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公開番号2024053735
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-16
出願番号2022160119
出願日2022-10-04
発明の名称咽喉頭手術練習用模型
出願人国立大学法人京都大学,株式会社山本金属製作所
代理人個人
主分類G09B 23/32 20060101AFI20240409BHJP(教育;暗号方法;表示;広告;シール)
要約【課題】本発明は、咽頭部周辺部位を擬似する粘膜素材と喉頭部周辺部位を疑似する粘膜素材とを固定した状態で、医療器具を外部から口腔内に挿入してそれぞれの前記粘膜素材の所望箇所に対する手術シミュレーションすることができる咽喉頭手術練習用模型を提供することを目的とする。
【解決手段】 本咽喉頭手術練習用模型では、上顎部模型を背臥位に備えたベース部材と、ベース部材に連結されて背側の咽頭部近傍の内腔形状を再現する咽側模型と、ベース部材に取り外し可能に連結されて下顎部から喉頭部及びその周囲の矢視側の咽頭部近傍の内腔形状を再現する喉側模型と、を備え、ベース部材に咽側模型と喉側模型とが連結された状態で、外部に開放する口腔部から咽頭部及び喉頭部にわたる模型が形成され、喉側模型は、上下方向に延びてそれぞれ背側から粘膜素材を固定可能な咽頭部形成用固定手段を備えている。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
咽頭部周辺部位を擬似する粘膜素材と喉頭部周辺部位を疑似する粘膜素材とを固定した状態で、医療器具を外部から口腔内に挿入してそれぞれの前記粘膜素材の所望箇所に対する手術シミュレーションすることができる咽喉頭手術練習用模型であって、
該咽喉頭手術練習用模型は、
上顎部模型を背臥位に備えたベース部材と
該ベース部材に連結されて背側の咽頭部近傍の内腔形状を再現する咽側模型と、
前記ベース部材に取り外し可能に連結されて下顎部から喉頭部及びその周囲の矢視側の咽頭部近傍の内腔形状を再現する喉側模型と、を備え、
前記ベース部材に前記咽側模型と喉側模型とが連結された状態で、外部に開放する口腔部から咽頭部及び喉頭部にわたる模型が形成され、
前記喉側模型は、上下方向に延びて背側から粘膜素材を固定可能な咽頭部形成用固定手段を備え、
前記喉側模型は少なくとも、側方向両側の縁部から下方向に延びる一対の側方形成用枠部と、喉側模型の上部の側方向略中心から下方に延びて前記側方形成用枠部に対して矢視側にオフセットする第一オフセット部と該第一オフセット部より背側にオフセットする第二オフセット部とを有する中心形成用枠部とを備え、
該側方形成用枠部及び中心形成用枠部の第一オフセット部は、背側から粘膜素材を前記咽頭部形成用固定手段により押圧固定可能な複数の留め穴を有し、粘膜素材を前記側方形成用枠部及び前記中心形成用枠部に背側から貼り付けて押圧固定した際に側方形成用枠部と中心形成用枠部との側方向の間で該粘膜素材を下咽頭内腔及び/又は中咽頭内腔の形状に再現するための隙間又は矢視方向の凹みを設ける、
ことを特徴とする咽喉頭手術練習用模型。
続きを表示(約 510 文字)【請求項2】
前記喉側模型の上部には、前記一対の側方形成用枠部から中央に向かって矢視側に高い喉側本体を設け、
該喉側本体は、背側から粘膜素材を前記咽頭部形成用固定手段により押圧固定可能な複数の留め穴を有し、粘膜素材を前記側方形成用枠部及び前記中心形成用枠部及び前記喉側本体に背側から貼り付けて押圧固定した際に粘膜素材を下咽頭内腔及び/又は中咽頭内腔の形状に再現する、
ことを特徴とする請求項1に記載の咽喉頭手術練習用模型。
【請求項3】
前記喉側模型は、
該喉側模型全体をその下方を支点にして矢視方向に開閉可能に前記ベース部材に対して枢結可能とすることで前記咽側模型に対して所望の傾斜角度に位置決め可能な揺動機構と、
前記側方形成用枠部を前記中心形成用枠部に対して互いに側方両側に離間又は接近させて所望の側方位置に位置決め可能な幅間可変機構と、
前記喉側模型全体を前記ベース部材に対して上下方向に移動させて前記咽側模型に対して所望の上下位置に位置決め可能な上下可変機構と、を備える、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の咽喉頭手術練習用模型。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、咽喉頭手術の事前シミュレーションや研修用シミュレーションに用いるものであり、種々の想定患者に適合し、取り外して洗浄可能な咽喉頭手術練習用模型に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
鼻腔や口腔から連続する喉頭部及び咽頭部に腫瘍等病変が生じることがあり、この病変を切除する手術にあたり、事前シミュレーションや研修用シミュレーションに用いる患者模型としての手術シミュレータ(咽喉頭手術練習用模型)が存在する。
