方の軸に固定された、永久磁石に面する第1ステータ部材及び第2ステータ部材を備えるステータと、第1ステータ部材から第2ステータ部材へ流れる磁束の磁束密度に応じた検出値を出力する磁気検出素子と、検出値と補正値との間の関係を示す補正マップを記憶した記憶部と、補正値で検出値を補正して出力信号を出力する補正回路と、を備える。
【0006】
補正マップは、少なくとも第1補正点及び第2補正点と、第1補正点及び第2補正点との間の第3補正点と、における各々の補正値を記憶し、第1補正点の検出値と第2補正点の検出値との間を直線近似して補間することにより得られる補間値と、実際の検出値と、の間の差分が最大となる点に第3補正点が設定されている。
【0007】
本発明のさらに他の態様によるトルクセンサは、入力軸及び出力軸と、一端が入力軸に固定され、他端が出力軸に固定されたトーションバーと、入力軸及び出力軸のうちの一方の軸に固定され、軸方向に延びる複数の凸条が円周方向に沿って形成された磁性材料のセンサシャフト部と、センサシャフト部と同軸に配置されるように入力軸及び出力軸のうちの他方の軸に固定され、凸条に対向する位置に窓が形成された導電性且つ非磁性の材料の円筒部材と、窓を包囲するように配置されてインダクタンスに応じた検出値を出力する検出コイルと、上記と同様の補正マップを記憶した記憶部と、検出値と補正値との間の関係を示す補正マップを記憶した記憶部と、補正値で検出値を補正して出力信号を出力する補正回路と、を備える。
【0008】
本発明のさらに他の態様による車両操向装置は、上記のトルクセンサと、車両の操舵系に付与する操舵反力を発生させるアクチュエータと、トルクセンサの検出結果に応じてアクチュエータを駆動制御するアクチュエータ制御部と、を備える。
【0009】
本発明のさらに他の態様によれば、入力軸及び出力軸と、一端が入力軸に固定され、他端が出力軸に固定されたトーションバーと、入力軸及び出力軸のうちの一方の軸に固定された永久磁石と、入力軸及び出力軸のうちの他方の軸に固定された、永久磁石に面する第1ステータ部材及び第2ステータ部材を備えるステータと、第1ステータ部材から第2ステータ部材へ流れる磁束の磁束密度に応じた検出値を出力する磁気検出素子と、検出値と補正値との間の関係を示す補正マップを記憶した記憶部と、補正値で検出値を補正して出力信号を出力する補正回路と、を備えるトルクセンサの製造方法が与えられる。
【0010】
この製造方法では、トーションバーに加わる入力トルクに対する検出値又は出力信号の入出力特性曲線を取得し、入出力特性曲線上に複数の補正点を設定し、隣接する2つの補正点に挟まれる区間の各々において2つの補正点を線分で結び、線分と入出力特性曲線との間の近似差分が最大となる点に新たな補正点を追加する処理を、所定回数反復し、入力トルクと出力信号との間の所望の特性直線を設定し、補正点における検出値と特性直線との間の差分を補正値として算出し、算出した当該補正値と補正点における検出値との間の関係を補正マップとして記憶部に格納する。
(【0011】以降は省略されています)

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