TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024056414
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-23
出願番号2022163275
出願日2022-10-11
発明の名称アーク溶接制御方法
出願人株式会社ダイヘン
代理人
主分類B23K 9/073 20060101AFI20240416BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】消耗電極アーク溶接において、板厚が1mm以下の鋼材に対しても、溶け落ちの発生を防止し、かつ、ギャップ裕度の広い溶接を行うこと。
【解決手段】溶接ワイヤを送給し、短絡期間とアーク期間とを繰り返し、アーク期間は時刻t4~t61の第1アーク期間とそれに続く時刻t61~t62の第2アーク期間とを備えており、第1アーク期間は定電圧制御によって溶接電流Iwを通電し、第2アーク期間は定電流制御によって溶接電流Iwを通電して溶接するアーク溶接制御方法において、第1アーク期間を電極プラス極性EPとし、第2アーク期間を電極マイナス極性ENとし、第2アーク期間中はベース電流及びピーク電流から形成されるパルス波形の溶接電流Iwを通電する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
溶接ワイヤを送給し、短絡期間とアーク期間とを繰り返し、
前記アーク期間は第1アーク期間とそれに続く第2アーク期間とを備えており、前記第1アーク期間は定電圧制御によって溶接電流を通電し、前記第2アーク期間は定電流制御によって前記溶接電流を通電して溶接するアーク溶接制御方法において、
前記第1アーク期間を電極プラス極性とし、前記第2アーク期間を電極マイナス極性とし、
前記第2アーク期間中はベース電流及びピーク電流から形成されるパルス波形の前記溶接電流を通電する、
ことを特徴とするアーク溶接制御方法。
続きを表示(約 330 文字)【請求項2】
前記溶接電流の平均値に占める前記電極マイナス極性の前記溶接電流の比率である電極マイナス極性電流比率が40%~70%の範囲になるように前記第2アーク期間中の前記溶接電流を設定する、
ことを特徴とする請求項1に記載のアーク溶接制御方法。
【請求項3】
前記溶接ワイヤを前記短絡期間中は逆送し、前記アーク期間中は正送する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のアーク溶接制御方法。
【請求項4】
前記短絡期間中に前記溶接ワイヤに形成された溶滴のくびれを検出して前記溶接電流を減少させた状態で、前記第1アーク期間に移行させる、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のアーク溶接制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、溶接ワイヤを送給して行うアーク溶接制御方法に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
母材への入熱を小さくして薄板を高品質に溶接するために特許文献1、2等の発明が慣用されている。
特許文献1に係る交流パルスアーク溶接方法では、溶接ワイヤを送給し、電極プラス極性期間中のピーク電流及びベース電流の通電と、電極マイナス極性期間中の電極マイナス極性電流の通電とを1周期として繰り返すことによって溶接が行われる。この交流パルスアーク溶接では、電極マイナス極性期間を調整することによって、1周期に占める電極マイナス極性期間の時間比率である電極マイナス極性比率を変化させて、母材への入熱を制御することができる。このために、低入熱溶接が可能となり、高品質な薄板溶接を行うことができる。
【0003】
特許文献2に係る溶接方法では、溶接ワイヤを送給し、パルスアーク溶接を行う期間と短絡移行アーク溶接を行う期間とを交互に切り換えて溶接が行われる。この溶接方法では、パルスアーク溶接の期間と短絡移行アーク溶接の期間との比率を調整することによって、母材への入熱制御を行うことができる。このために、低入熱溶接が可能となり、高品質な薄板溶接を行うことができる
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開WO2018/079345号公報
特開2021-53649号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