【0003】
従来の手術シミュレータでは、腫瘍等病変部に電気メスや、鉗子、内視鏡等の手術器具を経口アクセスして、内視鏡の画像を見ながら切除練習(切除シミュレーション)していた。従来の切除シミュレーションでは概ね咽頭部後壁等の咽側模型と喉頭部を含む咽頭部前壁側等の喉側模型とが組み合わされており、咽側及び喉側の形状をそれぞれ患者内腔形状に擬似させる方法として、咽側模型及び喉側模型それぞれに豚粘膜等の生体組織を養生テープ等で固定して、病変相当の位置に口腔側からアクセスし、切除することで擬似的な事前又は研修用シミュレーションを行っていた。
【0004】
しかしながら、従来の手術シミュレータにおいて豚粘膜等の生体組織を固定する場合、単に生体組織等の粘膜素材を貼り付けにより固定しているに過ぎず、疑似的に病変位置へアクセスシミュレーションすることには有益であるが、切除等の手技を実行する際の複雑な作業を実行しようとすると、力が作用して粘膜素材がずれる等、その固定性が低いことによる問題が生じていた。また、粘膜素材を単に貼り付けただけの場合、実際の病変部位近傍の形状を高精度に再現できているとは言えず、特定部位を切除する際の手術シミュレータとして十分なものではなかった。
【0005】
とりわけ、喉頭展開した状態(喉頭鏡を経口的に挿入して内腔を拡げて固定した状態)での梨状陥凹等の中咽頭・下咽頭内腔における複雑な起伏形状を十分には再現できず、新たな固定・調整機構を有して内腔形状を再現し得る装置の開発に対する医療現場での現実的・潜在的ニーズが大きかった。さらに、従来の手術シミュレータでは、切除等作業中に粘膜素材のズレやハガレが生じやすく、固定性を十分に確保できないことによる問題が多く生じており、この点でも新たな装置の提供が求められていた。
【0006】
実際に特許文献1~5のような手術対象を固定する手術シミュレータや手術対象及びその周辺を再現する手術シミュレータも存在するが、いずれも咽喉頭手術を目的とするものではなく、これらを代替えて咽喉頭手術用のシミュレータとすることはできない。特に特許文献4では、咽頭部や喉頭部周辺を再現しているが咽喉頭手術を対象とするものではなく、喉頭展開した状態での中咽頭・下咽頭内腔を再現するものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
国際公開WO2020/080318公報
特表2021-507294号公報
国際公開WO2019/234937公報
特開2018-120205号公報
国際公開WO2017/204311公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記実情に鑑みて創作されたものであり、咽喉頭手術の術前シミュレーションや研修用シミュレーションに用いる咽喉頭手術練習用模型(手術シミュレータ)であって、手術対象となる粘膜素材を容易かつ安定的に装着させることができながら、喉頭展開した状態における咽頭部及びその周囲の内腔を十分に再現することができるものを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため具体的に本発明は、
咽頭部周辺部位を擬似する粘膜素材と喉頭部周辺部位を疑似する粘膜素材とを固定した状態で、医療器具を外部から口腔内に挿入してそれぞれの前記粘膜素材の所望箇所に対する手術シミュレーションすることができる咽喉頭手術練習用模型を提供する。
【0010】
該咽喉頭手術練習用模型は、
上顎部模型を背臥位に備えたベース部材と
該ベース部材に取り外し可能に連結されて背側の咽頭部近傍の内腔形状を再現する咽側模型と、
前記ベース部材に連結されて下顎部から喉頭部及びその周囲の矢視側の咽頭部近傍の内腔形状を再現する喉側模型と、を備え、
前記ベース部材に前記咽側模型と喉側模型とが連結された状態で、外部に開放する口腔部から咽頭部及び喉頭部にわたる模型が形成され、
前記喉側模型は、上下方向に延びてそれぞれ背側から粘膜素材を固定可能な咽頭部形成用固定手段を備え、
前記喉側模型は少なくとも、側方向両側の縁部から下方向に延びる一対の側方形成用枠部と、喉側模型の上部の側方向略中心から下方に延びて前記側方形成用枠部に対して矢視側にオフセットする第一オフセット部と該第一オフセット部より背側にオフセットする第二オフセット部とを有する中心形成用枠部とを備え、該側方形成用枠部及び中心形成用枠部の第一オフセット部は、背側から粘膜素材を前記咽頭部形成用固定手段により押圧固定可能な複数の留め穴を有し、粘膜素材を前記側方形成用枠部及び前記中心形成用枠部に背側から貼り付けて押圧固定した際に側方形成用枠部と中心形成用枠部との側方向の間で該粘膜素材を下咽頭内腔及び/又は中咽頭内腔の形状に再現するための隙間又は矢視方向の凹みを設ける。
(【0011】以降は省略されています)

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