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公開番号2024053876
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-16
出願番号2022160347
出願日2022-10-04
発明の名称多層盛り溶接方法
出願人株式会社ダイヘン
代理人個人,個人
主分類B23K 9/095 20060101AFI20240409BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】溶接継手の脆化を回避しつつ、溶接能率を向上させることができる多層盛り溶接方法を提供する。
【解決手段】溶接入熱上限値及びパス間温度上限値を設けて行う消耗電極式の多層盛り溶接方法であって、母材の温度を検出する工程と、検出された温度がパス間温度上限値よりも所定値以上低い温度である場合、溶接入熱上限値よりも所定量大きな溶接入熱を上限として次層を溶接する溶接工程とを備える。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
溶接入熱上限値及びパス間温度上限値を設けて行う消耗電極式の多層盛り溶接方法であって、
母材の温度を検出する工程と、
検出された温度が前記パス間温度上限値よりも所定値以上低い温度である場合、前記溶接入熱上限値よりも所定量大きな溶接入熱を上限として溶接する溶接工程と
を備える多層盛り溶接方法。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記溶接工程は、
検出された温度が前記パス間温度上限値よりも低い第1温度範囲にある場合、前記溶接入熱上限値よりも大きな第1溶接入熱を上限として溶接する工程と、
検出された温度が前記第1温度範囲よりも低い第2温度範囲にある場合、前記第1溶接入熱よりも大きな第2溶接入熱を上限として溶接する工程と
を含む請求項1に記載の多層盛り溶接方法。
【請求項3】
前記溶接工程は、
検出された温度が前記パス間温度上限値に対して、100℃以上200℃未満小さい温度範囲にある場合、前記溶接入熱上限値よりも10kJ/cmだけ大きな溶接入熱を上限として溶接する工程と、
検出された温度が前記パス間温度上限値に対して、200℃以上300℃未満小さい温度範囲にある場合、前記溶接入熱上限値よりも20kJ/cmだけ大きな溶接入熱を上限として溶接する工程と、
検出された温度が前記パス間温度上限値に対して、300℃以上小さい温度範囲にある場合、前記溶接入熱上限値よりも30kJ/cmだけ大きな溶接入熱を上限として溶接する工程と
を含む請求項1に記載の多層盛り溶接方法。
【請求項4】
溶接ワイヤに平均電流300A以上の溶接電流を供給することによって、前記母材に形成された凹状の溶融部分によって囲まれる空間に前記溶接ワイヤの先端部を進入させて前記母材を溶接する
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の多層盛り溶接方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、多層盛り溶接方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、300A以上の高電流条件でのGMA(Gas Metal Arc)溶接が着目されている(例えば、特許文献1)。高電流溶接では、深い溶込みが得られ、溶接ワイヤの溶着速度が高いことにより、厚板溶接を高能率化することができる。また、特許文献2には、上記高電流条件でのGMA溶接において、溶接電流を周期的に変動させることによって溶接状態を安定化させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6581438号公報
特許第6748556号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、高電流条件での多層溶接においては、高い入熱による溶接継手の脆化が問題となる。そのため、溶接入熱及びパス間温度の上限に制限が設けられる場合がある。最も一般的な基準は、溶接入熱が40kJ/cm以下、パス間温度が350℃以下である。したがって、高電流GMA溶接を用いても、入熱制限により、溶接能率を十分に向上させることができないという技術的な問題があった。
【0005】
本開示の目的は、溶接継手の脆化を回避しつつ、溶接能率を向上させることができる多層盛り溶接方法を提供することになる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る多層盛り溶接方法は、溶接入熱上限値及びパス間温度上限値を設けて行う消耗電極式の多層盛り溶接方法であって、母材の温度を検出する工程と、検出された温度が前記パス間温度上限値よりも所定値以上低い温度である場合、前記溶接入熱上限値よりも所定量大きな溶接入熱を上限として溶接する溶接工程とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、溶接継手の脆化を回避しつつ、溶接能率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本実施形態に係る消耗電極式のアーク溶接装置の一構成を示す模式図である。
埋もれアークの溶接条件を示す模式図である。
本実施形態に係る高能率多層盛り溶接方法を示す概念図である。
本実施形態に係る高能率多層盛り溶接方法の手順を示すフローチャートである。
本実施形態に係る高能率多層盛り溶接方法の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の実施形態に係る多層盛り溶接方法を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
【0010】
以下、本発明をその実施形態を示す図面に基づいて詳述する。本実施形態に係る溶接方法は、GMA溶接、具体的には埋もれアーク溶接を用いた厚板の高能率多層盛り溶接を実現する方法である。
(【0011】以降は省略されています)

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