自動車業界等では、燃費向上を目的とした車体の軽量化のために、鋼材の薄板化が進んでいる。鋼材が薄板化すると、溶接中に溶け落ちが発生し、継手部のギャップによるビード形成が困難になる等の問題が発生する。薄板に対して従来技術の交流パルスアーク溶接を適用した場合、板厚が1mm以下になると、溶け落ちの発生及びギャップ裕度が狭いという課題を解決することができない。
【0006】
そこで、本発明では、板厚が1mm以下の鋼材に対しても、溶け落ちの発生を防止し、かつ、ギャップ裕度の広い溶接を行うことができるアーク溶接制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、
溶接ワイヤを送給し、短絡期間とアーク期間とを繰り返し、
前記アーク期間は第1アーク期間とそれに続く第2アーク期間とを備えており、前記第1アーク期間は定電圧制御によって溶接電流を通電し、前記第2アーク期間は定電流制御によって前記溶接電流を通電して溶接するアーク溶接制御方法において、
前記第1アーク期間を電極プラス極性とし、前記第2アーク期間を電極マイナス極性とし、
前記第2アーク期間中はベース電流及びピーク電流から形成されるパルス波形の前記溶接電流を通電する、
ことを特徴とするアーク溶接制御方法である。
【0008】
請求項2の発明は、
前記溶接電流の平均値に占める前記電極マイナス極性の前記溶接電流の比率である電極マイナス極性電流比率が40%~70%の範囲になるように前記第2アーク期間中の前記溶接電流を設定する、
ことを特徴とする請求項1に記載のアーク溶接制御方法である。
【0009】
請求項3の発明は、
前記溶接ワイヤを前記短絡期間中は逆送し、前記アーク期間中は正送する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のアーク溶接制御方法である。
【0010】
請求項4の発明は、
前記短絡期間中に前記溶接ワイヤに形成された溶滴のくびれを検出して前記溶接電流を減少させた状態で、前記第1アーク期間に移行させる、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のアーク溶接制御方法である。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

有限会社 ナプラ
金属粒子
4日前
津田駒工業株式会社
2連回転割出し装置
4日前
オークマ株式会社
工作機械
3日前
豊田鉄工株式会社
レーザー溶接装置
5日前
株式会社プロテリアル
クラッド材の製造方法
4日前
株式会社プロテリアル
クラッド材の製造方法
4日前
株式会社アマダ
レーザ加工機
4日前
株式会社ダイヘン
熱加工用電源装置
4日前
本田技研工業株式会社
切削工具
8日前
本田技研工業株式会社
切削工具
8日前
ライズワークス株式会社
異物除去用タップ
9日前
株式会社不二越
ロボット溶接システム
4日前
株式会社鬨一精機
加工装置
1日前
三菱マテリアル株式会社
切削工具
3日前
株式会社MOLDINO
エンドミル
3日前
有限会社芹沢製作所
スカイビング加工工具、装置及び方法
8日前
日鉄溶接工業株式会社
低温用鋼のサブマージアーク溶接方法
8日前
株式会社GLOBE
孔あけ加工装置及び孔あけ加工方法
4日前
日立Astemo株式会社
電線のレーザー溶接方法
3日前
株式会社不二越
ロボット溶接システム及びロボット溶接制御装置
4日前
YKK AP株式会社
切削工具および形材切断方法
9日前
本田技研工業株式会社
切削工具、切削工具の製造方法及びチップの製造方法
8日前
オオクマ電子株式会社
レーザー加工装置、およびレーザー加工方法
8日前
フランツ・ハイマー・マシーネンバウ・カーゲー
自動焼き嵌めセル
4日前
トヨタ自動車東日本株式会社
部品供給装置、部品供給方法、及び、自動車の製造方法
9日前
パナソニックIPマネジメント株式会社
アーク溶接装置及びアーク溶接方法
1日前
パナソニックIPマネジメント株式会社
アーク溶接方法及びアーク溶接装置
9日前
リンカーン グローバル,インコーポレイテッド
溶接ロボットのワークピース検知
1日前
旭光通商株式会社
レーザ加工システム、これを用いて加工される被加工物、及びレーザ加工方法
5日前
株式会社MSTコーポレーション
円筒穴の仕上げ加工用工具、および円筒穴の仕上げ加工方法
8日前
日鉄エンジニアリング株式会社
溶接システム
5日前
株式会社神戸製鋼所
フラックス入りワイヤ、ガスシールドアーク溶接方法及び溶接金属の製造方法
3日前
国立大学法人群馬大学
部材のリサイクル方法及びリサイクル接合部材の製造方法
9日前
株式会社鷺宮製作所
機器配管接続構造及び冷凍サイクルシステム
8日前
株式会社鷺宮製作所
機器配管接続構造及び冷凍サイクルシステム
1日前
住友電工ハードメタル株式会社
切削インサートおよび加工方法
4日前
続きを見る